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2008年12月

2008年12月31日 (水)

エチオピア系ユダヤ人

去年は無伴奏チェロ組曲の終曲、6番のジーグでちょうど大晦日でしたが、今年はエチオピア。私自身意外な一年の締め括りになりました^^ youtubeにはエチオピア正教だけでも1000本近くビデオがあって、到底数日では語りつくせませんし、調べている時間もないので、今日はエチオピア系ユダヤのビデオを何本か上げてみたいと思います。今回はどちらもかいつまんでになりましたが、いずれ機会があればちゃんと取り上げたいものです。
エチオピア(アビシニア)の地は、旧約聖書ではクーシュ(Cush)の名で出てくるように、聖書の舞台の一つでした。エチオピアのユダヤ教、キリスト教を問わず、現代の宗教儀礼にも古い聖書時代以来の伝統が息づいているようです。以下のソロモン王の時代(BC10世紀前後)の頃の歴史的概説はこちらより引用させて頂きました。

では皆様良いお年をお迎え下さい。今年も一年間有難うございました。m(_ _)m

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繁栄を極めていたイスラエルの統一王国には多くの客人が訪れたとされる。その中には現在のエチオピア系のユダヤ人の由来を語るのに重要なシバの女王(queen of sheba)も含まれる。シバの女王はソロモン王の物語に登場するアラビアの女王である。シバは国名で、南アラビアの人々、およびそこから紅海を渡ってエチオピアに植民した人々を、旧約聖書は「シバ人」と呼んでいる。

シバの女王はソロモンの名声を聞き、難問をもって彼を試そうとしてやってきたが、ソロモンはその全てに解答を与えたとされる。

エチオピア建国の祖メネリク王は、ソロモン王とシバの女王の子という伝説が、現在も残っているそうであるが、エチオピア系ユダヤ人の由来はこの時代のイスラエルとエチオピアの交流にまでさかのぼって語られる。

ちなみにエチオピア系ユダヤ人は1985年のモーゼ作戦と1991年のソロモン作戦と呼ばれる軍用機を用いた大空輸作戦で多数がイスラエルへ移住した。しかしユダヤ人の血を引くといっても肌の色は全く異なり、イスラエルの中に少なからぬ人種問題を引き起こしている。

Jews of Ethiopia

Ethiopian Jews davening in Safed Israel

シナゴーグでのトーラー朗唱。New Ethiopian Jewish Olem davening the Shema at the Beirav Syanagogue in Safed Israel

Ethiopian Ester - ASTER AWEKE
エチオピアン・ポップスの女性歌手、アステル・アウェケですが、ユダヤ系のようです。解説のように聖書のエステル記をテーマにした歌のようです。確かにアステル(エステルの訛り?)は、ユダヤ人女性に多い名前。Here Aster performs Sebebu! In the Book of Ester ::: mäTS'häfä Aster, a great Hebrew daughter's story, HADASSAH (Addisa) is recorded who saved Her Black Hebrew people from annihilation by evil foreigners who hated Her birthright, heritage and inheritance of the Tribe of Judah... THE LION OF JUDAH HATH PREVAILED! Holy Ethiopia represents the cornerstone of the Beta IsraEL peoples at home and abroad (those in the diasporic captivities of the Americas and the Western Hemisphere - Ethiopian-Hebrews, Black Jews, Black Hebrew Israelites, Royal Rastafari etc.) Join the Lion of Judah Society of His Imperial Majesty as we explore the half of our story untold... till NOW! Based upon the 1961 AD Authorized H.I.M. Haile Selassie I Holy Amharic Bible as spoken, explained and taught by H.H. Ras Iadonis Tafari, aka Wendim Yadon - YADON1080.)

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2008年12月30日 (火)

エチオピア正教会

東方諸教会巡り、今日はエチオピアに行ってみます。エチオピア正教会は、1959年にエジプトのコプト正教会から独立した一派で、「サハラより南で唯一、植民地時代以前から存在するキリスト教会」(カッコ内はウィキペディアより)。エチオピアと言えば、エチオピア系ユダヤ人もいて、典礼音楽の節回しなどは結構似ているように思います。太く豊かな地声のヘテロフォニックな歌声は、アフリカの大地から生まれたものだと実感されると思います。原始キリスト教的一派と、古い東方系ユダヤ教とは、何か繋がりがあったのかも知れません。

エチオピア正教会の音源は、オコラから2枚組が出ていましたが、現在は廃盤のようです。エルサレムには大きなエチオピア正教会のコミュニティーがあるのでしょうか、オコラの録音もエルサレムのエチオピア正教会でのものでしたし、今日の一本目もそうです。ユダヤの方はイネディから出ていて、同レーベルからのごく初期の一枚です。二本目はエチオピアの民族楽器伴奏の独唱で、ペンタトニック(五音音階)には日本の民謡などに似た感じがあります。この竪琴は、旧約聖書の詩篇などに出てくる「ダヴィデの竪琴」がそのまま南下したものではと思われます。エチオピアの人々は色は黒いですが、彼らの代表的な言葉のアムハラ語やゲエズ語は、アラビア語やヘブライ語と同じセム系の言語です。

Liturgy at the Ethiopian Orthodox Chapel (Jerusalem)

Celebrating Liturgy at the Ethiopian Orthodox Chapel, part of the building complex that is the Church of the Holy Sepulchre in Jerusalem, is something quite extraordinary. The church claims its origins from Philip the Evangelist (Acts of the Apostles, chapter 8) and became an established church in the 4th century through the efforts of the Syrian Greek Frumentius. Services are held in the Ge'ez language. The Ethiopian Church is one of the oldest Churches in the world. God bless the Ethiopians!

ethiopian orthodox mezmur

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2008年12月29日 (月)

エジプト コプト正教会の典礼音楽

今日はコプトの典礼音楽を見てみたいと思います。イスラーム成立以前からエジプトに広まっていたコプト正教会の信徒は、現在のエジプトの人口の5~10%程。コプト正教会は原始キリスト教の一派で、西洋経由ではない、キリスト教のルーツに近い部分も持っているようです。典礼の言葉はギリシア語、シリア語、コプト語、アラビア語で歌われ、伴奏楽器はアラブの民族楽器も使われているようです。とりわけ言葉の響きと節回しが、何と言ってもアラブ的。一本目のアレクサンドリアの教会建築の美しさも特筆ものだと思います。なお、同じ非カルケドン派(現在のキリスト教多数派はカルケドン派)の東方教会には、他にアルメニア教会、シリア教会、エチオピア正教会、アッシリア東方教会などがあります。アルメニア教会については前にコーカサスの時に触れましたので、他の諸教会について、もう少し見て行ければと思います。

コプト教会の音源は、ChristophorusやInstitut du monde arabeなどから出ています。(クリストフォルスは過去形になっているかも知れませんが)

St.Mina Coptic Orthodox Monastery in Alexandria-Egypt.

