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2008年9月

2008年9月30日 (火)

フェルガナの方も・・

ウズベクの音楽巡りも1ヶ月近くになってきましたが、東部のフェルガナ地方の方は探索がまだでしたので、そちらに移動します。フェルガナはタジキスタンやキルギスタンと複雑に入り組んだ盆地で(ウズベク側の都市の名でもありますが)、パミール高原の北西に位置します。19世紀までコーカンド・ハン国の中心だった地方で、西部のヒヴァ・ハン国、中部のブハラ・ハン国と並んで、ウズベクの3ハン国の一つ。起伏に富んだ地勢柄でしょうか、現在は場所によってはゲリラ活動が盛んになっている危険な地域でもあるようです。
一方ウズベクの古典音楽では、トゥルグン・アリマトフやムナージャト・ユルチエヴァなど、現代の古典音楽の名手は、この辺りの出身者が多いように見受けられます。19世紀にロシア帝国に征服されるまでは、中部のブハラ~サマルカンドとは別な国だった訳ですから、シャシュマコームの音楽も多少違う面があるのではと思いますが、その辺りまでつきとめようとすると更に日数がかかりそうなので、そろそろ数日後にはタジキスタンの方に移動したいと思います^^
余談ですが、hasugeさんからの情報によれば、ユルチエヴァの最初のユルは「路」の意味の「ヨル」のようなので(昔のトルコ映画に「路(ヨル)」という名画がありました)、ヨルチエヴァとする方が発音的には近いようです。「正しい道に導く者」という意味になるのではとのことでした。

Ferghana Tanavar

無名のドタール奏者の演奏のようですが、この曲はTurgun Alimatov作曲とのこと。Tanavarというのはシャシュマコームの用語だと思いますが・・。どなたか詳細情報をお待ちしておりますm(_ _)m。

Uzbek Dance 2 - Silk Road Dance Company

これはフェルガナ風のウズベク・ダンスということになるようです。 
以下ビデオの解説 Silk Road Dance Company: Darya Toshkin  "The river is flooding," says the singer, referring to his overflowing emotions. He praises the beauty of his beloved and imagines her in a colorful silk dress. The style of the piece is in the lyrical Ferghana Uzbek genre.
Dancers: Parastoo Ghodsi, Adriane Whalen, Demet Cabbar, Sema Muslu, and Anne Apynys
Choreography and costume design: Laurel Victoria Gray
More information available at www.silkroaddance.com!

Life in Ferghana valley

フェルガナ盆地の市民生活。前から葡萄で有名なところのイメージがありました。しかし綿花栽培も、アム・シル両河川間に負けず盛んなのでしょうか。

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2008年9月29日 (月)

Sibizga

例のUzbek musicのページ、次々に面白い映像がアップされていますが、今日のビデオもアップされたてのホヤホヤ。スィビズガと読むのでしょうか、小さい笛の一種の吹奏のようですが、最後まで楽器の全体が確認できません。シャシュマコームなどとは別の民謡的音楽を吹いているものと思われます。とても古く素朴な楽器のようですが、手の開き具合で音程を調節し、微妙なコブシや揺りのような音を上手く表現しています。これも驚きの一本^^
以下ビデオの解説。Sibizga is some ancient folk music instruments of Qashqadarya and Surkhandarya regions of Uzbekistan. This video by Husniddin Ato (Uzbekistan) and Sylvain Roy (France). 18th august 2008, Bandikhon/Surkhandarya.

Melodys of Sibizga. Soyqon Khidiraliyev.

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2008年9月28日 (日)

これもカッタ・アシュラ?

昨日の記事にshayさんからコメントいただきまして、Katta Ashulaとは「大きい歌」の意味で、シーア派宗教儀礼のアーシュラーとは全く関係ないそうです。shayさん、情報を有難うございます。m(_ _)m   ashulaは、ウズベク語の普通名詞で「歌」、kattaは「大きい」の意味とのこと。歌が「アシュラ」とは日本人にとってインパクトがあって(あり過ぎて)、一度覚えたら忘れられないのでは(笑)  同じトルコ系でも、トルコ語では「歌」はシャルク(sarki)ですから、語彙は異なることも多いようです。
カッタ・アシュラは、音量調節の効果をねらって皿を口にかざしつつ無伴奏で歌う歌のジャンルで、宗教歌とは関係ないそうですが、別な情報によるとウズベクの結婚式でよく歌われるようです。古風な趣きや所作から考えると、日本に当てはめるなら謡曲や浄瑠璃に似た位置にある歌のジャンルにも思えます。謡曲のように、演劇には関係ないとは思いますが。どういう内容が歌われているのか、興味が沸いてきます^^

今日の一本目は、タグにkatta ashulaとありますが、これも入るのでしょうか? この歌はシャシュマコームのように聞こえますが、シャシュマコームとの関係は? とか、イランのチャハールガーのように複雑なメロディ・ラインに聞こえるけど、マカームは? とか、疑問が疑問を呼びます。一昨日のクリップと同じ若手女性歌手ですが、実にしっとりと深い歌声を聞かせてくれます。二本目はKatta Ashulaのポップ・ヴァージョンのようですが、この女性歌手の場合はモンゴルのオルティン・ドー(こちらは「大きい歌」ではなく「長い歌」の意味)に似た感じにも聞こえます。

"Fig`on" (Adashganman)_Gulzoda Khudoynazarova

Katta Ashula - Z.Boyxonova, O.Nazarbekov, G.Mamazoitova, D.Musaev

Katta Ashula usually sings in Uzbek weddings, this version was recently sang at ex-Tashkent city mayor's daughter wedding. Performed by: Zulayxo Boyxonova, Ozodbek Nazarbekov, Gulsanam Mamazoitova, Dilmurod Musaev

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2008年9月27日 (土)

アシュラの二重唱

若手ウズベク古典音楽の宝庫Uzbek musicから、3日目はKatta Ashulaの二重唱。ウズベクの古典音楽の一種のようですが、詳細が今の所不明です。
アーシュラーと言えば、イスラーム暦の1月(モハッラム月)第10日に、シーア派第3代イマーム・ホセインのカルバラー(現在はイラクの都市。シーア派の聖地)での殉教を悼んで行われる宗教的行事、というのがありました。アーシュラーという言葉はアラビア語の数字10に相当する単語、「アシュラ」(兄弟言語のヘブライ語だと「エセル」と、そっくり)に由来。(以上の「アーシュラー」についてはEthnomaniaのellyさんからの情報)
Large Songという訳語が当てられている記事もありましたが、上記のアーシュラーとは全く関係のないジャンルなのかどうか、どなたか情報をお待ちしております。m(_ _)m 

