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2008年8月14日 (木)

楼蘭の美女

サハラに次ぐ面積を有する大きな砂漠、タクラマカンとは、ウイグル語で「入ると出られない」という意味だそうで、昨日のカシュガルはタクラマカンの西の端でしたが、楼蘭は東の端にあった古代都市。楼蘭王国の都でもあり、彷徨える湖として有名なロプノール湖(現在は消滅)の西岸にあったと推定されています。
ここで1980年に女性のミイラが見つかりましたが、その内の一体でしょうか、2004年に生前の姿が再現製作され(今日のビデオに出てきます)、インド・イラン系の彫りの深い顔立ちの女性だったらしいというのが話題になりました。そのミイラは紀元前19世紀(約3800年前)に埋葬されたと推定されているようで、楼蘭王国というのが何とそんな大昔からあったことも考えられるようです。中国の歴史で言うなら、殷より前のの時代。最近正確な年代を知って、非常に驚いた次第です^^  しかし、時空を超えて美しい面立ちを見せる木乃伊の表情は、余りに印象的。

7日の当ブログで書きましたが、モンゴル高原にいたウイグル族がキルギスに敗れて天山を下り(8世紀頃でしょうか)、現在の新疆ウイグルの地に入ってから徐々にテュルク(トルコ)化が進む訳ですが、その前の現在のウイグルの地はインド・イラン系(アーリア系)民族の土地でした。法華経などのインドの仏典を漢訳して中国に伝えた4世紀の鳩摩羅什(クマーラジーヴァ)も、亀茲国(現在のクチャの辺り)生まれのインド系の人でした。
話しは飛躍しますが、西にはイラン系のソグドがいて、トルコ化された元の民族はアーリア系というのは(支配民族であったトルコ系ウイグルとの比率がどの位だったのでしょうか? これも知りたいポイント)、音楽にも何がしか影響があったのではと思ったりもしますが、16~18世紀に12ムカムが成立する以前の音楽状況を知ることは、現在ではかなり難しいようです。ウイグル音楽の精華である12ムカムを詳細に調べる、古代ウイグル語文献まで当たってみる、などすれば手がかりが見つかるかも知れませんが f(^^;

さて、今日のビデオは、その「楼蘭の美女」を初め、興味深い古代の祭壇の映像、この地で45回以上も繰り返された中国の核実験に関する映像が収められています。祭壇が楼蘭王国にまで遡るものかどうかは不明ですが。英文ですが祭壇の詳細は以下の通り。バックの歌はロプノール辺りの現在のウイグルの民謡のようです。トルコ化されても、現在のウイグル人の容貌には元のインド・イラン系の面影がはっきり残っています。

what you see at 1:27 is the ancient altar which consisted of 1 sun in the middle and 8 stars around it.
8 stars:
1:32 - symbol of disease
1:36 - symbol of flood
1:40 - symbol of breeding
1:44 - symbol of fish
the others are symbol of ancestors, peace, marriage, wind/gale.
1:56 is the wall painting in a tomb.

Uyghur folk song from Lopnur (Kroran)

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