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2009年10月 4日 (日)

オブリビオン(忘却)

昨日に続き「似ている曲」ですが、最近他にもそうかなと思うことがありました。

それは、モダン・タンゴの巨匠アストル・ピアソラの「Oblivion(忘却)」ですが。

先日オーケストラ・アンサンブル金沢の「エイト・シーズンズ」(ヴィヴァルディの四季とピアソラの四季を交互に演奏している)を聞いていて、カップリングされているオブリビオンを聞いた時、この曲はヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ5番のアリアや、ラフマニノフのヴォカリーズのような曲を書こうと思って書いたのでは、と勝手に想像してしまいました。哀切で官能的なまでの旋律美やムードは共通しているように思います。この3曲とも、間違いなく日本人受けは良い様に思います。

フィギュアスケートに使われたり、ネットラジオのOttavaでもよく耳にするこの曲は マルコ・ヴェロッキオ演出による「ヘンリー四世」のテーマ曲として書かれた作品とのこと。ヴァイオリンやチェロのアンサンブルによる編曲やピアノ連弾など、様々なアレンジで親しまれています。スペイン語でしょうから、Oblivionのviは、ヴィではなく、ビとした方が正しい表記になると思います。

ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ5番のアリアと、ラフマニノフのヴォカリーズの名演の一つに、ソプラノ歌手アンナ・モッフォとレオポルド・ストコフスキーの共演がありました。モッフォとストコフスキーに何かあったとしか思えないとの憶測が飛び交うほどの艶っぽい歌唱で、一部で「モストコ」の異名を取っていたようです(笑) オブリビオンは、20年ほど前に聞いたその歌唱を思い出させてくれました。オブリビオンだけでなく、他の2曲にも「忘却」というテーマが似合いそうです。いかがでしょうか?

Astor Piazzolla Piano Trio Oblivion



ピアノ・トリオ版。良い編曲ですね。楽譜が欲しいところです(笑)

Han Piano Trio at Howard Community College, Columbia, Maryland in 08.

Ae-Young Sun, violin

Jeong-Yoon Choi, piano

Yoon Nah Cho, cello

RACHMANINOFF: Vocalise, Op. 34, No. 14; STOKOWSKI Anna Moffo



モッフォとストコフスキー、ヴォカリーズだけ見つかりました。美しすぎます(^^;

Villa-Lobos: Bachianas Brasileiras No. 5: I. Aria

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