アブハジアと・・
今日はグルジアの中にある自治共和国について見てみます。地図はこちらで。
北海道くらいの国と言っても、グルジアは一枚岩ではなく、イスラム系アブハズ人の多い北西部のアブハジア、イラン系民族の南オセチア、イスラム系グルジア人が多い南西部のアジャリアの3つがあり、アブハジアと南オセチアは国際的に承認されてないものの、現在では事実上独立状態のようです。独立するということは壮絶な独立闘争があった訳で、特にアブハジアのソ連崩壊前後の紛争は苛烈を極めました。(詳細は上記の国名リンクで)
古代のスキタイとも関係のあるイラン系のオセチア人(オセット人とも)については、11月に北オセチアの回で紹介しました。南オセチアは、タタールの侵略から逃れてグルジアに移住したオセット人の末裔ですが、ソ連時代に入って、スターリンの政敵だった「グルジア反対派」を抑え付けるために、南オセチア自治州が設置されたようです。
さて、歴史の話しはこれくらいにしてビデオにしましょう。さすがに南オセチアとアジャリアのクリップはないようですが、アブハジアのものは舞踊中心にかなりアップされています。
Abhazian Dance - Абхазский танец - Апсуа къашъо
アディゲの民族舞踊団ナルメスによるアブハジアの踊り。アブハジアはグルジアよりも言語的にはアディゲ、チェルケス、カバルダのグループ(サーカシアン)に近いそうです。だからナルメスもアブハジアの踊りをやるのでしょう。被り物にアブハズの特徴が見えるように思います。
Abkhazian Folk Dance Group-Gos Ensemble
こちらはアブハジアの舞踊団のビデオ。男女のソリストによる舞踊で、イスラメイのアブハズ版のように見えます。
Gos Ensemble ABKHAZIA - Avrasha (Abhaz Dansı Avraşa)
カフカスらしい男声合唱の入った踊り。チェチェンでは古来スーフィズムが根強かった訳ですが、このビデオでも途中スーフィーの歌の様な掛け合いが出てきます。
Abkhazian Folk Dance Ensemble-SHARATIN-Шаратын 80s
別なアブハジアの団体による群舞で、80年代の映像。まだ平和だった頃でしょう。踊り手の表情にも余裕があるように見えます。
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