2023年1月27日 (金)

キテラとツィター モルドヴァのセファルディ風

今週の番組でかけた民謡音源も、おそらくないだろうと思ってほとんど調べていませんでしたが、「どこかスペイン系ユダヤ人のセファルディの歌に聞こえて仕方ない曲で、ルーマニア東部のモルドヴァ辺りまでセファルディが来ていたのではと思わせるような旋律」と解説を入れてかけた9枚目29曲目のSёj, de csillag, csillag, de szép hajnali csillagだけ特に気になっていたので調べましたら、2本ありました。2本目は後半でマルタ・セバスチャンの音源が登場します。ビデオ解説に歌詞の英訳が出ていますが、「Oh, what's the use in waiting on a Saturday night」の部分が気になりました。
その2本の前に、元歌的な民謡とキテラなどの器楽演奏の組み合わせで何曲も上がっていて、この楽器が気になっていました。調べてみたら楽器の写真が出てきましたので、その1本を入れておきます。キテラは別名ツィターとなっているようですが、オーストリアのツィターとは音色がかなり違って聞こえます。やはりツィターに似たハンガリー独自の楽器のように思います。

Kék ibolya búra hajtja a fejét / Esteledik a faluba, haza kéne menni / De szeretnék...

Moldva - Moldavia - Ej de csillag, csillag, de szép hajnali csillag

Ej Csillag, Csillag

| | コメント (0)

2023年1月26日 (木)

童謡「ティサ川をはしけで渡ります」

月曜に上げたÁltal mennék én a Tiszán ladikonですが、バルトークの蠟管録音で初めて聞いた曲でした。ラディコンと言うのが何か不明でしたが、艀(はしけ)と分かりました。「はしけ」と聞くとファドの女王アマリア・ロドリゲスの名曲「暗いはしけ」をすぐ様思い出しますが、ここではハンガリーの童謡です。10枚組に付いていた英訳は以下の通りで、おそらく川向うに住む少女に対する少年のほのかな恋心を歌った歌でした。アニメでは「はしけ」と言うより、おもちゃのヨットになっていて、ほとんどファンタジーの世界です。はしけと言うのは「矢切の渡し」の渡しとも近いものでしょうか? これも大人の恋の話ではあります。2本目は民族衣装を着た女性の歌唱、クラシカルな歌唱の3本目のフンガロトン盤は前に入ったことがあります。

I`d cross the Tisza in a barge, a barge, a barge.
I don`t know where my sweetheart lives, where my sweetheart lives.
She lives in town, in the blue forget-me-not street,
White rose, red rose and mignonette grow in her window.
私ははしけ、はしけ、はしけでティサ川を渡ります。
私の恋人がどこに住んでいるのか、私の恋人がどこに住んでいるのかわかりません。
彼女は街の青いワスレナグサ通りに住んでいて、
白いバラ、赤いバラ、ミニョネットが彼女の窓に生えています。

Által mennék én a Tiszán ladikon (Gyerekdalok és mondókák, rajzfilm gyerekeknek)

Magyar Rózsa - Által mennék (2015)

Magyar népdalok: Által mennék én a Tiszán ladikon

| | コメント (0)

2023年1月25日 (水)

Ecseri Lakodalmasのチャールダーシュ

「ハンガリーの民族音楽(10CD)」の10枚目の21曲目は、「エチェル村の結婚式」のタイトル曲「エチェル村の結婚式(Ecseri Lakodalmas)」に入っていたサトゥマール民謡で、1960年の録音当時19歳の女性二人が重唱していました。曲名のEsteledik A Faluba, Haza Kéne Menniで検索すると、同じ音源はなさそうですが、他に沢山の映像が上がっていました。マロシュ・ルドルフ作曲のアルバムタイトル曲「エチェル村の結婚式」は、ブダペストに近いエチェル村に伝わる古い結婚式の風習を基に作られた創作舞踊の音楽で、6曲から成る組曲になっています。谷本一之氏のLP解説によると、今回のこの曲は5番目に出てくる「出席者全員で踊るチャールダーシュ」となっています。幾つか上げておきますが、3本目などを聞くと、現在も一般の結婚式で歌われているようです。

<21 Márián Erzsébet (19), Szilvasány Erzsébet (19) / Esteledik A Faluba, Haza Kéne Menni - Ura (Szatmár) 1分27秒>

Esteledik a faluban...

