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2008年12月 9日 (火)

シャーマン的コブィズと西洋的コブィズ

オラズバエヴァのビデオ、もう一本ありますのでアップしておきます。昨日と同じく「白鳥の歌」というタイトル。後半の白鳥の泣き声と思われる擬音を初めとしたシャーマニックな表現は圧巻。シャーマンの音楽ですと、テュルク的かつ仙人的風貌の演奏者を想像しますが、この人の容貌はロシア的に見えますね。その点も不思議と言えば不思議です。
一方、倍音成分、雑音成分たっぷりな彼女の演奏とは対照的なコブィズ演奏もカザフにはあります。そんな西洋的テクニックの影響(あるいは中国の胡弓?)を感じさせるような演奏を二本目に上げておきます。

shamanistic music Kazahstan 2

よく見てみると、この楽器、弦が棹から大分離れていて、棹に弦を押さえた指が付かない状態で発音しているようです。そのために倍音がかくも豊かなのだと思います。発音原理はトルコのケメンチェも同じですが、コブィズはもっと宙に浮いているようです。Swan song  Raushan Orazbaeva playing the Kobyz  The Ancient Viol of the Shamans

Trio Nazim - part1

真ん中がドンブラ、左はロシアのドムラでしょうか? 右のコブィズですが、オラズバエヴァの楽器と異なるのは、まず弓の材質と西洋的な弓使い。胴にもあの不思議な窪みが見当たりません。しかし素晴らしいボウイングですね^^ この弓はヴァイオリンのより長いように見えます。シャーマンの楽器と違って、指板に指が届いているのでは。そのために倍音成分もぐっと少ないです。Anara, Samal and Gulmira play Kazakh Traditional Music

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