皿のようなものを口の前にかざしたり扇いだりしながら二人で歌う様は、非常にユニークで、古典音楽と言いながらも、宗教歌的な感じがあります。これまで聞いてきたウズベク古典声楽とはかなり雰囲気が異なります。Smithsonian Folkwaysから出ていたブハラのCDには、イスラームとユダヤの宗教歌がそれぞれ収録されていましたが、Katta Ashulaは、どこかユダヤの方にも似て聞こえます。今日のところは、大変に興味深い無伴奏二重唱ということで、詳細不明のままアップしておきますf^^;  Uzbekistan classic music called Katta Ashula performed by O`ktam Ahmedov and Shavkat Matyakubov.

Katta Ashula 1 "Topmadim"

Katta Ashula "Derlar"

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2008年9月26日 (金)

ペルシア様式でアラブの旋律をトルコの奏法で・・・

昨日と同じUzbekmusicのクリップから、若い女性歌手の映像。表記はグルゾダ・フドイナザロヴァとでもするのが近いでしょうか。
ウズベクの古典音楽を形容する時、「金の舌の歌手、甘い響きの音楽家たちは、ペルシア様式でアラブの旋律をトルコの奏法で、中国の方法に従い、モンゴルの声で、アルタイの拍子をもって奏した」というサマルカンドの黄金時代の表現がよく引用されますが、シルクロード以来の東西だけでなく、南北の音楽文化さえもがクロスするウズベクの歌や音楽の特徴をよく言い当てていると思います。
今日の若手歌手は、まだ蕾が開き始めた位かなという印象ですが、連綿とこうして若手が台頭してきていることは実に素晴らしいことだと思います。特にソ連崩壊~独立後は、その傾向が顕著なようです。

2本目は昨日と同じEnsemble "Moziy" の合奏。Abror Zufarovのサトの弓奏が中心。hasugeさんからコメントいただきまして、こちら(Uzbek classic music)で彼のプロフィールやmp3も聞けます。何とあの巨匠トゥルグン・アリマトフの弟子筋でした。共に東部のフェルガナの方の人なので、中部のサマルカンドやブハラとは伝承が少し違うのかも知れません。このサイトには、他にも若手のウズベク古典音楽家の情報が満載。ウズベク式英語でしょうか、表現が少し一風変っていますが^^  それから、昨日はタンブールの「メズラブ」と書きましたが、ウズベクではナーフン(ウズベク語で爪の意味)と言うそうです。(hasugeさん、いつも有難うございます m(_ _)m)

Gulzoda Khudoynazarova "Guluzorim"

Music by Hoji Abdulaziz Rasulov.

Adolat tanavori

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2008年9月25日 (木)

若手のウズベク古典アンサンブル

若手と思われるウズベクの古典音楽家たちによる演奏がかなり見つかりました。オコラなどで聞ける往年の大御所の演奏と少し感じが違うのが興味深いところ。

一本目はEnsemble "Moziy". Head of Ensemble Abror Zufarovと解説にあります。ドイラの刻むリズムは紛れも無いシャシュマコームの音楽なのですが、何かがオスマンの古典音楽にも似て聞こえます。青を基調にしたセットも、何か不思議な印象。全体に独特な感性を感じさせます。楽器はタンブール、ドタール、サト、ナイ、チャング、ドイラと、後一つチェロのような楽器は何でしょうか? 下が細くなっていますが(笑)

二本目は一本目で弓奏のサトを弾いていたAbror Zufarovのタンブール弾き語り。アンサンブルMoziyのリーダーのようです。若手らしくちょっと硬い感じもありますが、これだけの演奏を聞かせる人が出てきているのは頼もしい限り。右手にはシタールのように金属のメズラブをはめるようですが、その細かい音使いの装飾音形は本当に素晴らしいです。

Navro`zi ajam

Abror Zufarov "Tanbur"

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2008年9月24日 (水)

ウズベクの結婚式のブラス

昨日は打楽器だったので、今日は笛に行ってみます。ウズベクの結婚式で華々しく吹かれるカルナイの映像。この長~い管楽器を見るとチベット・ホルン(ドゥンチェン)を思い出してしまいますが、あれほど重量はないようで、軽々と上に掲げて吹いていますが、その様はとてもユニーク^^  伴奏のスネアが刻むのは、やはりハチロク・リズムが目立つように思います。 

1本目はサマルカンドでの収録。花嫁の姿も見えます。2本目はタシケントの楽器店での(オーナーの)デモ演奏のようです。カルナイは最後に出てきます。この人ダイラ(ドイラ)も上手いし、特にドタールの腕前はかなりのものでは。

Karnay

Uzbekistan Instruments & Music @ GlobalCAFE

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2008年9月23日 (火)

ダイラとホラズムのレズギンカ?

昨日と同じshashmaqomさんのページに紹介されていた映像から、ウズベクの枠太鼓=フレームドラム、ダイラ(ドイラとも)の独奏。周辺諸国 でダフやダプなどと呼ばれる太鼓と同類の太鼓ですが、ウズベクのソロはなかなかに技巧的で細かい技が色々盛り込まれているのが分かります。あのゆったりし た歌と弦楽器中心の合奏とは対照的かも知れません。イランやクルドのダフよりも細かい音形が聞き取れるように思いますが、いかがでしょうか。1,2本目は ブハラの楽士(両方ユダヤ系かも)のものですが、2本目はブハラ系ユダヤの結婚式の映像ではと思われます。(会場にキパを被った人が見えます) ヤシャと いう名前は、ロシア出身のユダヤ系ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツの名前と酷似しているのも興味深いところ。

3本目はそのダイラが伴奏で活躍する女性の踊りで、ホラズムのLazgisiとタイトルされています。ラズギというのはこの辺りの踊りの名称のようですが、これはコーカサスの伝統舞踊レズギンカと何か関連があるのでしょうか? かなり似て聞こえる名前ですが。ホラズムはアラル海の南岸辺りの歴史的地方名で、先日回ったヒヴァが中心都市。古来イラン系文化が花開き、その後テュルク化した土地です。

2,3本目に共通しているのは8分の6拍子だということでしょう。イランやコーカサスにこのリズムが多いのは有名ですが、中央アジアのイラン文化の色濃い地方でも同様のようです。この特徴のあるリズム、一体どこがルーツなのでしょうか^^

Solo Doyra

Doira Battle part 2

yasha barayev vs tariel karshigiyev and abbos kossimov!!!

