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2008年1月 9日 (水)

リトアニアのチュルク系 カライム

ロシアのウラル・アルタイ大シリーズの中のチュルク(トルコ)系シリーズの続編で、今日は5回目です。リトアニアの古都トラカイに多くが住むというカライム人は、その名の通りカライ派のユダヤ教を奉じるチュルク系少数民族。現在の正確な数字は不明ですが、1980年頃でカライム語の話し手が700人ほどしかいなかったようです。そして97年で257人ですから、更に減っていっているようですね。謎に満ちたハザールとからんでくるので、観光の目玉の一つになっているようです。
彼らの起源は、8世紀頃ペルシアに生まれた、タルムードを捨て、旧約聖書のみを取った、特別なユダヤ教団に発しているようです。しかし彼らが話すのは、バシキール語、タタール語、チュヴァシ語などと同じキプチャク系チュルク語で、中世のハザールの言語にも近いそうです。ユダヤ教徒、トルコ系というキーワードが揃っていますので、彼らこそ謎のハザール帝国の生き残りなのかも知れませんが、ペルシア出身なのに何でペルシア系の言葉じゃないのだろうとか謎が謎を呼びます。ハザールには西突厥の末裔(彼らもおそらくトルコ系)も流れ込んだだろうと考えられるので、もしかしたらカライムが彼らを教化し、多数派のチュルク系の言葉を採用した、ということなのでしょうか。カライム語はチュルク系言語ですがヘブライ文字で右から左に書かれるようです。とにかく謎だらけの大変に興味深い少数民族です。
14世紀まではクリミア半島辺りにいたからでしょうか、ビデオで見られる女性の舞踊の衣装は、現在のクリミア・タタールのものに酷似しています。

リンク
http://litabi.com/karaimai.html

Karay Türkleri / Bölüm - 1

Karay Türkleri / Bölüm - 2

John Zorn / MASADA - Karaim

ニューヨークのアヴァンギャルド音楽シーンの中心的存在、ジョン・ゾーンのクレズマー・グループ、マサダの演奏で「カライム」のライヴ演奏。この頃からカライムを入れていたなんて、JZさんやっぱり目を付けるのが早いですねw  DIWからのマサダ10枚シリーズの3枚目(ギメル)に収録されていました。因みに1枚目(アレフ)のライナーノーツは、私Homayunが担当いたしました。94年にジョン・ゾーン本人から依頼を受けての執筆でした。まだ六本木の某店にいた頃のことです。

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