カシミールのラバーブ
今日はパキスタン北西部のチトラルから東に行って、インドとの国境問題でもめ続けていたパキスタン側のカシミールのラバーブ演奏を見てみます。近くのカラコルム山中のフンザやギルギットはインド領だと思っていましたが、現在はパキスタンに入るんですね。カシミールと言えば、フィジカル・グラフィティに入っていたレッド・ツェッペリンの名曲を思い浮かべる方も多いかと思いますが(笑)、伝統音楽で言えば、この辺りは中央アジアから伝来したラバーブの名人芸がよく知られているのではと思います。特にキングのこちら(カシミールのラバーブ)でしょう。
北インドのサロッドに繋がることは、タジクやアフガニスタンのラバーブ(ルバーブまたはルボップとも)などの弦楽器の響きから既に明らかでしたが、カシミールに入ると明らかにサロッドとの近親感がより増してきます。何よりラーガ音楽になっています。youtubeで聞いてもその音色の余韻の素晴らしさが感じ取れると思います。キング盤は故小泉文夫氏監修シリーズ時代からの名盤。残念ながらyoutubeには同じラバーブ奏者Mohammad Subhan Rathoreでは見つかりませんでした。民謡(ガザルか?)的な弾き語りを一本と、伴奏でよく出てくる低音が豊かな片面太鼓トゥンバクナーリの珍しい映像を。3本目はアフガニスタンのパシュトゥーン族のアフガン・ラバーブ奏者のようですが、比較のために一本上げておきます。
明日以降フンザとギルギットを個別に見て行き、その後はインドには入らずに、また中央アジアに戻ります^^
Traditional Kashmiri Music
Rababin it up...Live from the fabulous Hotel Cardoba in Sanat Nagar.
Folk Music Instruments of Kashmir (Tumbak)
Folk Instruments Of Kashmir Tumbaknaer is one of the most popular instruments used in the folk music similar to the central asian instrument tumbak is a very ancient instrument used in various cultures
Ustad Mohammad Omar plays the rubab
Afghan/pushtun Music. The Rubab is also played in Kashmir, and versions of the instrument are played all over Central Asia, as Leader2007 has kindly pointed out.
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コメント
Tumbaknaerというのは初めて知りました。
ボディは陶製のようですし、口径も小さく、TombakよりもアフガニスタンのZirbaghaliによく似ていますね。
投稿: NI | 2008年10月19日 (日) 19時28分
NI様
いつも有難うございます。確かにZirbaghaliにそっくりです。腹に響く低音が何とも良いです。トンバクナーリは、例のキングの「カシミールのラバーブ」で聞けます。最初のラーガ・キルワーニは特に最高ですよ。
投稿: Homayun | 2008年10月21日 (火) 00時20分