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2009年5月 9日 (土)

アンダルス音楽とセファルディーの歌

アルジェリアのユデオ・アラブの音楽家で数日見ましたが、彼らの歌っていたのはシャアビ中心で、セファルディーの民謡そのものは今の所は見当たりません。モロッコの方に移動してみると、セファルディー(スペイン系ユダヤ)民謡をアンダルス音楽の楽団が伴奏しているものが見つかりました。女性歌手フランソワーズ・アトランは、仏Budaからの数枚のセファルディー音楽CDでユダヤ音楽ファンにはお馴染みの人でしょう。「ニムロデ王」は非常によく知られたセファルディー民謡ですが、歌詞の中のLuz de Israel(イスラエルの光)で広く知られている部分を、Luz de ha olam(世界の光)と読み替えているのが興味深いところ。オラムは「世界」「人類」「永遠」などの意味ですが、神の尊称(「天地の主」の意味のアドン・オラムなど)にも使われます。スペイン語が分かる方は、これらの語彙以外はかなり聞き取れるのでは。しかし、よく聞いてみるとビデオの一番の歌詞は、完全にヘブライ語でした。これはアトランのオリジナルでは。

hamid fawzi - tarab el ghernati

若手女性歌手を独唱陣に据えた典型的なモロッコのアンダルス音楽ですが、拍子が変っています。途中で拍子が変る辺りがスリリング。

Françoise Atlan - Cuando el Rey Nimrod

セファルディーの歌で最も有名な曲の一つ「ニムロデ王」。歌詞はラディノ語(ユダヤ・スペイン語)が中心ですが、語彙はAvraham Avinuやha olamなどヘブライ語が結構混じっています。以下の一番の歌詞の訳詩は「ユダヤ音楽の旅」(水野信男・著 ミルトス刊)より。

ニムロデ王が野に出た時
星空を観察し、星座を眺めた
彼はユダヤの星を見た
そして大いなる光、ユダヤの父アブラハムの誕生を知った
(リフレイン)
我らの偉大なる父アブラハム
イスラエルの大いなる光アブラハム

Constantinople & Françoise Atlan - Terres Turquoises

こちらはアラブ、トルコ、イランの楽器からなるグループ、コンスタンティノープルの伴奏で歌っています。後半で大分前に当ブログで取り上げたGazi Gilay Khanの曲が登場。

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