St.Mina Coptic Orthodox Monastery in Alexandria-Egypt one from most Beautiful Monasterys in Egypt & the world by St.Pope Kyrillos the 6 www.coptic.org

Coptic Orthodox Church

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2008年12月28日 (日)

コプトの音楽

クリスマスから東方諸教会の音楽を回っていますが、今日はエジプトのコプト教会の音楽を取り上げてみます。エジプトの古い呼称を名乗るコプト教会は、2世紀頃からエジプトで独自に発展した非カルケドン派の一派。同じく「正教会」と入っていますが、オルトドクスでも多数派のギリシア正教会系はカルケドン派ですので、根本の所で分かれています。コプト教会は単性論教会の一派とのことですが、なかなか専門的な話で難解ですね。オルトドクス(正教)ではなく、カトリックのコプト教会もあると思うので、なかなかyoutubeの選択も難しいです。今日は取りあえず一本、アラブ歌謡風の歌をアップしてみました。

coptic song coptic music YA BABA KIROLOS

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2008年12月27日 (土)

コソヴォのクリスマス

ビザンツ教会で探していたら、コソヴォの正教会の珍しいビデオが見つかりました。独立問題で今年の前半に大きな話題になりましたが、まだ世界各国が承認した形にはなっていないようです。コソヴォと言えば、セルビア内の自治共和国でアルバニア系住民が多い所のイメージが強かったと思います。ウィキペディアの記述によると、アルバニア人が88%(そのほとんどがイスラム教徒)なのに対し、セルビア人は7%とのこと。今日のビデオは、そのセルビア系住民の映像だろうと思われます。コソヴォではマイノリティの彼ら、クリスマスの典礼も密やかなような印象を受けますが、いかがでしょうか。以下ビデオの解説 Serbian Orthodox Christmas service at Banjska monastery on Kosovo in 2006. Chantors: mr Nikola Popmihajlov and Byzantine choir Moisey Petrovich

Christmas on Kosovo 1

Christmas on Kosovo 2

Christmas on Kosovo 3

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2008年12月26日 (金)

オリエンタル風とビザンツ風

昨日に続いてマリー・ケイルーズのビデオです。昨日はかなり西洋的な内容の3本でしたが、今日はデビューの頃にCDで聞かせていたアラブ的な歌唱とビザンツ聖歌的な歌唱を一本ずつ。1本目のアラブ的歌唱は「民謡」と書いてありますので、内容がキリスト教に関するものかどうかは不明ですが、2本目の男性のドローン(持続音)をバックに歌っている方は明らかにビザンツ的ですから、教会歌なのではと思います。解説に曲名だと思いますが、Anti ya walidata Allahとありますし。アラビア語ではイスラームの場合もキリスト教の場合も、「神」の名は「アッラー」になるのでしょうか。
しかしこうして聞くと、同じレバノンの大歌手ファイルーズに声質、節回しなどそっくりなように思いますが、いかがでしょうか。これらはDVDの映像ではないかと思いますが、youtubeですので音が良くないのが残念な所。

keyrouz Marie - folklore

Sister keyrouz Marie

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2008年12月25日 (木)

Sister Marie Keyrouz

クリスマスの今日も東方教会のビデオですが、アラブのビザンツ教会と言えば、音楽活動のユニークさから見て、この人は外せません。修道女マリー・ケイルーズ(キーロウズとも)の音源は1989年頃にHarmonia Mundi Franceから出た盤↓(以下HMF盤)が最初だったと思います。当時私は、今は無き六本木ウェイヴのクラシック担当でしたが、このケイルーズの歌唱に感動して、東方教会のアイテムを並べる売り場企画を組んだことがありました。ギリシアのレーベルOrataから出たビザンティン世俗音楽セットや東欧諸国の正教の音楽などを一緒に並べていましたが、当時はちょうど東欧・ロシアの大変動の時期。それなりに注目を集めたようにも思います。しかし、何と言ってもケイルーズの歌唱の素晴らしさにノックアウトされての企画だったことを、ここで明かしておきます(笑)  色々調べているうちに、ハンガリーの「ブダペスト、ドハーニ街シナゴーグの典礼」を偶然耳にして、更に大きな衝撃を受け、以降しばらくユダヤ音楽巡りに向かう伏線にもなりました。
今日の3本のビデオは、クリスマス関係ではなさそうですが、特に一本目のピエタ(慈悲)の素晴らしさは格別です。HMF盤ではアラビア語やシリア語、ギリシア語でビザンツ教会の聖歌(受難と復活に関する)を歌っていましたが、どうもこの人はマロン派の人のようです。レバノンの最大キリスト教宗派のマロン派はカトリック繋がりでフランスとの関係が深いので、アンサンブル・オルガヌムなど、上記HMF盤前後くらいからのフランスでの活躍も納得が行きます。フランス語も流暢に話されています。(日産のカルロス・ゴーンさんがマロン派だったとは上記ウィキペディアで初めて知りました。驚きです)

Sister Marie keyrouz - pieta

SISTER KEYROUZ MARIE

Sister Keyrouz Marie - Rabbah

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2008年12月24日 (水)

ルーマニアとアラブのビザンツ教会のクリスマス聖歌

イヴの今夜は、ルーマニア正教会とアラブのビザンツ教会のクリスマス・キャロルで。いくつか見てみましたが、ルーマニアのものは、ビザンツ聖歌特有の幽玄な重厚さだけでなく、流麗な旋律美が感じられます。PLAYA SOUNDのCDもなかなか好評でしたが、今日の一本目などは耳を捉えて離さないと思います。いかがでしょうか。ビザンツ教会歌のビデオは、他にも本家のギリシアを初め、セルビア、コソヴォなどまだまだ沢山あります。クリスマスは明日ですが、カトリックでは12月25日に始まり1月6日まで祝われますので、取りあえず大晦日まではこのままクリスマス関係で見てみたいと思います。

Romanian Christmas Carol

Corala Armonia による演奏。ハイトーンのパートは忘れられない歌声。

Romanian Christmas Byzantine Carol

こちらはギリシア正教的なアルカイックで重厚な歌唱に聞こえます。

An Arabic Christmas Carol (Byzantine Hymn of the Nativity)

こちらはアラブのクリスマス・キャロル。アラビア半島西部もイスラームが浸透するまでは、ユダヤ教とキリスト教が盛んだった土地ですので、特にレバノン、シリアやイラクなどには今でもキリスト教徒のアラブ人は結構います。クリスチャンのアラブ音楽家と言えば、レバノンの大歌手ファイルーズやウード奏者のムニール・バシールは特に有名だと思います。

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2008年12月23日 (火)

