ペルシャン・ラヴの謎
昨日Phew(フュー)関連で名前の出たホルガー・シューカイの「ペルシャン・ラヴ」ですが、探してみたらクリップがありました。表記はチューカイではなくシューカイとする方が近いようです。また「ペルシア」ではなく「ペルシャ」という表記はちょっと抵抗がありますが、検索にヒットしなくなるので、こちらにしておきます^^ (因みにペルシア語では「ファールスィー」で、どちらの表記とも大分隔たっています)
「ペルシャン・ラヴ」は、シューカイが短波放送で録音したペルシア古典声楽の音源を、80年前後に流行っていたダブ・ビートの音楽に乗せてコラージュした曲で、当時その組み合わせの意外さと巧妙さに驚いたものです。また一般的には、ワールドミュージックブーム前夜の最大の話題曲の一つと見做されていて、CMに使われたこともあるようです。(以上の情報は、ミュージックマガジン2007年9月号の中村とうようさんの記事を参照させて頂きました) 私物LPは現在行方不明ですが(笑)、長らく記憶に残っていた曲であることは確か。youtubeを見つけ、大昔の友人に会ったような気持ちです^^
Golha-ye Tazehシリーズのジャケット
しかし25年振り位で再度聞いてみると、あれ?これは本当にゴルパかな?と思いました。 タハリール唱法の超絶技巧ぶりはともかく、歌声が妙に品が良いな~と。間に女性のナレーション(ペルシア詩の朗読などでしょう)が入り、更に女性歌 手も出てきますが、同様の構成はイラン革命前のラジオ番組Golha-ye Tazeh(新しい花)の録音(米国西海岸のTaranehからシリーズでリリースされていました)で耳馴染みで、その印象にそっくりだからです。更にそのタラネーの音源にはゴルパはなかったように思います。あったのはParisa3枚, Abdolwahab Shahidi3枚, Mahmoudi Khansari2?枚, Nader Golchin3枚で、パリサー以外は男性歌手。シャヒーディーの盤では若き日のSima Binaなど、女性歌手もカップリングされていました。
ゴルパと言えば、ポピュラーに重心を移してからの、ちょっとどぎついような歌い方の印象が強いもので、「ペルシャン・ラヴ」の歌唱は少し声質が違うようにも思いましたが、ここではタール伴奏の純古典歌唱ですから、ムジカフォンから出ていた音源(現在はRounder)のヌールアリ・ボルーマンドの伴奏かも知れません。どの音源か確認できましたら、またいつか報告いたします。
Persian Love Song- Holger Czukay (埋め込み禁止)
Holger Czukay - Persian Love
埋め込み禁止でなく、ビデオもシューカイ初めカンのメンバーの写真の多い貴重なものですが、接続がメチャクチャに悪いです。
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