コブィズとケメンチェ
オラズバエヴァ以外にもコブィズの映像が見つかりました。しかし、こちらはシャーマン的な音楽と言うよりは、叙事詩語り的な内容かも知れません。ドンブラにもありましたが、カザフではEpic Singingになると、どうも倍音唱法が入ってくるようです。ビデオに白鳥が出てきますが、白鳥はカザフにおいては純粋を意味するそうで、オラズバエヴァが弾いていたAkkuという曲は、白鳥をハンティングしようとして失敗した若い男の曲(キュイ)だそうです。(ラフ・ガイド・トゥ・中央アジアの解説参照) 今日のコブィズ弾き語りも、白鳥と関係があるようです。
昨日か一昨日、ケメンチェに発音が似ているのではと書きましたので、2本目にはオスマン・トルコ古典音楽のケメンチェ独奏を上げておきます。こちらは素朴なコブィズとは対照的な、洗練されたオスマン文化の粋を感じさせる音色。
Kazakhstan Kobyz Qobyz Bekbolat
映像に出てくる湖は消滅の危機に瀕しているアラル海でしょうか?
klasik kemençe Hicaz Taksim
オスマン・トルコの古典音楽で用いられたケメンチェの独奏。ここで弾かれているのは、ヒジャーズ旋法によるタクシーム(即興)。演奏者は不明ですが、かなり素晴らしい演奏です。
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