今日もヴィソーツキー
昨日に続いてヴィソーツキー名唱集ということで、今日は2曲。
新星堂からのアルバムタイトルにもなっていた「大地の歌」と、「愛の歌」です。
LPではペスニャ・ア・ゼムリェ(大地の歌)となっていますが、youtubeのタイトルはバッラーダ・ア・ゼムリェで、訳せば「大地のバラード」となります。彼の歌ではペスニャ(歌)とバッラーダが同義のようになっているのでしょうか。2曲目も本来なら「愛のバラード」でしょうが、「愛の歌」としておきました。
どちらもTV番組「モノローグ」の映像で、これだけ良い画質で見られるのは他になさそうです。収録は70年代後半位でしょうか。彼が弾いているギターは、数日前ジプシー音楽の所でちょっと触れたロシアの7弦ギターです。大分チューニングが狂っているように聞こえますが、それも味です。何よりこの激情の迸る歌声の素晴らしさ。ヴォトカを呷りたくなるような歌です^^ 2曲目はLPに収録されていないので、訳詩はありません。想像しながら聞いてみて下さい。
Высоцкий - Баллада о земле 大地の歌
誰が言ったのだ、全ては焼け尽きた
もう太陽に種子を播いても無駄だなどと
誰が言った、大地は息尽きたなどと
違う - 大地は一時息をひそめたのだ
母なるものは大地から奪えない
取り去れない、海を汲み尽くせないように
誰が信じたのだ、大地が燃え尽きたなどと
違う - 大地は黒ずんだのだ、悲しみのあまり
切り傷のように塹壕が横たわり
爆撃の後は、傷口が開いたまま
むき出しにされた大地の神経は
この世ならぬ苦しみを知っている
大地は全てを堪え、時を待つ
大地を片輪者だと片付けるな
誰が言ったのだ、大地はもう歌わないなどと
大地は永遠に口をつぐんだなどと
違う - 大地は鳴り響く、うめきを抑え
傷口のすべて、はけ口のすべてを使って
だって大地とはわれらの心
軍靴が心を踏み潰すことはできない
(訳詩:宮沢俊一)
Высоцкий - Баллада о любви 愛の歌
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コメント
はじめまして。中国在住のラクーンと申します。ブログにてヴィソーツキーを紹介しようと思ったところ、貴ブログにてyoutube映像および訳詞、それに適切なコメントがありましたので、リンクを貼らせていただきました。(中国では政府ブロックにより、youtube映像が確認できません。)
もし、不適切なようでしたら、その旨、お知らせください。ただちに削除いたします。
投稿: ラクーン | 2010年10月15日 (金) 19時38分