ビザンティンのクリスマス

数日トルコ古典音楽をお休みして、トルコに関係の深いビザンティンのクリスマス音楽を取り上げてみます。まだ決めてませんが、年末一杯ビザンティン~東方教会で行くかも知れません。
11世紀にトルコ系のセルジュク朝が起こるまでは、現在のトルコの場所にはビザンツ帝国(東ローマ帝国)があって、そこではギリシア系の人々が中心だったようです。セルジュク朝の後に興ったオスマン朝が20世紀に入って滅亡するまでは、トルコにもギリシア正教徒がいて、トルコ共和国成立後、キリスト教徒はギリシアへ、ムスリムはトルコへ移住させられたとのこと。住民を区別できるのは宗教だけだったのかも知れません。なので80年ほど経った今でも、ギリシアなどの正教会の音楽には、アナトリアの色々な音楽の要素が色濃く残っていて、その東方的な響きは、西洋の教会音楽とは全く趣きが異なります。キリスト教が興ったのは西洋ではなく、中東のパレスティナの地ですから、よりルーツに近いキリスト教音楽と言えると思います。先日取り上げたオスマン古典のファスルの混声合唱にビザンツ音楽の影響を感じたのは、上記の逆パターンと言えるのかも知れません。

Byzantine Christmas Carols

12~14世紀のビザンティンのクリスマス・キャロル。この頃はアナトリア(現在のトルコ)側にもビザンツ帝国領が残っていたようです。ギリシア語の歌詞と対訳がyoutubeの概要欄に出ています。

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2008年12月22日 (月)

ジョシュクン・サバーによるサズ・セマーイ他

メスード・ジェミルのニハーヴェントのサズ・セマーイ、もう少し追ってみたいと思います。今日はタベルナの歌手にしてウード名手でもあるジョシュクン・サバーによる独奏。タベルナとはトルコ歌謡のジャンルの一つで、ギリシアのタベルナ(食堂)とは別。(でも何か関係あるのでしょうか?) 彼独自のパラフレーズで弾いていますが、この曲の哀愁味が、後ろのイスタンブル?の港の夜景に何ともぴったり。ウードの妙技もさることながら、オヤジの哀愁が似合う曲かも(笑) 
ウードなどのトルコ楽器がなくても、ギターやヴァイオリンなどで、皆さんも耳コピで基本パターンを弾いてみられたらいかがでしょうか。オスマン音楽がぐっと近しいものになると思います。この曲は、さほど中立音程が目立つようにも思いませんので、ここは少し高めかな、ここは少し低めかなと想像しながら弾くのも楽しいと思います。音源を聞いた時の想像と実際の楽譜がピッタリ合うこともあって、そんな時はニンマリしてしまうこともあります(笑) 私は先述したウードの教本で何度かそういうことがありました。高め低めという音ですが、事実フラットが180度逆向いている音符(9分の1音下げる)などは、その位の音程差だと思います。

COŞKUN SABAH -- Nihâvend Saz Semaîsi ( Mes'ud Cemil Bey )

Coşkun Sabah " Ud Solo - dalgalandımda duruldum"

ジョシュクン・サバーのビデオ、おまけで一本。前半はトルコ音楽ではないですねf^^;  ここではアルベニスのギター曲、アストゥーリアスやマラゲーニャなどをモティーフ(導入)に弾いています。後半はベリーダンス的盛り上がりの中、女性歌手とのデュエットを披露しています。

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2008年12月21日 (日)

ニハーヴェントのサズ・セマーイ 合奏編

昨日アップしたメスード・ジェミル作曲のニハーヴェント旋法のサズ・セマーイですが、有名な曲なので他にもビデオがありました。今日は合奏編。昨日のネジデト・ヤシャルの独奏のように独創的かつラディカルで刺激的な演奏ではありませんが。彼の演奏には、やっぱり作曲家直伝の空気感がありました。こういうオスマン名曲が現代の若い世代にどう受け止められているのか、もう少し知りたいものです。

Okan Murat Öztürk - Nihavend Saz Semaisi

Okan Murat Öztürk(オカン・ムラート・オェズテュルク)率いる合奏団による演奏。メンバーと楽器は以下の通り。ウードに似ているけどフレットのあるラウタを弾いているのがオズテュルク。1967年生まれの若手です。ドイツ語のオー・ウムラウトと同じ音のÖのカタカナ表記ですが(オの口でエと発音)、オとするかオェとするかエとするべきか、いつも悩みます(笑)  ロマ系音楽家のBurhan Öcalは、オチャルで広まっているようですが。
NİHAVEND SAZ SEMAİSİ  Beste: Mesud Cemil Tel
Okan Murat Öztürk: Lavta
Didem Aydemir Tuncer: Klasik Kemençe
Aydemir Tuncer: Tanbur
Erdem Şimşek: Bağlama
Özay Önal: Divan Sazı
Abdurrahman Tarikçi: Akustik Perdesiz Bass Gitar
Veysel Ateş: Perküsyon
Ali Kıl: Perküsyon
Ahmet Özgül: Akustik Gitar
Hatice Uğur: Bağlama

Emre Demir "Mesut Cemil Nihavent Saz Semaisi"

おまけで、ウード独奏による同曲。これはニハーヴェントのサズ・セマーイをテーマにタクシームしていると見ていいでしょうね。

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2008年12月20日 (土)

タンブール名人によるジェミル親子の作品

今日はネジデット・ヤシャルというタンブールの名手のビデオを取り上げてみました。昨日のリンクで一番気になった&気に入ったもので。ここで彼が弾いているのは、ニハーヴェント旋法の即興、同旋法のサズ・セマーイ(メスード・ジェミル作曲)、ニクリーズ旋法のシルト(タンブーリ・ジェミル・ベイ作曲)の3曲のシリーズ。この人は「往年の」と付けた方がいい位かも知れません。なぜなら先日亡くなった盲目の古典声楽家キャーニ・カラジャの古典歌曲集(2CD)arsiv serisi(土Kalan Muzik Yapim)に伴奏で参加していて、これは60年代ラジオ録音からの復刻集でした。共演者が超豪華で、ヨルゴ・バジャーノス(Ud)、ネジデット・ヤシャル(Tanbur)、メスード・ジェミル(Vc)等で、オスマン朝の香りを今に伝える名唱集でした。タンブーリ・ジェミル・ベイと言えば、Traditional Crossroadsから出ていた3枚(内2枚は2枚組)で衝撃を受けた人も多いはず。この人はオスマン朝末期の大音楽家で、彼の息子がメスード・ジェミル。上記のサズ・セマーイはメスード・ジェミルの最大の人気曲の一つと言って良いでしょう。しかしサズ・セマーイ(3+2+2+3の10拍子が特徴的な楽曲形式)とは初めて知りましたが。続くタンブーリ・ジェミルのシルトは、ギリシアのシルトスを連想させますが、関係があるのでしょうか。ニクリーズ旋法の流動的かつ流麗な旋律は、確かに地中海のイメージ。

音源情報はこちら

Necdet Yaşar - Nihavend Taksim ve Saz Semaisi - Nikriz Sirto

しかし、タンブールと言う楽器は、徹底的に1(左手人差し指)中心に移動する楽器ですね。これを見てよく分かりました。

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2008年12月19日 (金)

