Ale BriderとShnirele Perele
今日はクレズマティクスの名曲アレ・ブリデルとシュニーレレ・ペーレレ。おそらくクレズマーの全楽曲の中でも屈指の有名曲でしょう。
アレ・ブリデルはクレズマティクスの1stアルバムShvaygn=Toyt収録。95年頃には梅津和時さん率いる日本初のクレズマー・バンド、ベツニ・ナンモ・クレズマーの演奏で日本でもかなり人気があったと思います。英訳すればWe`re all brothers.となり、ユダヤ版We are the Worldと言えるのでは、なんてコメントをつけたことも昔々ありました(笑) ライナーノーツによると、Winchevskyによる1890年のイディッシュ語の詩が民謡化し、特にJewish Socialist Celebrationで人気があったとのこと。
シュニーレレ・ペーレレは、クレズマティクスの2ndアルバムrhythm+jews収録。和訳すれば「真珠の弦」です。ペーレレというのがパールに似てることは、綴りからすぐ分かるかと思います。ダヴィデ王の竪琴をイメージした曲でしょうか、伝統的なハシディック・メロディをクレズマティクスがアレンジしたようです。雨後の虹を想起させるような、カタルシスを感じさせる感動的な一曲です。
95年頃から東京辺りではクレズマー・ブームがにわかに沸き起こりましたが、その後9.11など色々な出来事を経て、いつの間にかブームもかなり沈静化したように(東京では?)見受けられました。個人的にも少し距離が出来てしまっていましたが、この2曲を聴くとその頃を懐かしく思い出すと同時に、クレズマー楽曲の価値は何ら変ってないことに気付かされます。
クレズマーの音源情報はこちら
The Klezmatics - Ale brider
The Klezmatics with Joshua Nelson "Shnirele, Perele"
Ale brider (trad. Yiddish)
アレ・ブリデルの異演を一つ。Klein Judit sings traditional Yiddish songs accompanied by Neumark Z. at Spinoza bar in Budapest, on 18th September 2008
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