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2009年4月 5日 (日)

モロッコのマルフーン

マグレブに戻りまして、今日はモロッコのマルフーン。マルフーン(またはメルフーン)とは、「曲が付けられた詩」の意味で、アラブ版の一種のバラードとでも言えそうなジャンル。ナウバと同じくアンダルス系の音楽ですが、古典組曲のナウバとは別種の伝統音楽ということになるようです。カスィーダ(長編詩)やザジャル(相聞歌)などの正則アラビア語(フスハー)の詩に伴奏を付けたものですが、そのルーツはと言えば、中世アンダルシアの吟遊詩人が歌うムワッシャハなどの口語アラビア語の歌に遡るようです。レコンキスタでイベリア半島から追放されマグレブに渡ったムスリムの歌手たちが、12世紀頃からチュニジアからモロッコにかけて歌い継ぐ課程でマルフーンが生まれたとのこと。(以上 参照文献は、私も執筆陣として関わった一冊ですが、音楽之友社刊「世界の民族音楽ディスクガイド」の関根謙司氏の解説)
今日のビデオですが、先日Alaouiで検索していたので、youtubeユーザ登録しているため偶然にお薦めビデオとしてアップされていました。音源は上記の書籍で紹介されている仏Institut du monde arabe(メクネスのマルフーン)や仏Inedit(マルフーンのアンソロジー3CD)盤がありますが、映像で見るのは初めてですから、非常に興味深いものがあります。一本目ではヴァイオリンやチェロの奏法が、ナウバの場合とは対照的に、ほとんど完全に西洋的なのがかなり気になります(笑) 一方2本目はナウバの楽団をバックに歌っているようですので、かなりフレキシブルなスタイルということになるのでしょうか。口語から正則アラビア語になったという点も探ってみたい所ですが、その前にしっかりとアラビア語の勉強が必要ですね(笑)

Ali Alaoui & Moultaqa Salam : chants Malhoun

L'ensemble Moultaqa Salam dirigé par Ali Alaoui, invité de l'émission "Mawahib fi tajwid al qor'an al karim" sur 2M, interprète un morceau du style traditionnel marocain malhoun : Zawgna Fahmak, avec Ingrid Panquin au chant lead.

malhoun

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