ジヌチェン講義 タンブール、ネイ、歌 編

トルコのウード名人ジヌチェン・タンルコルルの、94年アメリカでの講義とデモ演奏ですが、まだまだありまして、棹が非常に長く、フレットが非常に細かいことで有名?な、タンブールによるタクシーム(即興)が一本目。二本目に、歌、ネイ、カーヌーン、ヤイリ・タンブールにジヌチェンのウードが入った合奏をアップしておきます。タンブールのビデオは前にも何本か見ましたが、この人(ムラート・サリム・トカチ)の演奏を聞くと、ジヌチェンのウード・ソロに確かに似ているなぁと思います。いずれも非常に貴重で素晴らしい内容。芳醇で微妙な味わいのあるオスマン音楽、いかがでしょうか。イランやアラブより更に細かく、一音を9つに分ける微分音程と記譜法については、前(去年ですが)に少し触れました。

演奏者名、曲名等の入ったビデオ解説文を転載しておきます。(今日も残念ながら埋め込み禁止ビデオでした)

TAKSIM (9/11) Tanbur Nihavend Taksim- Murat S. TOKAÇ
Cinuçen Tanrıkorur's Lecture-Demonstration on "TAKSIM (Improvisation) in Turkish Music"at The New England Conservatory, Boston, Mass. USA in 1994.
Part 9
Cinuçen Tanrıkorur introduces Dr. MURAT SALIM TOKAÇ, to make a taksim on the plucked, fretted TANBUR in the makam Nihavend.Then Tanrıkorur introduces Hafız AHMET ÇALIŞIR and invites him to make a religious vocal improvisation based on a mystical poem called KASIDE in the middle of a Sufi hymn (ilahi) to be performed by the ensemble.

TAKSIM (10/11) Sufi Hymn: Kaside-Ahmet ÇALIŞIR_Ney-M. TOKAÇ
Cinuçen Tanrıkorur's Lecture-Demonstration on "TAKSIM (Improvisation) in Turkish Music"at The New England Conservatory, Boston, Mass. USA in 1994.
Part 10
Cinuçen Tanrıkorur and his group perform a small part of his Hüzzam ilahi (sufi hymn)"Bi-mekanım bu cihanda - My place in this world" so that HAFIZ AHMET ÇALIŞIR can make a religious vocal improvisation called KASIDE (using some mystical poem) in the middle of it. MURAT TOKAÇ makes an introductory taksim on the NEY and alternatively impovizes with ÇALIŞIR's vocal improvisation.
Ney Taksims: Murat TOKAÇ
Kaside: Hafız AHMET ÇALIŞIR
Cinuçen TANRIKORUR_oud + voice
Fahrettin ÇİMENLİ_bowed Tanbur
Murat S. TOKAÇ_Ney
B. Reha SAĞBAŞ_Kanun

HUZZAM ILAHI -- BI-MEKANIM
Lyrics/Güfte: Hz. YUNUS EMRE
Composer/Bestekâr: CINUCEN TANRIKORUR
Opus/Beste no. 147 (Ankara 20.31.1984)
Beat/Usul: Sofyan

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2008年12月18日 (木)

ジヌチェン・タンルコルルのウード

昨日名前が上がりましたので、トルコのウード名手ジヌチェン・タンルコルルの映像を。トルコ古典ウード演奏のトップにいた人でしたが、惜しくも2000年に亡くなりました。日本のウード奏者常味裕司さんも大推薦の名人。ヒュセイニ旋法のタクシーム(即興)と、マカームに則ったタクシームについての講義(ウッシャーク、バヤーティ、イスファハンの各旋法)を上げておきます。この人の映像は残念ながら大体埋め込み禁止のようです。ウードを用いながらも、アラブの音楽とは一味違う旋法音楽の精妙さを味わっていただけましたら幸いです。オコラの音源を聞いていてもですが、映像を見て気が付くのは、アラブのウードのように同じ音を震わせるように弾くトレモロ的な動きはほとんどなく、単音の細やかな音の動きに終止することでしょう。それがトルコ音楽的と言えるでしょうか。ウード自体は、最低弦が単弦になっている6コース11弦の楽器がほとんど。オーソドックスなアラブ古典では、各2本ずつの複弦で6コースの12弦が多かったと思います。アラブのウード音楽には、またいずれ回る予定です。

HÜSEYNİ Ud/oud TAKSİMİ تقسيم حسيني العودCinuçen Tanrıkorur

TAKSIM (4/11) Tanrıkorur shows Uşşak, Bayati, Isfahan seyirs

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2008年12月17日 (水)

陰影礼賛 メリハト・ギュルセスの名唱

オスマン古典音楽のシャルク(歌曲の一種)などの流れを汲む現代歌謡、みつかりました。メリハト・ギュルセスという女性歌手のクリップですが、この人の音源を探してみたら、アメリカのTraditional Crossroads社(トルコ音楽とアルメニア音楽が多いレーベル)から出ているKudsi Erguner率いる楽団によるTatyos Efendi作曲のトルコ古典声楽曲にありました。私はトルコの歌謡曲の方には疎いので、この女性歌手が元々歌謡曲畑なのか古典音楽出身なのか知りませんが、日本でも美空ひばりが小唄・端唄などの江戸音曲を歌っていたように、サナート(軽古典的歌謡)の歌手が古典曲を歌うこともある、ということかも知れません。

昨日疑問のままだった「ベステ」の件ですが、解りました。例えば一曲目に、
Makam: Nihavend マカーム:ニハーヴェント
Beste: Necip Gülses 作曲:ネジプ・ギュルセス
Güfte: Hüsamettin Olgun 歌詞:ヒュサメッティン・オルグン
とありますが、ベステは、この場合は「作曲」のことでした。なお、マカームは「旋法」、ギュフテは「歌詞」のことです。しかし古典の歌のジャンルにも「ベステ」は確かにあります。ジャンルとしてのベステの解明は、持ち越しになりました^^

Melihat GÜLSES- Ben aşkı ilk defa senden tanıdım (埋め込み不可)
上記のように、古典曲のようなクレジットになっていますが、ジャンル的にはサナートかアラベスクになるのでは。トルコの演歌と言って良さそうな雰囲気。楽団は古典楽器が中心で、これも日本にあてはめると、三味線などが普通に伴奏楽団に入っていた東海林太郎や高田浩吉の頃などを思い出します。

Melihat Gülses / Günaydınım, nar çiçeğim sevgilim

タグに名ウード奏者の故ジヌチェン・タンルコルルの名が見えますので、彼の作曲のようです。彼女の気品のある歌声をたっぷりフリーリズムの部分を交えながら聞かせる一曲。聞いているうちに、確かにジヌチェン(仏Ocoraのウード弾き語り音源がありましたが廃盤)らしい曲に思えてきました。

Melihat Gülses-Ben Seni Unutmak İçin Sevmedim

こちらは明らかにオスマン古典曲。おそらくシャルクでしょう。やっぱりオーソドックスな古典合奏バックは良いですね。長調中心のメロディでも、微妙な陰影に彩られたオスマン音楽らしい一曲です。

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2008年12月16日 (火)

女性歌手のベステやシャルク

今日もオスマン音楽の流れを汲む歌ですが、現代トルコの歌謡曲(トルコの演歌的な)の元になったと思しきベステやシャルクの映像を三つ。女性歌手の艶美でコブシ豊かな歌声には、言葉は分からなくても聞き惚れてしまいますが、いかがでしょうか。日本の演歌のルーツも、浪曲や民謡だけでなく、より古典的な江戸時代の新内や長唄等にもあるのと似ていると思います。(前者が二六抜き長音階と短音階、江戸音曲の方はヨナ抜き短音階が多いです)