Xorazm Lazgisi

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2008年9月22日 (月)

アリ・ババハーノフのタンブールとレバブ

ウズベクに戻って、タンブール名人のアリ・ババハーノフの映像。5本目のみレバブ(ラバーブまたはルボップとも)独奏。この人はシャシュマコーム(あるいはシャシュマカーム)演奏の重鎮で、彼の演奏はオコラからの2枚組「中央アジアの伝統」(↓廃盤)に収録されていました。youtubeには5本アップされていて、練習中かデモ演奏のようなものですが、このような名人の映像が見られるだけで私は大喜びしまして、正に欣喜雀躍状態 f^^;

2007年8月の収録と言うことで、全盛期は過ぎているかも知れませんが、泉のように湧き出るシャシュマコームの旋律の味わい深い音色に感激。中国の弦楽器とインドのシタールやサロッドなど、周辺諸国の音楽のちょうど中間のような印象を改めて覚えます。サマルカンドの映像のバックに流れていたあの名演も、もしかしたらこの人のものでしょうか?

Husayni Dugâh

Samoi Dugâh

Nawrozi Ajam

Aman Yar tanbur

Aman Yar

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2008年9月21日 (日)

テュルク系諸族の伝統音楽 Ⅰ、Ⅱ

17日にアップした映像の前篇2本が見つかりましたので、ウズベクから離れますが、今日アップしておきます。この3本は本当に素晴らしい内容です。この映像についてshayさんからコメント頂きまして、1994年頃にNHKで放送されたTV番組の一部だそうです。当時、カザフスタンの首都アルマトゥィでテュルク系諸民族の伝統音楽フェスティバルが開催され、それを特集した番組だったとのこと。(shayさん、有難うございます。m(_ _)m) NHKでこんな番組が作られていたとは驚き。日本口琴協会(略してNKK)代表の直川礼緒(ただがわれお)さんも出演されています(Ⅰの2分30秒位)。93年にサハの口琴名人イウ゛ァン・アレクセイエフとスピリドン・シシーギンが来日(確かNKK主催)しましたが、その翌年辺りかと、思い返しました。遊牧民族としてのトルコ族の揺籃の地(ルーツの地はモンゴル高原のようですが)、カザフを中心に、これまで当ブログで巡ってきた国や民族、これからのカザフなど、嬉しい映像の連続です。中でも個人的にはカザフの女流コビュズ奏者ラウシャン・オラズバエヴァの映像に驚きました。

turuk halektare muzikase(Ⅰ)

turuk halektare muzikase(Ⅱ)

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2008年9月20日 (土)

もう一シリーズ ジュライェフ

ちょっと続きすぎの感がありますが、今日もシェラリ・ジュライェフのビデオ。この人の映像何だか沢山ありまして、その中から12本アップされているBirinchi Muhabbatimのシリーズを抜粋で。モスクワでのライヴのようです。全部で12ですので、2時間くらいのステージが全てアップされているのかも知れません(まだ未確認のため)。ご覧の通り、少しポピュラーなアレンジも施された古典音楽演奏が中心ですが、この人の芸の幅の中にウズベク古典音楽の現在が見えてきそうな気もします。純邦楽が一般大衆の心の内にまだ生きていた、古きよき時代の日本(1960年代まででしょうか)を思い出させます^^

SHERALI JURAEV - Birinchi Muhabbatim 1

冒頭のビデオなので、解説が長いです。終わりから3分の1くらいから演奏。

SHERALI JURAEV - Birinchi Muhabbatim 2

SHERALI JURAEV - Birinchi Muhabbatim 3

ここで歌っているのは、2日のウズベク・シリーズの初日にアップした曲だと思います。とても良い曲です。踊り子は違うかも。

SHERALI JURAEV - Birinchi Muhabbatim 4

これは大衆歌謡的な歌唱。

SHERALI JURAEV - Birinchi Muhabbatim 11

3番がマイナーチェンジしたようにも聞こえる曲。終わりから2番目のクリップですが、花がステージにあるので、既にアンコールピースか?

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2008年9月19日 (金)

胡旋舞の伴奏やルーミーの詩も

昨日もアップしたシェラリ・ジュラエヴ氏、実に芸域が広い名歌手のようで、様々なyoutube映像がアップされています。大衆歌謡的な曲も歌う人のようですが、今日はその中から、若干ロック的な伴奏のウズベクの舞踊と、ルーミーの詩に捧げられたコンサートの映像から。とりわけペルシアの詩聖ルーミーのシリーズは感動的です。全部で7つありますが、とりあえず最初の3つだけ上げておきます。続きをご希望の方は、再生後のリンクからご覧下さい。

ウズベキスタンは日本人のような顔立ちの人も多い国ですが、そんなおじさんたちが、みんなルーミーの詩を理解し堪能しているんですね。それが手に取るように分かります^^ (タジク語ではなくウズベク語で歌っているからかも知れませんが)
トルキスタンに入ってから度々コメント頂いているhasugeさんからの情報によると、ジュライェフのジュラは、ペルシア語起源だそうですが、この人自身がユダヤ系かどうかははっきりしませんので、この件は保留にしておきます^^

hasugeさんから、同時にウイグル音楽の素晴らしいサイトをご紹介いただきました。昨日のコメントだと皆さん見られずに終わるかも知れませんので、もう一度こちらに転載しておきます。ウズベクとウイグルの音楽は、両方見ていくと分かってくることも多いと思いますので。
uyghurmuqam.com
以下hasugeさんのコメント=
ウイグル語なのが難ですが、ウイグルの民族楽器33種類の写真がすべて載っていますし、12ムカーム全曲も聴けるようです。ページを開くと中央に写真がありますが、その上の青い文字の右端をクリックすると楽器が出てきます。写真の右側に縦に並んでいるのがムカームの演奏です。お時間があったら、試してみてください。

Sherali Jurayev - qani

Sherali Juraev - Rumi Part 1

Introduction of the concert dedicated to the poetry of Maulana Jalaliddin Rumi.  In original language - Uzbek.

