シャリアピン名唱集
昨日は不世出のバス歌手フョードル・シャリアピンの「ヴォルガの舟歌」を見ましたが、他にも名唱が色々聞けますので、今日はいくつかアップしましょう。
Chaliapin "black eyes"
まずはロシア・ジプシーの歌の中で最も有名な「黒い瞳」。ロシア語でオチ・チョルニア。妖しい魅力を放つジプシー娘への恋心を歌った歌。
Chaliapin Russian folk song - Luchinushka
この曲のイメージは、タルコフスキーの映画「ノスタルジア」などで静かに流れるロシア民謡の独唱とか、ヴィスコンティの映画「ヴェニスに死す」の終盤で、アッシェンバッハの死を予感するかのように静かに歌われるムソルグスキーの歌曲辺りでしょうか。このLuchinushkaも同じように、茫洋としたロシア平原が目に浮かぶような旋律です。これも本物の「ロシアの民謡」です。
Chaliapin Russian folk song-Vniz po matushke po Volge
1963年のソヴィエト映画「春の娘たち」のワン・シーン。ヴォルガ流域を巡りながら流れるシャリアピンの歌声。これも素晴らしいです。これは「ポーリュシカ・ポーレ」のような、コサック歌謡的な音の重ね方。女性の歌声はクラシック的な発声ですが、ドラマチックでなかなか良いです。邦題は確か「母なるヴォルガを下りて」だったと思います。
Feodor Chaliapin- Chanson de la puce
ムソルグスキー作曲の有名な歌曲「蚤の歌」。ゲーテのファウストが出典。この曲もシャリアピンの名唱で有名になりました。ムソルグスキーはロシアやユダヤの民謡をよく研究していたようです。彼の最も有名な「展覧会の絵」などにも随所に思い当たるところがあります。これはSP盤所有者によるビデオ。
Feodor Chaliapin - Boris Godunov - escéne du carillon
シャリアピンが名声を確立したムソルグスキーの最高傑作、歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」から。
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