Sensiz Her Gecenin Sabahı Olmayacak Sanırım

Muzaffer İLKARという人のベステのようです。旋法はニハーヴェントで、江利チエミが歌って日本でも人気のあったトルコ民謡「ウスクダラ」と同じ。素晴らしい独唱を聞かせるSefa SABUNCUという歌手、何と合唱団員の一人のようです。

Şarkılar Seni Söyler Dillerde Nağme Adın

男女二重唱のシャルク。トルコ版銀恋?(笑)とまで行かなくても、テーマは多少なりとも似ているのでは。解説にはベステとありますが、字幕にシャルクと出てくるので、シャルクでは。追々その違いを究明できたらと思います。

Van Musiki Derneği - Bike ALİZADE

少女歌手とユース合唱&合奏団のようです。歌声も表現もまだまだ固く音程も不安定ですが、若い頃からこういう音楽の修練の場があることは羨ましい限り。しかしなかなか良い曲(シャルク?)です。

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2008年12月15日 (月)

名曲Yine bir Gülnihalを再び

去年ブログを始めて間もない頃に訳詩も入れて取り上げましたが、オスマン朝の大作曲家ハンマーミザーデ・イスマイル・デデ・エフェンディの名シャルク(歌曲のようなジャンル)、イネ・ビル・ギュルニハールをまた何本か見てみたいと思います。ファスルの形態でよく歌われる曲で、デデ・エフェンディのファスル・アルバムには大体入っています。youtubeでも、その数、ヴァリエーションの豊富さから見て、どうも老若男女問わず愛されているようですね。前にも書いたように、ウードの教本では移調されて何度も出てきてました。3拍子の簡素な一曲ですが、いかにもオスマン古典的な高雅な佳曲です。

Yine Bir Gulnihal Classical Version

混声合唱とメヴレヴィー的伴奏中心のオーソドックスなスタイル。

(Koro) Yine bir Gülnihal

合唱、伴奏共にyoutubeの中では特に良いように思います。Koro=Chorus

BARIŞ MANÇO-YİNE BİR GÜLNİHAL- İLK KEZ YAYINLANIYOR

99年に亡くなったトルコの国民的歌手、バルシュ・マンチョがこの古典曲を歌っている珍しい映像。TVのまた撮りで映像の状態は悪いですが。

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2008年12月14日 (日)

オスマン音楽の精華 ファスル

11月21日にトルクメンのファスル風合奏との対比でトルコのファスルを一本アップしましたが、ここでファスルのビデオを少し追ってみます。ファスルとは、独唱や合唱などの声楽付き合奏組曲のような形式と言えるでしょうか。中東音楽における先輩格のアラブ音楽からの影響を濃厚に感じさせる点で、昨日見たサズやバーラマの音楽とは対照的。後者は中央アジア的(あるいはテュルク的)です。アラブ音楽からの影響というか、カイロなどのアラブ音楽の中心地は長らくオスマン帝国領でしたから、トルコの音楽家によってアラブ音楽が完成された(特に合奏でしょうか)とも言えるようです。しかしトルクメンはオスマン帝国に入ったことはなかったと思うので、そこに何故オスマン風合奏が現れるのかが不思議です。

Umut Akyürek - Gökhan Sezen - Bülent Ersoy- Zeki Çetin FASIL

数人の独唱中心のファスル。旋法はヒュッザム。典雅で艶麗な演奏。
Hüzzam Meydan Faslı - Star  Umut Akyürek, Gökhan Sezen, Bülent Ersoy, Zeki Çetin
Bülent Ersoy'la Yıldızların Altında   Star Tv   Selçuk Tekay orkestrası

Topluluk - Hüzzam Faslı

こちらは歌が独唱の場合。一曲目にオスマン朝のスルタンの一人セリム三世の曲、タンブールのタクシーム、3曲目に大作曲家デデ・エフェンディの曲。
Kanun: Cüneyd Koşal Hanende: Birgit Recep Ney: Dogan Ergin Kemençe: Cüneyd Orhan Tanbur: Necdet Yaşar
Gönül Verdim Bir Civane (3. Selim)  Tanbur Taksimi  Ey Gül-i Bağ-ı Eda (Dede Efendi)
1972  Kaynak: Robert Garfias - Ethnomusicology - Films

Ordu Fasl-ı Dil Türk Müziği Topluluğu

こちらは混声合唱付きの場合。オスマンの合唱はほとんどユニゾンで歌われていますので、西洋からの影響はあったにしても西洋的ではなく、どこかビザンティン時代の残影が聞こえるようにも思います。合唱のみの場合、国籍不明に聞こえることもあるように思います。しかし、このビデオはダラブッカに近いところで撮っているので、ダラブッカの音がやたらに大きいです(笑)

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2008年12月13日 (土)

エレキ・バーラマとブズク

今日もトルコ周辺の長棹リュート系の聴き比べ。バグラマの場合はgの上に記号がなかったので、「バグラマ」と呼ばれると思いますが、gの上に記号が付く場合は(ユムシャク・ゲー)、前の母音を伸ばすだけになりますので、「バーラマ」となります。バーラマはトルコの民謡や吟遊詩人の語りで用いられるサズの一つですが、小型から大型の順に、ジュラ、タンブーラ、バーラマ、ディヴァンと呼ぶようです。このエレキ・バーラマ奏者ケマル・アラチャイル、近代トルコ建国の父と同じ名前も印象的ですが、ご覧の通り凄まじいテクニックの持ち主。この人の演奏を聞いていると、ベースの音の入れ方などから、レバノンのブズクのタクシーム(即興演奏)を思い出しましたので、3本目に並べてみました。

KEMAL ALAÇAYIR - DİYAR SAZ EVİ - ELEKTRO BAĞLAMA DENEMESİ

kemal alaçayır-kara üzüm habbesi

トルコ歌謡ジャンルの一つ、アラベスクの帝王と言われるイブラヒム・タトルセスの伴奏楽団の中にケマル・アラチャイルがいます。彼の流麗な超絶プレイもフィーチャー。

Buzuq & Tombak Duo (2/2) - Sabr

その名からギリシアのブズーキと親戚楽器であることは明白な、アラブのブズク。レバノン辺りが中心地ですが、こちらはパレスティナの演奏家のようです。イランのトンバク奏者とのデュオ。ブズク音源はこちら。 何といっても、往年のロマ系ブズク奏者マタル・ムハンマドが素晴らしいです。
Live concert "Young Palestinian Artists" at the Algerian Cultural Centre (Paris). Piece composed and arranged by Nadim Khoury and Christian Perraudin.

