2019年9月19日 (木)

日本のウイグル音楽合奏団

今日の一本目で初めて、日本初のプロ・ウイグル音楽合奏団があることを知りました。表記はドランではなくドーランとなっていたり、カルーンもカロンと呼んだり、若干?の違いがありました。ドラン・ムカームだけでなく、ウイグル伝統音楽の集大成「12ムカーム」も演奏しているそうです。2004年結成ということで、最近はどんな活動をされているのでしょうか。
ドラン・ラワープの音が、浪曲か何かの放浪芸の三味線風に似て聞こえてしまうのですが、素晴らしいドキュメンタリーの2本目の1分過ぎなど見ていると、スーフィー音楽風にも聞こえたり、モンゴル的な顔立ちの人ばかりでもなかったり、頭の中が混乱して来ました(笑)

ウイグル音楽 ウイグルの文化 Traditional music of Uyghur

UYGHUR Muqam Dolan Muqami

| | コメント (0)

2019年9月18日 (水)

マキットのドラン・ムカーム

ドランのムカームと言えば、マキットのグループの台湾盤を確かドイツのお客様からご注文頂いて海外発送したことがありました。結構動画が上がっていて、海外の愛好家や研究者がいらっしゃるのではと思いました。言語面でテュルク化する前はアーリア系が多いようにも思える彫りの深い人の多いウイグルで、モンゴル的な容姿のドランの人々は、テュルク族のルーツを探る上で見逃せないのかも知れません。生映像ですから、やはりカルーンの奏法を興味深く見ましたが、驚いたのがドラン・ラワープ。確かに棹に共鳴弦のペグを確認できますが、演奏が浪曲の三味線にそっくりに聞こえます。形はパミールのラバーブに似ていますが、浪曲のようにダイレクトにびしびし伝わって来るものがあります。そこにギジャクも加わった伴奏で、ダプを叩き歌う男性たちの熱いこと! どうしてもカッワーリを思い出してしまいますが。

Dolan Muqam with Dancing in Xinjiang, China

Makit Dolan Muqam Troupe performing in Makit, Xinjiang

| | コメント (0)

2019年9月16日 (月)

ドランのムカーム

ゼアミdeワールド178回目の放送、日曜夜にありました。18日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。YouTubeは、一本で台湾Wind Music盤全曲です。

テュルク(トルコ)系のウイグル族の音楽の5回目です。今回は、先週の終わりにかけました仏Inedit「中国のトルキスタン ドランのムカーム」以外に、もう一枚、台湾のWind Musicからもドランのムカームの録音が出ておりますので、同じムカームで聞き比べをしてみたいと思います。ドランのムカームは、各2時間を要するウイグルのムカームよりずっと短く、各6~10分位で合計9つなので、イネディ盤には全てのドラン・ムカームが入っていましたが、Wind Music盤にも全て入っているようです。演奏はMakit Dolan Muqam Troupe of Makit Countyとなっています。Kavichandran AlexanderによるMakitでの24bitの録音です。今回も売り切れで手元にないので、アップルミュージックからの音出しになります。


ドランはモンゴル起源とも言われるウイグル内の少数民族で、その音楽はどこか東アジア的だったり、コーラスする辺りはパキスタンやインドのカッワーリにも似ていたり、本当に同じウイグルかと思う程でもあります。楽器では何よりも楊琴(ヤンチン)型ツィターのカルーンの音色が独特で、この音揺れがどこか中国風に聞こえる秘密かと思います。ドランのラワープは他の地域のこの楽器にはない共鳴弦が付いているようです。演奏者の顔立ちは、確かに日本人と見紛うような東洋的な風貌の人が多いのですが、ウイグルの辺りは古代にはインド系やイラン系のいわゆるアーリア系の人々が住んでいて、テュルク系の侵入後に彼らが言語的にテュルク化したようですので、ドランの方が元はモンゴル高原に西からテュルク、モンゴル、トゥングースと並んでいた内の、テュルク族の直系なのかも知れません。

