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2008年12月13日 (土)

エレキ・バーラマとブズク

今日もトルコ周辺の長棹リュート系の聴き比べ。バグラマの場合はgの上に記号がなかったので、「バグラマ」と呼ばれると思いますが、gの上に記号が付く場合は(ユムシャク・ゲー)、前の母音を伸ばすだけになりますので、「バーラマ」となります。バーラマはトルコの民謡や吟遊詩人の語りで用いられるサズの一つですが、小型から大型の順に、ジュラ、タンブーラ、バーラマ、ディヴァンと呼ぶようです。このエレキ・バーラマ奏者ケマル・アラチャイル、近代トルコ建国の父と同じ名前も印象的ですが、ご覧の通り凄まじいテクニックの持ち主。この人の演奏を聞いていると、ベースの音の入れ方などから、レバノンのブズクのタクシーム(即興演奏)を思い出しましたので、3本目に並べてみました。

KEMAL ALAÇAYIR - DİYAR SAZ EVİ - ELEKTRO BAĞLAMA DENEMESİ

kemal alaçayır-kara üzüm habbesi

トルコ歌謡ジャンルの一つ、アラベスクの帝王と言われるイブラヒム・タトルセスの伴奏楽団の中にケマル・アラチャイルがいます。彼の流麗な超絶プレイもフィーチャー。

Buzuq & Tombak Duo (2/2) - Sabr

その名からギリシアのブズーキと親戚楽器であることは明白な、アラブのブズク。レバノン辺りが中心地ですが、こちらはパレスティナの演奏家のようです。イランのトンバク奏者とのデュオ。ブズク音源はこちら。 何といっても、往年のロマ系ブズク奏者マタル・ムハンマドが素晴らしいです。
Live concert "Young Palestinian Artists" at the Algerian Cultural Centre (Paris). Piece composed and arranged by Nadim Khoury and Christian Perraudin.

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コメント

>KEMAL ALAÇAYIR

これは「アラチャイル」ではなく「アラチャユル」ですね。点の無い「I」は日本語だと「ウ」の方が近いです。

投稿: karategin | 2008年12月14日 (日) 06時58分

>karategin様
ご指摘有難うございました。小文字だとすぐ分かりますが、不慣れなもので大文字だとつい見落としてしまいます。

投稿: Homayun | 2008年12月14日 (日) 09時17分

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