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2008年7月 1日 (火)

ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ

古楽器、肩掛けチェロ(ヴィオラ・ポンポーサと言ってしまって良いようです)の演奏の2日目。昨日と同じく、この楽器の製作者でもあるヴァイオリニスト兼ヴァイオリン製作者のドミトリー・バディアロフさんの演奏です。
東京も活動の拠点の一つで、BCJ(バッハ・コレギウム・ジャパン)のメンバーでもあり、東京で無伴奏公演もあったようです。ラ・プティット・バンドなどでの活躍で知られる古楽界の大御所シギスヴァルト・クイケンや寺神戸亮氏が使っているヴィオロンチェロ・ダ・スパッラは、バディアロフ氏が作った楽器。ヴァイオリンと同じ構えでチェロの音域での演奏が可能になる楽器として、バロック・ヴァイオリニストを魅了する要素が確かにあるようです。今後もそれなりに演奏家が増えていくのでは。
ヴィオラを一回り大きくした位のボディ・サイズですが、太い巻き弦を使用することで、音域がチェロと同じになるようです。弦は下からC,G,D,A,E(ド、ソ、レ、ラ、ミ)の5本。だから6番のように音域の広い曲でも無理なく弾けるのでしょう。チェリストにとって4弦のチェロで無事弾き通す感動はあるでしょうが、この軽やかさこそ、6番本来の味わいかも知れません。更に興味深いことに、昨日の寺神戸さんのサイトに書かれていましたが、響きも4弦の場合より5弦にした方が良くなるようです。共鳴効果が生まれるのかも知れません。
彼の演奏は他にも3番のサラバンドのクリップもありますが、余り映像が良くないので、今回は外しました。ご希望の方は再生後のリンクからご覧下さい。

Dmitry Badiarov plays J.S.Bach, Cello Suite No.6/1

第6組曲のプレリュード。最後の音の前で終わっていますが。左手とボウイングが見えないのが残念。

Dmitry Badiarov plays J.S.Bach, Cello Suite No.6/2

第6組曲の2曲目、アルマンド。64分音符まで使った細かい譜分りで書かれていますが、これほど天上的な響きの大らかなアルマンドも稀有でしょう。これも音域が広くてチェロで弾くのは大変難儀な曲ですが、ここでは無理なく大らかに聞こえます。

Dmitry Badiarov plays J.S.Bach, Cello Suite No.2

5番と並んで6曲中2曲だけ短調で書かれた第2組曲からプレリュード。中ほどからが演奏。憂いを含んだ瞑想的な音楽に、この楽器の古風な音が実にぴったり。

Dmitry Badiarov - about BACH and HIS cellos

バディアロフ氏によるバッハの音楽と彼の楽器についての解説。この人ポリグロットのようで、スペイン語で解説しているビデオもありました。

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コメント

バロック・ヴァイオリニスト寺神戸亮(てらかど りょう)が、
2006年から最近復元された珍しい楽器‘ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(肩掛けチェロ)’を用いた演奏活動を精力的に行い、今年6月デンオン・アリアーレ・シリーズから《J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲全曲》を世界初リリースいたしました。これまでにもソロコンサートがありましたが、2008年は、バッハ・コレギム・ジャパンや福岡古楽音楽祭において、室内楽の中でもヴィオロンチェロ・ダ・スパッラを用いたアンサンブルを行い、皆様にご好評
いただいております。国内2008年最後のスパッラ公演、‘旬の音’をお聴き逃しなく!

【ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ~無伴奏チェロ組曲~】
・12/4(木)16:00 朝日カルチャーセンター レクチャーコンサート
・12/6(土)・7(日)15:00 松明堂音楽ホール(2days:全曲)
・12/12(金)・13(土) [大阪・服部]ノワ・アコルデ音楽アートサロン
(2days:全曲)
・12/14(日)14:00 浜松市楽器博物館レクチャーコンサート(第1・3・6番)
・12/16(火)19:00(プレ・トーク/18:00~18:30) 近江楽堂 (第2・3・6番)


詳しくは【寺神戸亮オフィシャルホームページ】http:
//www.lesboreades.info/RyoTerakado/
をご覧下さい。

投稿: 寺神戸亮、公演情報 | 2008年11月24日 (月) 11時04分

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