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2008年12月12日 (金)

アレヴィー派女性のバグラマとハザラ人のドゥタール

数日前のドンブラのビデオにSaz/ Baglama/ Dutar/ Kopuz/ Deyiş/ Shamanism/ Alevismというタイトルの類似楽器(長棹リュート系)のシリーズがありました。今日はその中からトルコとアフガニスタンの2本を見てみたいと思います。中央アジア・シリーズは一応昨日で終わりましたが、今日もそれ程変りありませんね(笑) 

Saz/ Baglama/ Dutar/ Kopuz/ Deyiş/ Shamanism/ Alevism "4"

Baglama by Turcoman (Alevi) girl. と解説にあります。トルコのTurcomanの女性によるバグラマと歌。旋回舞踏で有名なメヴレヴィー教団とは別な神秘主義教団の一つ、アレヴィー派の人のようです。バグラマのスティール弦の音色と繊細な音使いも良いですが、歌に華があって良いですね。途中で終わってしまいますが。Turcomanというのは、イランで言うトルカマンのことでは。遊牧生活を守りながらイスラムへ改宗したテュルク系遊牧部族のことをペルシア語でトゥルクマーンと呼ぶ、とウィキペディアにあります。中世までアナトリアにあったビザンツ帝国のギリシア人がテュルク化した現在のトルコ人と(多分このグループが一番多いのでは)、中央アジアからやってきたトルクメン系のトルコ人、一目で見分けるのは可能なのでしょうか。かなり難しそうですが、後者はペルシア系の血を多く引いているのかも知れません。

Saz/ Baglama/ Dutar/ Kopuz/ Deyiş/ Shamanism/ Alevism "8"

Turko-Mongol HAZARA playing Dutar (persian language)と解説にありますので、アフガニスタンのモンゴル系民族ハザラ人のドゥタール奏者のようです。前に出てきたアフガンのドゥタール(多分パシュトゥーン人では?)は随分立てて構えていましたが、こちらはノーマルな構え。張りぼてのように大きな胴から出る音色は独特。歌声にはどこかインド的なニュアンスが感じられます。

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2008年12月11日 (木)

カザフ・シリーズ最終回 ホーメイ他

今日で一応カザフ・シリーズを終わりにします。カザフもですが、7月末以来続いた中央アジア・シリーズの最終回になります。最後に倍音唱法と女性の民謡、カザフですがどこかキルギスっぽいドンブラ独奏の3本。明日からどこにするかまだ決めていませんが、テュルク系民族を順に回ってきたので、次は中央アジアに大きな足跡を残したモンゴルか、テュルク系のトゥヴァに行くのが順当ではありますが、少々息切れしてきましたので(笑)、またいつか巡るであろうシベリア(北アジア)・シリーズに回したいと思います。シベリアにはテュルク系のハカスやサハも残っています。

予想以上に長大になりました中央アジア・シリーズの長らくのご視聴、有難うございました。m(_ _)m

Kazakh Khoomei ----- Edil husayin— Jetikel

ストレートに「カザフのホーメイ」とタイトルされています。ここまで見事に倍音唱法だと、トゥヴァ系の歌手かも知れません。しかし、カザフとトゥヴァは直には接してないので、カザフスタン東部に接するアルタイの人かも。言うまでもなく、モンゴルのホーミー、トゥヴァのホーメイは、倍音唱法の代表格です。

A Kazakhstan Concert Scene sample

この民謡歌唱の中にも倍音気味になっている部分があるように思いますが、いかがでしょうか。あるいはテュルク語特有の発音のために、倍音歌唱風に聞こえるのでしょうか。映像は良くないですが、色々なタイプの歌が聞けて中々楽しめるビデオです。

Singing Kazakh

解説にはSinging Kazakh in a Yurt near Aidarkul Lake, Uzbekistan.とあります。ウズベクに近いということなので、南カザフになるのでしょう。近いからでしょうか、この弾き語りはキルギスのウルに似てますね。この名も知らぬ辻楽士の哀愁の弾き語りでカザフ・シリーズを締めくくりたいと思います。

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2008年12月10日 (水)

コブィズとケメンチェ

オラズバエヴァ以外にもコブィズの映像が見つかりました。しかし、こちらはシャーマン的な音楽と言うよりは、叙事詩語り的な内容かも知れません。ドンブラにもありましたが、カザフではEpic Singingになると、どうも倍音唱法が入ってくるようです。ビデオに白鳥が出てきますが、白鳥はカザフにおいては純粋を意味するそうで、オラズバエヴァが弾いていたAkkuという曲は、白鳥をハンティングしようとして失敗した若い男の曲(キュイ)だそうです。(ラフ・ガイド・トゥ・中央アジアの解説参照) 今日のコブィズ弾き語りも、白鳥と関係があるようです。
昨日か一昨日、ケメンチェに発音が似ているのではと書きましたので、2本目にはオスマン・トルコ古典音楽のケメンチェ独奏を上げておきます。こちらは素朴なコブィズとは対照的な、洗練されたオスマン文化の粋を感じさせる音色。

Kazakhstan Kobyz Qobyz Bekbolat

映像に出てくる湖は消滅の危機に瀕しているアラル海でしょうか?

klasik kemençe Hicaz Taksim

オスマン・トルコの古典音楽で用いられたケメンチェの独奏。ここで弾かれているのは、ヒジャーズ旋法によるタクシーム(即興)。演奏者は不明ですが、かなり素晴らしい演奏です。

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2008年12月 9日 (火)

シャーマン的コブィズと西洋的コブィズ

オラズバエヴァのビデオ、もう一本ありますのでアップしておきます。昨日と同じく「白鳥の歌」というタイトル。後半の白鳥の泣き声と思われる擬音を初めとしたシャーマニックな表現は圧巻。シャーマンの音楽ですと、テュルク的かつ仙人的風貌の演奏者を想像しますが、この人の容貌はロシア的に見えますね。その点も不思議と言えば不思議です。
一方、倍音成分、雑音成分たっぷりな彼女の演奏とは対照的なコブィズ演奏もカザフにはあります。そんな西洋的テクニックの影響(あるいは中国の胡弓?)を感じさせるような演奏を二本目に上げておきます。

shamanistic music Kazahstan 2

よく見てみると、この楽器、弦が棹から大分離れていて、棹に弦を押さえた指が付かない状態で発音しているようです。そのために倍音がかくも豊かなのだと思います。発音原理はトルコのケメンチェも同じですが、コブィズはもっと宙に浮いているようです。Swan song  Raushan Orazbaeva playing the Kobyz  The Ancient Viol of the Shamans

Trio Nazim - part1

真ん中がドンブラ、左はロシアのドムラでしょうか? 右のコブィズですが、オラズバエヴァの楽器と異なるのは、まず弓の材質と西洋的な弓使い。胴にもあの不思議な窪みが見当たりません。しかし素晴らしいボウイングですね^^ この弓はヴァイオリンのより長いように見えます。シャーマンの楽器と違って、指板に指が届いているのでは。そのために倍音成分もぐっと少ないです。Anara, Samal and Gulmira play Kazakh Traditional Music

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2008年12月 8日 (月)

