ヌバの昔と今
ヌバ族の住む中部スーダンのヌバ山地と、紛争の中心地スーダン西部のダルフールは、何百キロか離れているようですが、何の罪もないヌバもしっかり紛争に巻き込まれていたようです。今日の1、2本目など見ると痛々しい限りですが、現在は少しは平穏を取り戻しているのでは(3本目は最近の映像でしょう)。
ナショナル・ジオグラフィックのページに以下のような興味深い記述がありました。(~ヌバ族が古代ヌビア人レスラーの子孫だとみている。~古代ギリシャのレスリングとヌバ族のレスリングは類似している~云々)
そもそもヌビアとヌバは関係があるのでしょうか? ヌビア語というのはセム・ハム系だと長らく思っていましたが、どうやらナイル・サハラ語族に入るようです。それにヌバ(アラブ・アンダルシア音楽)との関係も気になります。Nuba Moroとビデオにあるのを見て、同音異義語と思っていたものが俄かに怪しく思えてきました(笑) 「スーダン」というのは本来サハラ南縁のサヘル一帯を指す言葉で、現在のスーダンは東スーダンであることもありますから、サハラの西と東は意外に繋がっていて、どんでん返しのような事実が隠されているのかも知れません。
3,4本目は混乱に陥った祖国を離れアメリカに移民したと思しきヌバ族の青年による伝統楽器の演奏。クリスチャンになっているようなので、歌詞の内容はキリスト教的なものかも知れません。例の竪琴系の楽器なのに、名前がアラブ世界の擦弦に多いラバーバとなっているのも興味深いところ。
以下は例の86年出た新潮文庫の「ヌバ―遠い星の人びと」のアマゾンでの紹介文の引用。大分値段がつりあがっていますが、手に入らないことはないようです。この本は、拙宅の書棚のどこかに眠っているはず(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
スーダン中部で、文明から隔絶された昔ながらの暮らしをいまもつづける、“ヌバ”と呼ばれる人びと。白人女性として初めて彼らのもとを訪れた世界的映像作家レニ・リーフェンシュタールは、その魅力の虜となり、ヌバたちと寝起きをともにした。文明の波に押し流され、滅び去ろうとするヌバの文化と日常のすべてを限りない愛情をもって記録した、感動のフォト・ルポルタージュ。
The Nuba of Central Sudan. Oxford Interactive Media
Nuba Moro Music and Dancing
Nuba Moro traditional songs with the African Harp and Tamborine
Yohanna and Yaunis Nuba Music 1
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