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2008年7月 5日 (土)

往年のクルド民謡歌手 ヘセン・ズィレク

さて寄り道が大分長くなりましたが、イランの地方音楽というかクルドへ戻ります。今日の男性歌手は初めて知った名前ですが、Hesen Zirek(1921-1972) と言う人で(Hasan Zirakとも綴られる) 、発見は偶然でしたがとても素晴らしいクルド民謡歌手だと思いました。
彼はHermêleという東クルディスタンの小さな村に生まれ、幼少より才能を現し、 彼の名前の ''Zirek'' と言うのはクルド語で「one who got a clear and pure warbling voice 」の意味だそうです。warblingは「小鳥が囀るように美しく歌う」のような意味。Zirekは「''zire'' と ''zirandin''」(クルドの民話とかでしょうか?)にルーツがあるそうですが、アラブ音楽の元祖とも言える中世の音楽家''Ziryab(ズィルヤブ)''とも関係のある言葉のようです。1953年に彼はイラクのクルディスタンを離れ、バグダッドの放送局のクルド向け番組でクルド語の歌を沢山吹き込んだようです。彼の活躍した地方から考えると、方言はクルマーンジ(発音はクルマンジーよりこの方が近いようです)ではなく、ソーラーニでしょう。1957年にはイランのクルディスタンに戻り、ケルマンシャーのラジオ局の楽団と協力し、沢山のクルドの歌を録音しました。彼は1972年に癌で亡くなり、故郷のBukanの近くに埋葬されました。(以上の解説はこのビデオの英文解説の訳が中心です)
最近のクルドの民謡歌手には、これ程素晴らしい歌手は見かけないように思います。勿論ナーゼリーさんの古典音楽サイドは別ですが。イラク生活が長かったからでしょうか、伴奏のリズムはかなりアラブ的。でも全体的な印象としては、クルディスタンの古き良き時代を感じさせる歌唱です。

Hesen Zirek - Classic Kurdish Music (Balaberz)

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コメント

うああああぁ!
このブログもとうとうすごい(渋い)ところまで来ましたね!

師匠の勧めがあって、初めて聴いたのですが、やはり渋い!

ケルマンシャーに行くと、この人のポスターが飾られてるのが見られます。とにかくすごいインパクト。。。人差し指口の中に入れてカメラ目線というのが。。。機会があったらお見せしたいです。

投稿: りーず | 2008年7月 6日 (日) 03時29分

>りーずさん
師匠が薦められたのですね。やはり凄い歌手なのでしょうか。日本で言えば民謡界の泰斗・成田雲竹さんのような存在でしょうか。
あのポーズ(youtubeに出てきます)は指笛でしょうか?w

投稿: Homayun | 2008年7月 6日 (日) 22時09分

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