Raushan Orazbaevaのコブィズ

今日のビデオのラウシャン・オラズバエヴァは、真にシャーマン的なコブィズを聞かせる女流名人として、唯一海外にまで知られている人ではないかと思います。何かが憑依したような鬼気迫る演奏の様子は、youtubeの粗い映像からでも、ひしひしと伝わります。淡々と弾いているので、もし生で見れたら余計に恐さのようなものを感じるのでは。イタリアのFelmayからCD、Akkuがありましたが、一本目はそのアルバムからでしょうか。彼女は73年カザフスタン南西部生まれの女性奏者。母方の祖母はバフシーだったとか。上記リンクのページではトルクメン音楽の影響があるのではと書きましたが、カザフ(南西部?)にもバフシーの伝統はあるのでしょう。自由なインプロヴィゼーションのようにも聞こえますが、これもキュイの一つのようです。

それから、昨日のビデオの曲にshayさんから貴重な情報を頂きました。(いつも有難うございます) 例によって前日のコメントだと見る方が少ないと思われますので、こちらに再度載せておきます。
カザフ語でしょうか、konilは「心」、tolqynは「波」とか「感情の沸き上がり」といったような意味で、konil tolqynyは「心の高ぶり」とでも訳せるそうです。この曲は、セケン・トゥルスベコフという人が1985年に作曲したものらしく、昨日の3本目のビデオに出てくるドンブラ奏者が作曲者本人だそうです。随分新しいキュイでしたが、その内省的な趣きは、伝統的なキュイに昔からある要素だと思います。

AKKU

Traditional Kazakh kuy performed by Raushan Orazbaeva on kyl-kobyz in Tropentheater, Amsterdam, November 2007. Filmed by BOOZ

shamanistic music Kazahstan

Swan song  Raushan Orazbaeva playing the Kobyz The Ancient Viol of the Shamans

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2008年12月 7日 (日)

ノスタルジックなキュイ

今日は素晴らしいキュイが見つかりましたので、オリジナルの演奏と、アレンジものをまとめて。タイトルはKonil tolkyny(コーニル・トルキニ?)で、英訳するとMy tryという意味になるのでしょうか。ロシア語のコーニ(馬の複数形)と何か関係があるのかと思いましたが、どうなのでしょうか。昨日の畳み掛けるように躍動的なアダイとは対照的な、ノスタルジックで内省的な佳曲。シンプルながら心に沁み入るような曲調は、ウルルン系と言えるかも^^  この曲の裏に秘められた物語を知りたいものです。

Konil tolkyny - My try :)

開放音の入れ方がドンブラらしく印象的。

Konil tolqyny

Konil tolkyny ||| Көңіл Толқыны

WORLD MUSIC {KONİL TOLKİNİ} BEST MUSIC

少年時代を回想するかのようなノスタルジックな映像によくマッチしています。

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2008年12月 6日 (土)

アダイでトゥラン・ロック

11月30日に一度上げましたが、今日の一本目に出てくるのはアダイという曲で、遊牧民カザフの誇りと熱さをストレートに感じさせる曲です。2,3本目のミュージック・ビデオの歴史物語の中には、トゥランの民(テュルク民族)の熱き心が躍動しているようです。最近人気のレッドクリフ(三国志に基づく映画)のように、血生臭いところがありますが。探してみると何本かカザフ・ロックにアレンジされたアダイのビデオがありました。これはカザフのメタルなのでしょうか? ロックのリズムにどんぴしゃはまって、なかなかカッコイイですね^^

Saz/ Baglama/ Dutar/ Kopuz/ Deyiş/ Shamanism/ Alevism "7"

アダイについてhasugeさんから情報を頂きました。(いつも有難うございます。m(_ _)m) このビデオの前半が「Aday 」で、このキュイ(カザフの伝統器楽曲)は19世紀のカザフ人の作曲家でドンブラ奏者でもあるクルマンガズ・サグルバイェフの作品とのこと。彼については、平凡社の『中央ユーラシアを知る事典』(初版より二刷の方が誤りが直されていて良いそうです)に、クルマンガズで項目があるそうです。クルマンガズのアダイの音源はOcora のTURKESTAN(キルギスのコムズとカザフのドンブラ) 、World Music NetworkのTHE ROUGH GUIDE TO THE MUSIC OF CENTRAL ASIAに収録されています。後者には、カザフのロックグループであるウリタウの演奏する「Adai 」(今日の3本目のビデオ)が入っています。クルマンガズは肖像が紙幣や切手にもなった人物で、現在まで60曲ほどのキュイが伝わっているそうです。

Asylbek Ensepov - Adai

Ulytau Toby - Adai

一本目の解説のウリタウの演奏。プロモーション・ビデオでしょうか。

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2008年12月 5日 (金)

女性歌手の歌うカザフ民謡

そろそろドンブラのテクニカルな演奏は見当たらなくなってきました。民謡的な歌の良いビデオが結構目立ちますので、それらを何本か上げておきます。

一昨日の「カザフの踊りはダッタンの踊り?」でちょっと触れました、「カザフはキプチャク遺民の末裔では?」という興味深い問題と、ボロディンの「ダッタン人の踊り」のルーツ問題について、hasugeさんとKarateginさんから詳細なコメントを頂きましたので、是非ご覧下さい。非常に興味深いお話だと思いますので。(hasugeさん、Karateginさん、いつも有難うございます。m(_ _)m)

hasugeさんから「カザフスタンの音楽遺産」というロシア語のサイトをご紹介頂きました。musicheritage.nlrk.kzです。 作曲家、演奏家、楽器、作品などの情報が満載ですが、表記はロシア語のみf^^;  このサイトについてshayさんからコメント頂きまして、カザフスタン国立図書館が1999年に作ったマルチメディアCD-ROMのデータをアップしたものらしいとのこと。同図書館に所蔵される3574点のカザフ音楽レコードから厳選した様々なジャンルの音楽の音声ファイルも聞けるようですが、mp3ではなくwavファイルのため重いらしいです。hasugeさん、shayさん、いつも本当に有難うございます。m(_ _)m

jalghan ay calgan ay yalghan ay yalan ay

歌声、ドンブラの音、共に大変美しい一曲。ウルに似て聞こえますので、またウイグルのカザフ民謡かも知れません。

KAZAK TIN SULU KIZDARI

こちらもコメントから察するに、(ウイグルの)アルタイ地方の民謡では。面白い振り付けの舞踊が付くようです。

Saz/ Baglama/ Dutar/ Kopuz/ Deyiş/ Shamanism/ Alevism "3"

前に同じタイトルの番号違いがありました。諸国の類縁楽器の演奏を見ていくシリーズのようです。カザフでも民謡の多くは主に女性によって歌い継がれているのでしょうか。youtubeにはそれほど女性のドンブラ弾き語りが多いです。

Halik Termesi

カザフ・シリーズの一番最初に名曲「マイラ」でアップした女性歌手。この人はカザフスタン側の人でしょう。広々と伸びのある歌声もドンブラも素晴らしいですね。

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2008年12月 4日 (木)