Sherali Juraev- Rumi Part 2

Song - "You don't know" (Bilmassan) performed by Sherali Juraev in the concert dedicated to the poetry of Maulana Jalaliddin Rumi. In original language - Uzbek.

Sherali Juraev - Rumi Part 3

Song - "Those, who are closer to the Love" (Muhabbatga yaqinlar) performed by Sherali Juraev in the concert dedicated to the poetry of Maulana Jalaliddin Rumi. In original language - Uzbek.

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2008年9月18日 (木)

最初のウズベクの音楽家

ウズベクに戻ります^^
ウズベクシリーズの最初の2日にアップした音楽家シェラリ・ジュライェフの別なビデオに行ってみます。今回はタールを弾き語っています。前も思いましたが、この人の声と歌い方、ちょっと故・鶴田浩二に似ていると思いますが・・・(笑) それから、シャンソン歌手のシャルル・アズナヴール(こちらはアルメニア系ですが)にも似て見えて仕方ないです。ジュライェフという名前、イスラム的な要素が感じられないように思えますので、おそらくユダヤ系では。どこか歌い方に特徴があるようにも思います。

Sherali Jurayev - Shitob Aylab

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2008年9月17日 (水)

テュルク系諸族の伝統音楽 (日本語字幕&解説付き)

今日のビデオは中央アジアからシベリアにかけて広範囲に住んでいるテュルク(トルコ)系諸民族の伝統音楽を特集した内容ですが、これは世界民族音楽体系のビデオ映像でしょうか。日本でこんな内容のTV番組があったとは思えませんので。多彩なトルコ系民族の音楽を日本語解説付きで紹介していて、これは大変に素晴らしい内容です。Ⅲだけしか見当たらないのが残念。ジラウは浪曲に、クライは追分に似ているように思いますが、いかがでしょうか。歌詞がどれも良いですね^^
内容は以下の通り。

カラカルパクの吟遊詩人ジラウ (弓奏楽器はカザフのKobyzにそっくり)
サハのホムス(口琴)名手スピリドン・シシーギン  *この人は来日歴あり
ハカスのチャトハーン(琴の一種)弾き語りの喉歌 
バシキールのクライ(ダブルトーンの縦笛)

turuk halektare muzikase(Ⅲ)

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2008年9月16日 (火)

カラカルパクのハルク合奏 + トゥランの地

昨日のカラカルパクの民謡(ハルク)の弾き語りですが、合奏もありましたので、そちらも上げておきます。彼らの日本人に似た風貌もあるからでしょうが、昔の日本の三味線合奏にも似た懐かしげな雰囲気があり、でも奏でている音楽はウズベク風な所も感じさせながらもカザフ寄りという、何とも不思議な映像です。コード進行は北コーカサスに似た面もあるように思います。なお、カラカルパクは、現在はカラカルパクスタン共和国というのが正式名称のようです。しかし、ウズベキスタン内の共和国という、入れ子状態のようになっているようです。何から何まで不思議づくしです^^

2、3本目は汎トルコ主義を髣髴とさせるビデオ内容。3本目のように、トゥラン(トルコ族)の地の団結を呼びかけるようなビデオは多いですが、2本目は何かノホホンとしています。口琴や倍音唱法(トゥヴァか?)の音色のお蔭でしょうか^^ カラカルパクを含む、これまで巡ってきたトルコ系民族に所縁の映像が次々出てきます。後半に多く見られるのは民族固有の紋章でしょうか?

karakalpak halq kosiqlari

Turan'ı Oluşturan Devletler-Tarihteki Türk Devletleri

Turan cCc Türkgücü

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2008年9月15日 (月)

カラカルパクの民謡

昨日のヒヴァ・ハン国で名が出てきましたので、ウズベク西部のカラカルパク自治共和国(または自治州どちら?)のクリップを見てみたいと思います。これが結構あります。消滅が危惧されるアラル海の南部に面するこの国とウズベクを合わせれば大体日本と同じくらいの面積でしょうか。カラカルパクは、今の所ウズベキスタン内の自治共和国のようです。
カラカルパク語はウズベク語と同じテュルク系の言葉ですが、カザフ語やノガイ語(カスピ海の西側のダゲスタン中心)に近いそうです。この謎めいて聞こえる国名ですが、「カラ」は黒、「カルパク」はコーカサス・シリーズで出てきたように帽子のことですから、「黒い帽子」の意味になるようです。確かに北コーカサス~トルクメン~カラカルパクにかけて、黒いカルパックをよく見かけますが、関係があるのでしょうね^^。ダゲスタンは何ヶ月か前に回りましたので、ご興味のわいた方は遡ってご参照下さい。

karakalpak halq kosiqlari

カラカルパクの女性歌手のドンブラ?弾き語り。擦弦のケマンチェ伴奏。これは素晴らしい! 音的にかなりカザフ寄りという印象です。 karakalpak halq kosiqlari   atqaradi - Bekzoda Asqarova

karakalpak halq kosiqlari

こちらは別な女性歌手。 karakalpak halq kosiqlari   atqaradi - Gulbaxar Rametova.

karakalpak halq kosiqlari

男性の弾き語り。この辺もトルクメンのようにバフシー(吟遊詩人)と言うのでしょうか?  karakalpak halq kosiqlari   aqaradi - Juzimbai Qozimbetov

karakalpak halq kosiqlari

こちらはぐっと年齢が上そうな男性歌手。karakalpak halq kosiqlari.   atqaradi - Uzaqbai Shamuratov.

