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2008年5月 6日 (火)

ヤズドとゾロアスター教

さてイランの地方音楽に戻ります。イラン中央部に位置する砂漠都市ヤズドは、今でもゾロアスター教徒が多数住んでいる町として知られています。ゾロアスター教(拝火教)が興ったのは紀元前7世紀頃と言われ、アケメネス朝~セレウコス朝~パルティアの時代は徐々に信徒数を増やし、その後のササン朝(3~7世紀)ではペルシアの国教になりました。ゾロアスター教の流れを汲むミトラ教、マニ教など色々登場した後でも、やはりイスラーム以前の古代イランの宗教の中心的存在ですし、音楽を初めイラン文化の「イランらしさ」の根源はゾロアスター教にあるのではとも思います。先日アップしたルーミー等の所縁の地バルフは、ゾロアスター教が発生した土地であるだけでなく、ゾロアスターが埋葬された土地として神聖視されたそうです。
キリストの生誕の際、祝福に訪れたとされる「東方の三博士」は、ペルシアの聖職者「マギ」だったそうですが、そういうゾロアスターの「東方の賢者」のイメージは、その後の西洋に受け継がれ、ニーチェをして自身の哲学をツァラトゥストラ(ゾロアスターのドイツ語読み)に語らせ、モーツァルトは歌劇「魔笛」の中にザラストロ(ゾロアスターのこと)を登場させるなど、新約聖書の東方の賢者以来の伝統が地下水脈のように流れていました。某国がイランを「悪の枢軸」と呼んだりする現代とは正反対と言えましょう。
今日はそんなゾロアスター教が今も息づく町、ヤズドの紹介ビデオをアップしてみました。1500年燃え続けていると言う拝火殿の火や、鳥葬の丘などがペルシアの古典音楽に乗せて出てきます。中でもゾロアスター教の宗教歌朗唱シーンは貴重だと思います。

Yazd - Chak Chak (Part 1)

Yazd - Chak Chak (Part 2) End

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コメント

ああ!これまた「ゾロ・オタク」としては、見られなくて残念です!来週(再来週?)にかけて、2度目のヤズド詣でに行ってまいります!
ホラーサーン地方は、ファールスと並び、「イラン的なもの」をたくさん生み出しましたよね。未だ機会が巡ってこないのですが、ホラーサーンも行ってみたい場所です。(アフガニスタン国境のトルバッテジャームなど)現代も音楽家をたくさん排出している地方ですよね(・・・と、すみません。話題がどんどんズレていますが)

投稿: elly | 2008年5月 7日 (水) 17時17分

>ellyさん
ゾロアスターについては、また色々教えて下さい。
バルフがゾロアスター教発祥の地というのは、今回初めて知りました。現在アフガニスタン領というのは、行き辛くて大変ですね。
トルバッテジャームというのも、謎めいて聞こえていた地名ですが、その辺りだったのですね。南ホラサーンにはなるのだろうと思っていました。

投稿: Homayun | 2008年5月 8日 (木) 00時27分

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