ドンブラの基本テクニック

カザフの国民的弦楽器ドンブラは、ここ数日ほとんど毎日登場していまして、名人の妙技には目を見張るばかり。今日の最初の3本はプロの演奏家ではなさそうに思いますが、左手のフィンガリングや右手の多彩なストロークが、よく確認できるビデオです。対比のためにバラライカ演奏も2本。2弦と3弦の違いがありますが、ドンブラの奏法を受け継いでいる部分、ロシアで独自に発達した奏法、その両方が見えると思います。

Korogly

Koroglyというのは曲名でしょうか。トルクメンの英雄叙事詩に名称が似ていますが、何か関係があるのでしょうか。バラライカも同じように左手親指を頻繁に使います。

Sekuntai Dombra

ウイグルの首都ウルムチでの録音のようです。映像が良くないので、はっきり分かりませんが、この楽器はフレットレスに見えます。曲調がキルギスのウル似。80年代にAfter DinnerのHacoが歌っていた歌を思い出します。Sekuntai plays a Kazak instrument called the dombra. Recorded in Urumqi January 2007.

sekuntai dombra 5

こちらはドンブラと歌。左の女性が歌の先生? sekuntai sings and plays a traditional kazak tune in urumqi china in may 2007

Balalaika - Aleksei Arkhipovsky - Manege - Moscow 2006

ロシアのバラライカの名手Aleksei Arkhipovskyの独奏。手元がはっきり見えるロシア伝統曲が意外に見当たらないので、コンテンポラリーな感じの演奏ではありますが。しかし、大変なテクニシャンでしばし唖然としましたf^^; Workshop for Russian Folk Instruments  Andreas Gerth - Luthier Balalaika and Guitar shows his Instruments to the incredible Balalaika Player - Aleksei Arkhipovsky - from Moscow - Алексей АРХИПОВСКИЙ (балалайка) presents by www.balalaika.name

Djmali - Noxcho wu su

バラライカ弾き語りですが、こちらはロシア音楽ではなく、チェチェンの演奏家によるチェチェンの伝統曲。グルジアなどのコーカサス系民族の舞踊、レズギンカ型のリズムがくっきりはっきり出てます。細かい技巧の確認できるチェチェンのバラライカ独奏は前にも色々上げましたので、よろしければご参照下さい。(カテゴリーは北コーカサス)

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2008年12月 3日 (水)

カザフの踊りはダッタンの踊り?

ロシアのカテゴリーで、1月17日と18日にロシアのバラライカやドムラと、カザフのドンブラの関係について触れました。また、カザフとコサックが同語源であることも、ロシアからウクライナにかけての記事で何度か取り上げました。ロシア史において13~16世紀頃までは「タタールのくびき」と言われ、タタール人の圧政に苦しめられた時期として記憶されていますが、こと音楽や文化に関しては、上記のように少なからずタタールの影響が見られるようです。ロシア音楽史では、上記の楽器を手にするのが漂泊の楽士だったことと無関係ではないと思います。余談ですが、キオスクというロシア語も、テュルク系の言葉から入った単語のようです。

タタール(タルタル・ソースの語源)またはダッタン(韃靼)と呼ばれる、キプチャク汗国時代のモンゴル~タタール系民族の末裔は、基本的にカザフになるようです。キプチャク汗国の頃はモンゴル人と言って良かったのかも知れませんが、言語的にテュルク(トルコ)化、宗教的にはイスラーム化して、現在のカザフ民族に至っています。

タタール人のイメージで切っても切り離せないクラシック音楽に、ボロディン作曲の歌劇「イーゴリ公」の中の「ダッタン人の踊り」がありますが、ボロディンがイメージしたものは、カザフの先祖の踊りだったのでしょうか。今日は現在のカザフの踊り2本と、ボロディンの「ダッタン人の踊り」を合わせてアップしてみました。

Yesevi Sanat Topluluğu "Kımız Dansı"

Yesevi Sanat Topluluğu nun 21 nisan 2006 daki Ankara Büyük Tüyatro daki gösterisi. Kımız Dansı

Казак эл бийи/The Kazakh national dance

Traditional Kazakh dance from "Manastyn Kyzdary"Ансамбль танца "Манастын кыздары"

Polovetsian Dances (「イーゴリ公」から「ダッタン人の踊りと合唱」)

The Polovetsian Dances (or Polovtsian Dances) are perhaps the best known selections from Alexander Borodin's opera Prince Igor.
「イーゴリ公」から「ダッタン人の踊りと合唱」
指揮:飯森範親
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、藤原歌劇団合唱部

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2008年12月 2日 (火)

アルタイのカザフ民謡

カザフ族はカザフスタンだけでなく、先日マイラの時に出てきたように東は中国の青海省、西はカスピ海北部までの広大な土地に住んでいますが、カザフスタン外のロシア連邦内にもいるのでしょう。今日の民謡歌手アセムハーンは、アルタイ自治共和国に住むカザフ族の歌手でしょうか。あるいはカザフ東部をアルタイ地方と呼ぶのかも知れませんが、不思議なことに彼女の歌っている歌は、キルギスのウルにも似た哀愁を帯びた節。何よりこのシンプルな3拍子はカザフ離れして聞こえます。ロシアの歌の影響なのか、キルギスのウルと何か繋がりがあるのか・・・。キルギスの歌に、何故7音の短音階が多いのかも、依然として謎のまま。何か情報をお持ちの方、是非お知らせ下さい。

ne oyladin - kazakh asemhan

a traditional kazakh song use dombra for music, asemkhan is singer from altay.

KYRGYZ SONG 8

7月に一度アップしたビデオですが、キルギスの短調のウル(歌謡)の一例として。

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2008年12月 1日 (月)

カザフ・ウーマンのドンブラとコブィズ

昨日の2本目の女性ドンブラ奏者、凄かったですね。今日もカザフのウーマン・パワーを感じさせる数本をご紹介^^  3本目まではドンブラと擦弦のコブィズのデュエットです。コブィズと言えば、その複雑で浮遊感のある音色で、シャーマン音楽のイメージが強い楽器。カザフは今ではイスラームの国ですが、イスラーム以前から盛んだったシャーマニズムは文化の深い所にずっと存在し続けているようです。そしてコブィズは19世紀まではバフスィ(明らかに吟遊詩人バフシーと類縁の言葉でしょう)と呼ばれるシャーマン専用の楽器だったようです。作りには色々あるようで、胴の上の方が削り込まれたようになっている形のものが比較的よく知られているように思いますが、今日のビデオではヴァイオリンの下を細身にした(あるいは上下逆にした)ような形をしています。テクニックや音色も、シャーマン的なコブィズに比べると、ヴァイオリンに似ていると思います。JATA Travel Fair 2007 at Tokyo Big Sightと出てますので、生で見られた方がいらっしゃるかも。

Kazakh instruments duo #1

Kazakh instruments duo #2

Kazakh instruments duo #3

これは昨日の2本目と同じ曲でしょう。ドンブラの女性は別人だと思いますが、帽子でよく分かりません^^

Kazakh Beauty

カザフ美人が次々登場するビデオ^^  前半でかかっている曲は、昨日の2本目の女性が弾いていた曲と同じでは。やはり代表的キュイの一曲だったのでしょうか。

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