ドラン・ムカームでは常に踊りを伴い、解釈は極めて自由で、即興的にパラフレーズして演じられるということでした。前回2曲予定していましたが、イネディ盤の最初のBash Bayawanのみで終わりましたので、2曲目のZil Bayawanからおかけします。

<2 中国のトルキスタン ドランのムカーム Zil Bayawan 6分39秒>

次にWind Music盤のZil Bayawan Muqamをおかけします。

<2 Zil Bayawan Muqam 5分45秒>

次に、演奏の際に必ず最後に演奏されるというJulaをおかけします。イネディ盤の方では、通しで聞くと、確かに何か終止形に近いものを感じます。

<9 中国のトルキスタン ドランのムカーム Jula 6分35秒>

次にWind Music盤のJulaをおかけします。こちらではDugamet Bayawan MuqamとHudek Bayawan Muqamを後に回して7曲目に入っています。何か理由があるのでしょうか? この盤の方がカルーンの響きや弦楽器のフレーズも、一部でより中国風にも聞こえます。

<7 Jula Muqam 5分46秒>

では最後に、Wind Music盤でも冒頭を飾っているBash Bayawanを時間まで聞きながら今回はお別れです。9曲のドラン・ムカームの内、3曲を2枚の音源から並べて比較しましたが、芸風の違いは聞き取れましたでしょうか。私が思うには、イネディ盤の方が総じてカッワーリのようなヘテロフォニックとも形容されるコーラスが強力に展開し、Wind Music盤の方はどこか中国風な少し涼しげな器楽の音色が目立っているようにも思いました。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<1 Bash Bayawan Muqam 5分11秒>

Uyghur Makit Dolan Muqam - Bayawan Full Album

| | コメント (0)

2019年9月15日 (日)

ウイグルのボウルダンスと12ムカーム

いよいよリフォームの終わり間近で、家の片づけに追われ、ブログは書けない日が続きました。月曜だけは放送内容をアップしますが、この状態が後1,2週間は続きそうです。という訳で、異例の日曜アップです。
今日の一本目の大変に美しい「ウイグルのボウルダンス」は、10年程前から何度か上げたように思いますが、2本目の12ムカームの中間部に類似の箇所(おそらく同じ曲)が出てきているように、どれかのムカームの一部のようです。例の12ムカーム(オンイッキ・ムカーム)のウイグル盤VCDは、各2時間、合計24時間ほどありますから、この1時間23分の演奏も抜粋ではと思います。しかし、一つのムカームの中に、器楽独奏、美しい舞踊、合奏など、何と見せ場が多いことでしょうか!

Beautiful Uyghur Dance

uygur 12 muqam

| | コメント (0)

2019年9月11日 (水)

女性歌手Ayshamgul Mamat

「ウイグルの音楽 イリとカシュガルの伝統」に出てきた女性歌手Ayshamgul Mamatで検索したら、イネディの音源以外にウズベキスタンのタシケントでの割と最近のコンサート映像がありました。この人の名前はAyshigül Mämät (aka Ayshämgül Muhämmäd)など、色々綴りがあるようで、ドイツのDreyer Gaidoから出ていた「女声によるウイグルのムカームと民謡/エィシングル・メメット The female voice of Uyghur muqams and folk songs/Ayshemgul Memet」と同一人物のようです。イネディ盤では解説をよく読まないと出てこない名前だったので、今回検索して初めて気が付きました。併せて放送でかけられなかったイリの歌を上げておきます。イリ地方はウイグル北部とカザフスタンに跨っているようで、これも話を複雑にしています。Ayshamgul Mamatがドタールを弾き語っているDreyer Gaido盤は、次回の放送で取り上げる予定です。こうしてライブ映像を見ると、改めてウイグルとウズベクの音楽の類似性に驚きます。全く違和感がありません。

ayshigul in Tashkent (3)

Chants d'ili/ili songs

| | コメント (0)

«イリとカシュガル ドランのムカーム