Karakalpak Song - Tan Samly Elpip
カラカルパクのフォークソングでしょうか。コード進行が少しコーカサス音楽に似ているのが興味深いです。

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2008年9月14日 (日)

ヒヴァ・ハン国

今日は歴史ものビデオを一本。激シブかも知れませんが^^
現在のトルクメニスタンからアラル海に接するカラカルパクスタン(ウズベキスタン西部の自治州)にかけて17~19世紀に存在した国、ヒヴァ・ハン国の旧跡を巡る内容です。東部のフェルガナとも中部のブハラ~サマルカンドとも一味違う文化が今も息づいているようです。音楽はペルシア風、ウズベク風が入り混じって構成されているように聞こえます。服装はかなりトルクメン寄り、というかほとんどトルクメンの印象。
ではちょっと短いですが、また日付線を踏みそうなので f^^;

Xiva

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2008年9月13日 (土)

Monajat Yulchieva

クリッタさんから昨日の記事に、また今日マイミクのみしえるさんからはDVDが出ていたのではとの情報を頂きましたので、今日はモナージャト・ユルチエヴァのビデオを上げない訳には行きません。クリッタさん、みしえるさん、有難うございます m(_ _)m
ウズベク古典音楽界での重要さを考えれば、真っ先に取り上げるべき名歌手ですが、youtubeには彼女の映像がなかったので、これまでアップしていませんでした。何とyoutubeよりもっと映像の良いビデオがデイリーモーションにありました。これは上記フランス版DVDからの映像のようです。この人、フェルガナ-タシケント派とあるように、ウズベキスタン中部のブハラ~サマルカンドより東に位置する、タジキスタンにほど近いフェルガナ地方が拠点のようです。(紹介される国によってMonaajat Yultchievaという綴りも見られます。)
ユルチエヴァのCDは仏Ocoraと独Network Medienから出ていました。(音源情報はこちら)彼女の歌唱は、仏Ocoraの「中央アジア~古典音楽の伝統」にも含まれています。これは先日来名前の上がっている名手が揃っていますが、残念ながら廃盤。

ユルチエヴァについて、2002年に出た音楽之友社「世界の民族音楽ディスクガイド」掲載の拙稿を下記に転載しておきます。下のオコラ盤に付けたものです。近々再発されて入荷する予定です。

      
再発盤      旧ジャケット

ウズベキスタンの歌姫(1960年生まれ)の記念すべきオコラ盤。これぞウズベクというべき悠々たるテンポでしっとり歌われる彼女の愛称と同じ名のMonajat(「祈り」の意)は特に絶品。元々器楽演奏されていたスーフィーの祈りの旋律だそうだが、ウズベクのモスクの青が眼前に浮かぶような、ティムール時代にトリップしてしまいそうな香り高い感動的な名曲。ナイーヴで清々しく、既に風格と上品さを備えたフェルガナ-タシケント派のスター歌手として知られ、世紀に一人の逸材とまで言われている。

   

monâjât yultchieva

dailymotionを上げるのは初なので、一応リンクも載せておきます。
http://www.dailymotion.com/video/x1d45w_monajat-yultchieva_music

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2008年9月12日 (金)

「青の都」紹介 もう2本

ブハラとサマルカンド、何度か続きましたが、またまた良いビデオが見つかりまして^^
両「青の都」のモスクの細部の素晴らしさもさることながら、バックに古典音楽の良い演奏が入っていて、それがかなり素晴らしいものです。映像がキネマの最初のように縦長になっているのが玉に瑕ですがf^^;
サマルカンドの方はタンブールのソロ。これはぞぞっとする程良いです。特筆すべきは、聞こえるか聞こえないか位に入る微妙な装飾音の美しさと音の揺らぎ、でしょうか。アフガン・ラバーブを経由して北インドのサロッド演奏にも受け継がれている部分は、確かにあるかなと思います。ブハラの方はシャシュマカーム関連の合奏でしょうか。ユダヤ系かなという感じもあります。どちらも間に結婚式のブラス?演奏や、ケマンチェ(ギジャク?)でボッケリーニのメヌエットを弾いていたり(これみよがしの長いトリルに笑ってしまいました)、なかなかに楽しめます。スペインで製作されたビデオでしょうか、スペイン語の解説文になっています。スペインも中世のイスラム王朝時代(後ウマイヤ朝)にはユダヤ系の詩人や音楽家が大活躍しましたが、ウズベクの音楽や文化に通じる部分を感じての取材だったのではと思いました。

Samarkand, UZBEKISTAN

Bukhara, UZBEKISTAN

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2008年9月11日 (木)

オリエントの真珠

昨日は書きかけのままま少時放置していたら、消えてしまいまして、書き直していたら日付が変りましたf^^;  昨日に続いてサマルカンド、今日はドキュメンタリーを。
現在のウズベキスタンの首都はタシケントですが、1930年まではサマルカンドが首都でした。疎開による流入や軍事工場が集中した第2次大戦中から人口が増えて、ソ連時代にはソ連第4の都市になっていたタシケントとは対照的に、サマルカンドやブハラはいかにもシルクロードの古都のイメージ。日本で言えば京都、奈良といったところでしょうか。
92年頃だったか、14世紀のティムールの頃に建設されたレギスタン広場で、ウズベク古典音楽の楽士たちがシャシュマカームを演じるシーンをTVのドキュメンタリーで見た覚えがあります。あの美しいターキッシュ・ブルーのモスクの前で演じられる悠久の調べはとても印象的で、15年余り経ってもはっきり覚えています。今日のビデオ、最初の2本に出てくる歌は、ナスィバ・アブドゥラーエヴァのようです。4本目はブハラの写真も出てきます。こちらはシャシュマカームのライト版のような音楽。

Uzbekistan Samarqand Samarkand Islamic Empire History (埋め込み禁止)

Samarkand - My Home! (Part II)

Registan, Samarkand - The most ancient and beautiful city

Bukhara & Samarkand pearls of the Orient

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サマルカンドの歌姫 (追加3本)

世界遺産の町サマルカンドは、ティムール朝の都だった町。モスクのターキッシュ・ブルーの美しさは、日本でも段々と知られてきているのでは。先日ウズベクの古典音楽は個人的に世界で最も愛好する音楽の一つと書きましたが、サマルカンドも訪れたい町のベスト5に入るように思います。

ウズベクの歌姫(ディーヴァ)の一人、ナスィバ・アブドゥラーエヴァについて、昨日はよくプロフィールが分かりませんでしたが、hasugeさんからのコメントで少し見えてきました。hasugeさん、いつも有難うございます。ナスィバ・アブドゥラーエヴァは1961年サマルカンド生まれ、ユルドゥズ・ウスマノヴァは1963年マルギラン生まれだそうです。(何とЯと同世代f^^;) ナシバは、多くの芸術家を出したアブドゥッラー・カーディリー記念タシュケント国立文化大学の出身とのこと。ナシバのCD『Samarkand』の中のある曲の作詞者にロシェル・ルビーノフの名があったそうで、この作詞者は先日のユダヤ系タンブール奏者と同じ名前。同姓同名かも知れませんが、あの古典演奏家だとすると、なかなか興味深いコネクションです。  

