アゼルバイジャンのアッシリア民謡
今日はちょっと珍しいビデオです。アゼルバイジャンのアッシリア民謡というもので、 Larisa Danilovaという女性が憂いを含んだエキゾチックな節を聞かせてくれます。アラビア語に似た、いかにもセム系らしい言葉の響きですが、現代アラム語(現代アッシリア語とも)なのでしょう。アッシリア人はイランやイラク、アルメニア、シリア辺りに少数民族としていると思っていましたが、アゼルバイジャンにもいたとは初耳。現代アッシリア人は、東方正教会の一つ、アッシリア教会に所属するキリスト教徒がほとんど。西洋からではなく、キリスト教の興った古代パレスチナから直に東へ伝わった古いキリスト教の一つです。
アッシリア帝国は、古代にはイラク(メソポタミア)を中心にエジプトからイラン南部まで拡大し、初のオリエントの覇者でした。古代アッシリア帝国の末裔だといわれる現代アッシリア人ですが、ウィキペディアによると
「この生き残ったアッシリア人と、アッシリア人の末裔と主張するいわゆる現代アッシリア人の関係は必ずしも明白ではない。現代アッシリア人に限らず、中近東のキリスト教徒共同体は起源譚として古代オリエントの民族を持ち出す事が多い。少なくても「民族」と言うものがある古代のある集団から真っ直ぐ繋がるというほど単純なものではないと思われる。」
とありました。真実はどうあれ、現代アッシリア人は「歴史のロマン」を感じさせてくれる存在だと思いませんか?w
Assyrian Folk Song from Azerbaijan
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