Esteledik a faluban (egyveleg) - Bálint és a Hajnal Zenekar

712 Monok "Esteledik a faluba" nóta

| | コメント (0)

2023年1月23日 (月)

Áttalmёnnék Én A Tiszán Ladikon

ゼアミdeワールド343回目の放送、日曜夜10時にありました。25日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今回かけた中では、おそらく一番有名なハンガリー民謡(童謡?)Áttalmёnnék Én A Tiszán Ladikon(ティサ川を渡れば ?)については、バルトークの蠟管録音とか番組でかけた音源は見当たりませんが、色々なアレンジで現在も演奏されていました。BOGGIE & Accord Quartetの演奏を上げておきました。とてもハンガリー(マジャール)らしい旋律です。

ハンガリー音楽の23回目になります。339回目からハンガリーFonoの「ハンガリーの民族音楽(10CD)」からご紹介していますが、今回は9,10枚目で、いよいよラストです。ハンガリー民謡大全のようなこの膨大なアーカイヴについては、一回の放送に2枚ずつ、5回かけて注目の曲をピックアップしております。

この盤はハンガリー科学アカデミーとブダペスト民俗博物館が所蔵する膨大なアーカイヴ・レコーディングスを使ったハンガリー・フォーク・ミュージックの決定版ボックス・セットでした。1930年代から1960年代に録音された貴重な記録ばかりを収録した10枚組CDと、450ページにも及ぶブックレットには、ハンガリー語と英語によるすべての歌詞が載っていますが、一曲ごとの英文解説はないので、分かる範囲で解説を入れて行きます。曲名もハンガリー語のみですが、PCに入れると歌い手の名前と年齢、フィールドワーカーの名前、録音年と場所が出て来ます。

9枚目は、52曲全て6~11シラブルの新しい歌、10枚目は44曲全てが11~22シラブルの新しい歌となっています。シラブルというのは、本来は一つの母音、または子音と母音を組み合わせた音節の事ですが、ここでは詩の区切りになると思いますから、10枚目の方が長い録音時間になっています。

9枚目は5曲目と6曲目から始めます。6~11シラブルの新しい歌ということですが、5曲目が1964年ペシュト県での録音で、6曲目は同じ曲をキテラなどの器楽アンサンブルで演奏しています。こういう元歌と器楽編曲を並べたパターンが何曲もあります。

<5 Csôke Istvánné Sebôk Margit (24) / Tisza partján elaludtam - Kecskemét (Pest) 1分7秒>
<6 Budai Sándor (48), Süli Sándor (45), Bánfi Béla (53) / Az elôzô dallam citerán / Previous song on zither - Sándorfalva (Csongrád)1分20秒>

26、27曲目も同じくノーグラードでの女性重唱の後に、ツィターなどの器楽演奏が続きます。

<26 Assszonyok / De szeretnék hajnalcsillag lёnni - Hollókô (Nógrád) 1分41秒>
<27 Gáspár Lajos (72) / Az elôzô dallam citerán / Previous song on zither - Kunszállás (Pest) 36秒>

29曲目は、どこかスペイン系ユダヤ人のセファルディの歌に聞こえて仕方ない曲で、ルーマニア東部のモルドヴァ辺りまではセファルディが来ていたのではと思わせるような旋律です。

<29 Demeter Antalné Jánó Anna (36) / Sёj, de csillag, csillag, de szép hajnali csillag - Lészped (Moldva) 2分56秒>

32、33、34曲目は男性独唱が1987年と新しく、同じ旋律のクラリネットとハーディーガーディーの器楽演奏は1966年録音でした。34曲目もキテラなどで器楽演奏していますが、こちらは1974年録音です。3曲続けます。

<32 Szakolczay Bertalan (60) / Szépen úszik a vadkacsa a vízben - Taktaszada (Zemplén) 1分40秒>
<33 Bársony Mihály (50), Papp Rókus (65) / Az elôzô dallam klarinéton és tekerôn / Previous song on clarinet and hurdy-gurdy - Tiszaújfalu (Pest) 1分32秒>
<34 Gáspár Lajos (72) / Az elôzô dallam citerán / Previous song on zither - Kunszállás (Pest) 1分>