彼女の歌はペルシア語(タジク語)圏のサマルカンドらしく、ペルシア語(タジク語)が多いように思います。曲調もイランのグーグーシュやハイェーデなどが歌っていたようなリズムとメロディが目立つように思います。そしてロシア語の歌詞も結構あるようですが(MCはロシア語が多いようです)、チャガタイ・トルコ語系の現代語であるウズベク語の歌詞は少ないようですが、ありました。ウズベクなのにウズベク語が目立たないというのも、サマルカンドらしいエピソードでしょう。しかし、その入り混じった言語状況は興味深い限りです。今日の1,2本目はタジク語、3本目はウズベク語だと思います。2本目のMCはロシア語です。   

余談ですが、サマルカンドと言えば、プッチーニやブゾーニのオペラ「トゥーランドット」に北京と並んで頻出する町。私のイメージでは完全にこの話とダブってしまっています f^^;  二つの町はとんでもなく離れている訳ですが、トゥーランドットの中では、まるで隣町のように扱われています。まるで魔法の絨毯に乗ったかのような、コメディア・デラルテの滑稽奇譚的側面をオリエンタリズムとして片付けるのは簡単ですが、あえてその「魔法の絨毯」のロマンに拘ってみたいところ。プッチーニだけでなく、ブゾーニ版もお薦めです。

また、北インド古典音楽はムガール帝国の頃からの伝承が中心になっていると思いますが、ムガール朝はティムール朝の流れを汲む王朝で、音楽家も北インドに流れ込んだようですので、ヒンドゥスターニー音楽を見ていく上でも、ウズベクやタジクの音楽は無視できないように思います。今日の2本目はインド的な伴奏になっています。

Farsi Tajiki Nasiba Abdullayeva Jonn Dodarakam

Nasiba Abdulloeva Man ba Dunboli Dilam

Nesibe Abdullayeva Nigaranam

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2008年9月 9日 (火)

2人のシルクロード・ディーヴァ

ウズベクを回っているからには、ポップスの方も取り上げない訳には行きません。youtubeを見ていても、上位に上がっているのは大体ウズベク・ポップスで、シャシュマカームのような渋くてかつ良質な古典音楽演奏の映像を見つけるには、根気の要る発掘作業が必要ですf^^;

ゴルバチョフのペレストロイカ後からソ連邦解体と続くダイナミックな政治状況の変化の波の中、ウズベクのポップスも段々盛り上がってきて、徐々に海外にまで知られるようになって来ましたが、まず今日の1,2本目に上げるナスィバ・アブドゥラーエヴァが登場し、続いてユルドゥズ・ウスマノヴァ(ロシア語式にアクセント場所を伸ばして書くならウスマノーヴァか?)がポップス・シーンを賑わし、今では両者とも20年以上のキャリアを誇るヴェテラン歌手ということになるのだと思います。

特にウスマノヴァは2007年にキング・レコードから発売された「世界のディーヴァ」シリーズの一枚に加えられ、「シルクロードのディーヴァ」では初めて日本盤として登場しました。アブドゥラーエヴァのプロフィールはよく知りませんが、ウスマノヴァはタシケント音楽院の伝統音楽専攻科を卒業しているそうで、なる程の歌唱力です。キング盤では古典的な香りの強い歌がありまして、じっくり聞くとゾクゾクっとくるようなコブシを聞かせてくれていましたが、youtubeにはなかなかそういうのが見当たりません。西洋風なポップでダンサブルな曲がほとんど。ですので、とりあえずアザーンとCGで始まる曲などを上げておきます。アブドゥラーエヴァも、その歌唱の巧みさ、味わい深さから察するに、ウズベク古典音楽の素養のある人だろうと思います。因みに、ユルドゥズとは星(スター)の意味で、ウスマノヴァはオスマン(ウスマン)をロシア式に女性名化したという、芸能人らしい非常にインパクトの強い名前と言えるように思います^^

Nasiba Abdullaeva

Nasiba Abdullaeva

Yulduz Usmonova_-_Rasululloh

Yulduz Usmanova

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2008年9月 8日 (月)

ウズベキスタンの楽器とファッションショー

今日はウズベクの楽器をデモ演奏したビデオを上げてみました。この叔父さんウズベクの方だと思いますが、観光客向けでしょうか、フランス語で喋っています。ルバーブ、タンブール、タール、サントゥール、横笛(楽器名不明)、口琴、ダイラと次々に出てきます。タンブールの次の3つ目は不明ですが、音色はサズやブズクに似た深い音が魅力。ルバーブはルボップとかラワプとか国によって色々に言われるようです。後半カチューシャを弾いています^∀^ 
タンブールは、フレットが意外に高いなとか(中国楽器風にも思えますが)、サントゥールはイランのより揚琴(ヤンチン)に近い印象だとか、色々細部も確認できました。で、二本目はそれらの楽器を使って伴奏した、ウズベクの伝統衣装のファッションショー、でしょうか^^

OUZBEKISTAN les instruments de musique

LA MODE EN OUZBEKISTAN

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2008年9月 7日 (日)

イェンギ・ヨル

今日はイェンギ・ヨルというグループの演奏。このトルコ語を直訳すれば「勝利の路」の意味でしょうか。トルコとウズベクなどの混成グループのようです。ネイ、ヴァイオリン(立てて弓奏)、ウード、トンバクと、ウズベクでは普通余り使われない楽器が目立ちますが、女性歌手、ドタール、ヴァイオリン、ダイラの各奏者は、名前の最後にロシア的な-v(女性は-va)が付いているところを見ると、ウズベク人と思われます。
タシケントの方はトルコ色が勝っていますが、ブハラでのライブの方は完全にウズベク調です。ブハラでのライヴですから、土地の音楽をやったのかと思っていたら、最初の方に作曲がスレイマン・エルグネル(あの有名なネイ奏者Kudsi Ergunerの弟)と出ていますので、トルコの音楽家S.エルグネルが書いた曲のようです。イェンギ・ヨルは、仏PLAYA SOUNDからアルバムがありますが、ウズベクの曲だけではなく、スパニッシュ、タンゴなど色々やっているようです。ウズベクとバイエルン音楽の混合グループという変り種もありましたが、そのかなり無理がある組み合わせより、よく馴染んでいますし、方向性として面白いと思います。

