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2008年2月29日 (金)

グルジアン・ポリフォニー

グルジアの男声合唱のクリップが余り見つからないと前に書きましたが、よく探してみると結構沢山出てきました。グルジアの場合、ポリフォニー(多声音楽)は三声が基本で、グルジア正教の合唱とも深く繋がりがあるようです。というかそれがルーツかも知れませんが。歌われている民謡に楽譜などはなく、口伝で代々歌い継がれてきたもの。一般人がこんな複雑な民謡合唱が出来るなんて、凄いとしか言いようがありません。地方によって、同じ男声合唱でも微妙に変ってきます。
黒海周辺には西のブルガリア、東のグルジア、北のウクライナと、素晴らしいポリフォニーが伝承されています。イスラム圏だからでしょうか、南のトルコにはないようですが。前に見たようにオスマン古典音楽にも合唱はありましたが、基本的にユニゾン(全パート同音)で歌われます。イスラム圏では大体メリスマ(コブシ)が入りますから、多声の合唱は難しいでしょうね。
大事なことを書き忘れていましたが、グルジア語ではグルジアをサカルトベロと言います。

საზეიმო მგზავრული/Sazeimo M'gzavruli

これは結構古いビデオのようで、踊りも入っているし、とても興味深い内容です。グルジアの美しい風景に歌声が絶妙にマッチしています。(ピアスが並んだようなグルジア文字が表示されるかどうか心配^^)

Basiani

これが例のストラヴィンスキーを感嘆させたというハッサンベグラに似たスタイルの合唱です。Basianiというのが合唱団名でしょうか。左右両端でヨーデルのような声を出しているパートがクリマンチュリ。全体にアルカイックな印象ですが、クリマンチュリがあるからでしょうか、どこかユーモラスに聞こえます。後半は合唱と団員の踊り。

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