アルタイ系1~タタール2
タタールの2回目は、ビデオを中心に。チュルク系とタタールについての概説は昨日の記事をご覧下さい。
1本目はクリミア・タタールの伝統舞踊の映像。クリミア汗国はモンゴルの後継王朝にしてオスマン朝の保護国で、黒海の北部に突き出たクリミア半島(現在はウクライナ領)が中心でした。クリミアについては、前にトルコ音楽の軍人作曲家ガジ・ギレイ・ハーンの時に少し触れました。
首都だったバフチサライ(半島南部にあり、「ヤルタ会談」で有名なヤルタにも近い)にあるハーン宮殿(写真)は、アルハンブラ宮殿(現スペイン)、トプカプ宮殿(現トルコ)と並ぶ、三大イスラーム建築の一つにも数えられるそうです。踊る女性たちの衣装も煌びやかで優美ですね。音楽はクレズマーとかジャズ風なアレンジが入っているように聞こえます。第2次大戦中
にナチスに協力した懲罰として、15万人ものクリミア・タタール人が、ウズベクやシベリアに移住させられたそうですが、今でも少数民族としているとか。クリミアは、とても行ってみたい所の一つです。(左の黒海の地図はWikipediaより)
Crimean Tatar Dance
2本目は今年の5月に横浜で開かれたタタール音楽コンサートの模様。歌あり踊りありの華やかなステージです。ウイグル伝統音楽のコンサートが前に横浜でありましたが、もしかしたらその繋がりかも。中国西部のウイグルに似た所(同じチュルク系だから当然ですが)、ロシア化した所、色々見えて興味深いです。
"Saidash" Tatar Dance Theatre-Yokohama-Japan,2007
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