新内 蘭蝶と滝の白糸
昨日の「影を慕ひて」で江戸の浄瑠璃、新内節(しんないぶし)の名が出ましたので、youtubeを調べてみました。去年新内の話(故・小泉文夫氏が「死ぬ前に聞きたい程に好きな歌」として世界中の数多の音楽の中からペルシアの歌と並んで取り上げた云々の話に始まりました)を書いた頃は全くなかったのですが、今回は何本か見つかりました。
一本目の新内の代表曲「蘭蝶」は18世紀に鶴賀若狭掾が書いたと言われています。その哀婉な節回しと、「粋の源流」とも言われる風情が味わいどころ。新内流しの手も、この蘭蝶の三味線の手から生まれています。女性の浄瑠璃(語り)はもう一つかなとも思いますが、地の三味線の鶴賀喜代寿郎さんは現役最高の新内三味線弾きの一人として活躍中。右の上調子はどなたか不明。蘭蝶のサビの俗称「縁でこ」の部分だけ上げておきますが、続く「~心底話」までアップされています。縁でこに先立つ四谷の箇所も聞いてみたいところ。
二本目は新内にもよく取り上げられる明治生まれの小説家、泉鏡花の「滝の白糸」をテーマにした石川さゆりの同曲のステージから。30秒辺りから出てくる二挺三味線が、あの有名な新内流し。しかし、有名な割りに意外にも節はちゃんと知られてないように思います。その後の石川さゆりの前半の歌唱は、新内そのもの。「滝の白糸」による新作新内ではなく、蘭蝶の一部ですが。
新内蘭蝶お宮口説1浄瑠璃
♪云わねばいとど堰かかる 胸の涙の
(お宮)「やる方なさ あの蘭蝶どのと夫婦の成り立ち 話せば長い高輪で 一つ内にて 互いに出居り衆」
♪縁でこそあれ末かけて 約束固め身を固め 世帯固めて落ち着いて ああ嬉しやと思うたは
滝の白糸(新内入り) 石川さゆり 2001年 Ishikawa Sayuri
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