アルタイのカザフ民謡
カザフ族はカザフスタンだけでなく、先日マイラの時に出てきたように東は中国の青海省、西はカスピ海北部までの広大な土地に住んでいますが、カザフスタン外のロシア連邦内にもいるのでしょう。今日の民謡歌手アセムハーンは、アルタイ自治共和国に住むカザフ族の歌手でしょうか。あるいはカザフ東部をアルタイ地方と呼ぶのかも知れませんが、不思議なことに彼女の歌っている歌は、キルギスのウルにも似た哀愁を帯びた節。何よりこのシンプルな3拍子はカザフ離れして聞こえます。ロシアの歌の影響なのか、キルギスのウルと何か繋がりがあるのか・・・。キルギスの歌に、何故7音の短音階が多いのかも、依然として謎のまま。何か情報をお持ちの方、是非お知らせ下さい。
ne oyladin - kazakh asemhan
a traditional kazakh song use dombra for music, asemkhan is singer from altay.
KYRGYZ SONG 8
7月に一度アップしたビデオですが、キルギスの短調のウル(歌謡)の一例として。
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コメント
ビデオのテロップが新疆のアラビア文字表記のカザフ語ですので、アルタイ出身といってもロシアのアルタイ共和国ではなく、新疆のアルタイ(阿勒泰)でしょう。キャプションではtraditional kazakh songとなっていますが、テロップには作詞:アマンジョル・シャムケノフ、作曲:イリヤ・ジャカノフとありますので、ソ連時代以降に作られた曲かと思われます。11/26のビデオにもありましたように、カザフスタンと新疆の間では演奏家や曲の往来がけっこうあるようですね。
投稿: shay | 2008年12月 3日 (水) 03時03分
タイトルが「ne oyladin 」となっていますが、「neni oylading 」で、「あなたは何を思っているの」という意味でしょうか。作詞者は1927年生まれのカザフ人の詩人、作曲者は1936年生まれの作曲家、作家です。
投稿: hasuge | 2008年12月 3日 (水) 11時45分
「カザフスタンの音楽遺産」というロシア語のサイトがあります。musicheritage.nlrk.kz です。作曲家、演奏家、楽器、作品などの情報は結構役に立つと思います。よろしかったら、覗いてみてください。
投稿: hasuge | 2008年12月 3日 (水) 16時16分
>hasugeさま
興味深いサイトをご紹介いただき、ありがとうございました。このサイトは、カザフスタン国立図書館が1999年に作ったマルチメディアCD-ROMのデータをアップしたもののようで、同図書館に所蔵される3574点のカザフ音楽レコードから厳選した様々なジャンルの音楽の音声ファイルも聞けます(wavファイルで重いですが)。しかし、なんでトップページの絵はドンブラではなく、キルギスのコムズなのでしょうか?(笑)
投稿: shay | 2008年12月 4日 (木) 01時29分