47、48曲目も歌と器楽のパターンですが、どちらも1960年代の録音です。

<47 Assszonyok / Apró gyöngyszeme van a kukoricának - Váraszó (Heves) 38秒>
<48 Papp Rókus (65) / Az elôzô dallam citerán / Previous song on zither - Tiszaújfalu (Pest) 1分30秒>

10枚目に移りますが、こちらの方が他で聞いた曲が幾つかありました。21曲目は「エチェル村の結婚式」のタイトル曲「エチェル村の結婚式」に入っていたサトゥマール民謡で、1960年の録音当時19歳の女性二人が重唱しています。

<21 Márián Erzsébet (19), Szilvasány Erzsébet (19) / Esteledik A Faluba, Haza Kéne Menni - Ura (Szatmár) 1分27秒>

32曲目は次の33曲目に少しだけ似ていますが、全く別な曲で、少しユーモラスにも聞こえる33曲目と違ってしっとり美しい旋律です。

<32 Nagy Ferencné Rácz Veronika (63) / Két Sor Fa Közt, Sej Haj, Két Sor Fa Közt - Galgamácsa (Pest) 1分9秒>

33曲目は1977年に谷本一之さんのFM番組で聞いた民謡で、その時はバルトークの蠟管録音でしたが、今回の音源は1969年のもので、Komáromという地方の歌という事が分かりました。34曲目はこの曲によるキテラ中心の演奏です。2曲続けます。

<33 Németh Lászlóné Horváth Rozália (58) / Áttalmёnnék Én A Tiszán Ladikon - Csép (Komárom) 35秒>
<34 Budai Sándor (48), Bánfi Béla (53), Kiss Mátyás (53) / Az Elôzô Dallam Citerákon / Previous Song On Zithers - Sándorfalva (Csongrád) 1分39秒>
FOLKFONICS feat BOGGIE & Accord Quartet - Által mennék én a Tiszán (Hungarian folksong cover)

民謡の方は時間の都合でかけませんが、10枚目ラストの44曲目は43曲目の民謡によるキテラなどの演奏です。

<44 Gáspár Lajos (72) / Az Elôzô Dallam Citerán / Previous Song On Zither - Kunszállás (Pest) 1分13秒>

では最後に、11、12曲目を時間まで聞きながら今回はお別れです。こちらも民謡とキテラなどの演奏が2曲続きます。キテラは、別名ツィターとなっているようですが、オーストリアのツィターとは音色がかなり違って聞こえます。現物の写真を確認出来てないのですが、おそらくツィターに似たハンガリーの楽器と思われます。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<11 Holecz Istvánné Kanyó Margit (56) / Alma A Fa Alatt, Nyári Piros Alma - Rimóc (Nógrád) 1分33秒>
<12 Budai Sándor (48), Bánfi Béla (53), Kiss Mátyás (53) / Az Elôz Dallam Citrákon / Previous Song On Zithers - Sándorfalva (Csongrád) 1分52秒>

| | コメント (0)

2023年1月20日 (金)

エルデーイ版ダンスハウスとジプシー・ドキュメンタリー

今週かけた音源の中では、中世音楽の長調の6音音階に似たヘクサコルドと、教会旋法の変格の意味らしいプラーガルのグループがとても気になりますが、曲名で検索しても全く何も出ず、雲をつかむような感じですので諦めました。
と言う訳で、毎週末恒例になっている感じですが、長尺の映像を上げておきます。来週の収録分から現代ハンガリー・トラッドに移りますので、その関連という事で。3時間を越える2018年のエルデーイ版ダンスハウス映像の方には、例のサースチャーヴァーシュの伴奏ヴァイオリンの印象的なおじさんらしき人も見えます。1時間53分辺りで、マラムレシュっぽい帽子を被っています(人違いかも知れませんが)。先日の映像では指導的立場ながら、ノリノリのボウイングと、体中でリズムを感じ発散する姿が目に焼き付いています(笑) 旋律担当のプリマーシュのヴァイオリンも凄かったですが、教わっていた若手達は、あそこまで濃い芸を継承できるのでしょうか。2本目はジプシー集落でのドキュメンタリー映像です。音楽シーンは出てきませんが、とても興味深い映像です。

Erdélyi Táncháztalálkozó 2018 Székelyudvarhely

Cigányfilm Film 1978. a Kiskundorozsmai cigánytelep felszámolásáról

| | コメント (0)

«Ez az utca bánat-utca(この通りは悲しみの通り)