Delfouza Ibrahimova : vocals ; Adrien Espinouze : ney ;
Jamaleddine Avezov : violin ; Emmanuel Hoseyn During : ud ;
Otabek Yusupov : dotar ; Spyros Halaris : kânun ;
Rostam Tagaykulov : dayra ; Antoine Morineau : zarb tombak

"Yengi Yol" (Live in Bukhara) # 1

"Yengi Yol" (Live in Tashkent)

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2008年9月 6日 (土)

ブハラ系ユダヤとカライム、ハザール

今日もゆったりと雅びなウズベク古典シャシュマカームの歌。昨日もコメントいただきましたhasugeさんからの情報では、ロシェルというのはユダヤ人としては珍しい名前のようですが、ブハラ・ユダヤ人の間には見られるそうです。今日の歌手も昨日と同じロシェルという名の人。キパらしき被り物もメンバーに見られます。おそらくユダヤ人音楽家ではと思われます。
更にこれは非常に重要なポイントですが、ブハラとサマルカンドは、トルコ系のウズベク語ではなく、イラン系言語のタジク語圏で、ブハラ・ユダヤ人の使用言語も、伝統的にタジク語だったとのこと。確かにルーミーの詩(あの有名な「葦笛の詩」)なども歌詞に聞こえることがありました。ただイラン本国の場合とは少し発音が違うように聞こえました。
New Standard Jewish Encyclopediaによると、ブハラにユダヤ人が初めて足跡を残したのは13世紀とのこと。おそらく彼らはペルシアから移住してきたユダヤ人のグループと考えられているようです。下記のカライムのルーツと同じペルシアというのが、また大変に興味深い点です。17、18世紀には彼らの独立した文化圏を形成し、Judeo-Persianの詩人も多数登場したそうです。ユダヤ系音楽家が多いウズベクの古典音楽は、現在でもその流れを少なからず汲んでいるのではないでしょうか。

Sar'akhbori Rost by RoshelAmin

Tanbur: Roshel Amin
Doira: Emanuel Amin
Vocal: Roshel, Emanuel, and Rano Amin - Aminov

関係記事として、1月9日の記事を一部転載しておきます。
リトアニアの古都トラカイに多くが住むというカライム人は、その名の通りカライ派のユダヤ教を奉じるチュルク系少数民族でしたが、彼らの起源は、8世紀頃ペルシアに生まれた、タルムードを捨て、旧約聖書のみを取った、特別なユダヤ教団に発しているようです。彼らが話す言葉は、バシキール語、タタール語、チュヴァシ語などと同じキプチャク系チュルク語で、中世のハザールの言語にも近いそうです。ユダヤ教徒、トルコ系というキーワードが揃っていますので、彼らこそ謎のハザール帝国の生き残りなのかも知れませんが、ペルシア出身なのに何でペルシア系の言葉じゃないのだろうとか謎が謎を呼びます。ハザールには西突厥の末裔(彼らもおそらくトルコ系)も流れ込んだだろうと考えられるので、もしかしたらカライムが彼ら(ハザールの王族)を教化し、多数派のチュルク系の言葉を採用した、ということなのでしょうか。

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2008年9月 5日 (金)

ロシェル・ルビーノフもユダヤ系?

昨日アップしたタンブール弾き語りのロシェル・ルビーノフ、大変素晴らしいので、残りも上げておきます。エコーとバックの静かなシンセ音が気になる方がいらっしゃるかも知れませんが。 hasugeさんから昨日の記事にコメント頂きまして、彼の師匠のユダヤ系女性歌手Barno Ishakova は首都のタシュケント出身ですが、イスラエルへ移住したそうです。仏IneditのHazanoutにもブハラ系ユダヤ人の宗教歌が入っていましたが、ブハラには昔かなりのユダヤ人人口があったようです。東方系ユダヤ人(ミズラヒーム)として、イラク系、イエメン系などと一括りにされることが多かったように思いますが、黒海北部~コーカサスを回っていた時に度々取り上げた改宗ユダヤのハザールとは全く関係のない集団なのかどうか。やはり古代パレスティナからの離散後、直でブハラに移住した人たちなのか。ハザールとブハラ系ユダヤは、言葉が同じトルコ系ですので、もしや?という思いも頭をかすめます。地図で見るとカスピ海(中世には「ハザールの海」とも呼ばれていた)とブハラは意外に近いです。この辺は興味深い探りどころです。今日のロシェル・ルビーノフはブハラに残った数少ないユダヤ系音楽家の一人なのでしょうか。もう少しこのテーマは探ってみて、何か分かりましたらまたアップします。

Roshel Rubinov - Nim Chuponi

Roshel Rubinov sings Nim Chuponi; ghazal by Bedil とあるように、ベディルという人の恋愛叙事詩=ガザルを歌っているようです。サイクルの後半がテンポダウン(あるいは、これは変拍子の5拍子か10拍子?)する感じが、何ともウズベクっぽくて良いですね。

Roshel Rubinov - Aylay Desam

解説にRoshel Rubinov sings Aylay Desam (Oh Kim), music by Rasul Qori Mammadaliev とあります。これはもっと歌謡性に溢れる曲調。哀愁味が堪りません。

YUHAN - ЭТИ РОЗЫ

ユハン・ベンヤミンという歌手のニューヨークでのライヴ(結婚式?)。これはブハラ系の歌謡曲でしょうか。ロシア語で「これらの薔薇」と歌っていますが、彼らもブハラ系ユダヤ人のようで、バック・メンバーにユダヤ教の小さな祈祷帽キパが見えます。因みにベンヤミン(ベンジャミン)とは、ヘブライ語で分解するとベン・ヤミンは「右の男(の子)」の意。ジョナサン(元はイェホ・ナタンで「神、与え給う」の意)、ダヴィッド、アブラハム、イツハーク、ヨセフ等と並んで、コミュニティーを問わずユダヤ人に多い名前です。YUHAN BENJAMIN, FROM TALK SHOW "DZOT"  WWW.YUHANNY.COM

