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2008年7月25日 (金)

パリサー・アルサラーニのサズ

もう一つのアゼルバイジャン音楽は、ムガームよりもトルコ的なアシュク系の音楽。アシュクとは、サズ(コプズとも)などを手に語り物を聞かせる吟遊詩人(minstrel)のこと。女性のサズ奏者パリサー・アルサラーニという人のビデオがいくつかありましたので、今日はそれを見てみます。youtubeなのでサズの高音は割れていますが f(^^;
トルコとの国境に近い西アゼルバイジャン州の州都ウルミエでの演奏ですが、この人もこの辺の演奏家かどうかは不明。もしそうだとしたらタブリーズなどの東アゼルバイジャンのサズ演奏との違いが確認できるかも知れません。(タブリーズの方はまだですが)
この人、これらのビデオを見る限りでは、器楽的にサズの可能性を追求しているようにも見えますが、それは公の場での女性の歌が禁じられているイランだからではと思われます。事実アゼルバイジャン本国の首都バクーでアシュクの歌を学んでいるようです。しかし彼女の母国では禁じられているので、サズで表現するしかない、ということでしょうか。しかし歌を忘れさせるほど、雄弁で華麗な独奏になっていると思います。高揚してくると高く上げるなど、視覚的インパクトも強い楽器です。2本目は確か昨秋一度アップしたと思います。英文解説はビデオの解説文の転載。

Parisa Arsalani (yanikh kerem) Solo saz

少しギリシアのブズーキに似た感じにも聞こえますが、アゼリのミンストレル達の間で非常にポピュラーな曲とのこと。 Yanikh kerem is one of the most popular melodies played by azerbaycanian minstrels and Ashiqs. this has been played by Parisa Arsalani Iranian Azeri girl in a concert at Urmia-Iran 2002

Parisa Arsalani (saritel) Solo saz

こちらは幾分ペルシア音楽的。 music festival in Iran. she is from Urmia-Iran an instrumental music by an azerbayjanian girl.

Parisa Arsalani (Osman divanisi) Solo saz

Osman divanisi is the name of the Azerbaycanian Minstrel Music played by Parisa Arsalani in Sefieddin-Urmevi Music Congress held in Iran Urmia at 2005. She is one of the youngest musicians of Iran Who studies Vocal in Azerbayjanian Conservatory in Baku as it is forbidden in her own country. That is why it is mere instrumental as minstrelsy has always been accompanied by minstrel's singing. She earned the best reputation of playing Kopuz (ashik saz) among among the men and women in the Fajr Music Festival held in kerman-Iran 2000.

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