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2008年9月 4日 (木)

タンブールによるシャシュマカーム

昨日はドタールでしたが、今日はウズベクのタンブール。ウイグルのとは少し形が違って、肩の辺りが山切りカット(古!f(^^;)みたいになっています。スチール弦の清涼感溢れる繊細な音色と、ウズベクのコブシの組み合わせが最高です。左手の1,2をほとんど指板に付けた、一風変った運指です。(1,2中心で動くところは三味線の運指に似ているかも)ちょっとエコーが入った録音で好みが分かれるかも知れませんが、シャシュマカームの深い味わいが感じられる演奏です。
歌とタンブールはロシェル・ルビーノフ。仏Ocoraの2枚組み「中央アジア 古典音楽の伝統」に収録されていたユダヤ系のベテラン女性歌手Barno Ishakovaは、彼の師匠の一人とのこと。ウズベクには他にもユダヤ系音楽家が多く、西洋やアラブ、トルコなどだけでなく、ウズベクでもユダヤ系音楽家は重要な役割を果たしたようです。この人、タグから判断するに、古都ブハラの楽士のようです。
往年の名手トゥルグン・アリマトフ(仏OcoraからCD有り)とか見つかると良いですが・・。

シャシュマカームの6つの旋法名は以下の通り。(先日の柘植先生の記事より引用)
ペルシア音楽からの影響がはっきり見て取れる名前ばかり。
①ブズルク(buzruk)、 ②ロースト(rost)、 ③ナヴォー(navo)、
④ドゥゴーホ(dugokh)、 ⑤セゴーホ(segokh)、 ⑥イローク(iroq)

Roshel Rubinov - Mugulchai Dugoh

Dugoh系の二つのマカーム演奏のようです。KashkarchaiとかMugulchaiというのが気になります。First of two parts: Mugulchai Dugoh and Kashkarchai Mugulchai Dugoh

Roshel Rubinov - Barno

タンブールを弓奏する楽器、サトの弾き語り。Roshel Rubinov sings a tribute to one of his teachers, Barno Ishakova. First of two parts: Barno and Ufari Tulkun.

Roshel Rubinov - Ufari Tulkun

Part two of two: Barno and Ufari Tulkun.

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2008年9月 3日 (水)

ウズベクのドタール名人

ドタールは中央アジア一帯に見られる楽器ですが、たった2弦しかないとは思えないその超絶技巧が、今日のビデオに収録されています。中央アジアで最も有名だと言われるウズベクのドターリスト、アブドゥラヒム・ハミードフ氏の録音は、仏Ocoraからの「ドタールの芸術」(下のジャケット)に収録されていましたが、この人の演奏がyoutubeで見れるようになっていました。これは凄いです!

最初の左手の打弦の部分から聞かせます。後半はイランのタンブールの右手のストローク、ウイグルのドゥタール奏法、レバノンのブズクの妙技、フラメンコのラスゲアードなどが、全てオーバーラップして見えます。 (残念ながら埋め込み禁止のためリンクでのアップ)
 Abdurahim Hamidov interprétant Qoshtari

ウイグルのドゥタール名手Abdurehim Heyitの未アップビデオを一本上げておきます。参考までに。

Abdurehim Heyit: Ketmaydu

テクニックはウイグルですが、哀愁のあるメロディはキルギスの短調系メロディに似ています。

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2008年9月 2日 (火)

ウズベキスタンのシャシュマカームと舞踊

今日からウズベキスタンの音楽を巡ってみようと思います。ウイグルと並んで、シルクロードの中心地のイメージが強いウズベク。ウイグルが東トルキスタンと呼ばれるのに対し、西トルキスタンはウズベキスタン、トルクメニスタン、キルギスタン、カザフスタン、タジキスタンを指します。イラン系のタジキスタン以外は文字通りトルコ系民族の国々ですが、ウズベキスタンは古来トランスオクシアナとも呼ばれ、その頃はウイグルの時にも出てきたイラン系のソグド商人が活躍した土地でした。その後アラブ人、トルコ人、モンゴル人が順に進出後、14世紀にはティムール朝が興り、音楽で言えばその頃にイランのマカームの伝統が伝播したようです。シャシュマカームは18世紀頃から基礎が固まってきたようですが、直接的にはティムール朝の後に興ったブハラ・ハーン国の宮廷音楽の流れを汲むものです。(参考文献:イラン協会機関紙「チャシュム」2002年6月号 柘植元一氏の「イラン音楽への招待」第49回)

まずはウズベクの古典音楽から。ウイグルの旋法体系は12ムカムでしたが、ウズベクはシャシュマカーム(あるいはシャシュマコーム。ペルシア語でシャシュは6つの意味)で、6つになっています。それぞれが包含する異なる旋法の複合体を意味しているようですから、どちらのマカーム体系が豊かだとか複雑だとか、一概には言えないようです。それぞれのマカームが、旋法だけでなくレパートリー自体をも指すというのも共通しています。
私は昔から典雅で悠揚迫らぬウズベク音楽の大らかな表情が大好きで、多分世界中のFavorite音楽の5本指に入ると思います^^  音源情報 youtubeにも良い物があると良いですね。

Ozbekce Video - Uzbek Music (7)

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2008年9月 1日 (月)

ウイグル演劇 (コメディ)

9月に入ったのでウズベクへ、と思ったのですが、ちょっと面白いウイグル演劇(コメディー)が見つかりまして、一日延ばします。w   ウズベクには明日から入ります。  言っている事は分からないのですが、何故か楽しく見れます。セットがシンプルで何となく想像がつくからでしょうか。   内容の分かる方、コメントいただけましたら幸いです m(_ _)m

Suni Siggan Yarga Sap(1)~!2008new

Suni Siggan Yarga Sap(2)~!2008new

Suni Siggan Yarga Sap(3)~!2008new

☆ウイグル・シリーズの最後に、お薦めリンクを3つ
ウイグル人さんから「ホータンの音楽」の記事に頂いたコメントから。ムカムについてもよくまとまっているようです。私も後日よく見てみます。
http://www.eastturkistangovernmentinexile.us/uyghur_music.html
http://www.uygur12makam.com/
http://www.uyghurensemble.co.uk/

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