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2010年1月29日 (金)

名曲Szol a kakas mar (Rooster is Crowing)

一昨日予告したハンガリアン・ジューの名曲Szol a kakas marにいってみます。この曲は、まず何よりMuzsikasの名盤「Maramaros - Lost Jewish Music of Transylvania」(Hannibalから初出 後にハンガリーのMuzsikasからもリリース)の2曲目の、マルタ・セバスチャンの歌唱で有名になったと思います。その悲愴美は筆舌に尽くせないほど印象的で、きーんと冷えたトランシルヴァニアの空気感も運んでくるかのような、更には匂いも感じさせるような曲でした。これぞハンガリー系ユダヤの秘曲と唸らせるものがありました。90年頃来日を果たしたムジカーシュの演奏も非常に素晴らしいものでしたが、この盤の出る前だったようで、このアルバムからは聞いた記憶がありません。ハンニバル盤が出たのは93年と、もう大分経ってしまいましたので、そちらでは最近入り難くなっているのが残念です。ハンガリー現地盤(ムジカーシュ自身のレーベル)は生きていたと思います。
この曲名、和訳すれば「雄鶏が鳴いている」となりますが、そのメロディ・ラインで思い出すのは、ユダヤ宗教歌で最も名高いKol Nidreでしょうか。コル・ニドレ(ドイツ語風に読むとコル・ニドライ)は、典型的なユダヤ旋法の一つ、Ahavo Rabo(「大いなる愛」の意味)旋法の歌。エキゾチックな増二度音程が悲しみを最大限に醸し出しています。いずれもユダヤ民族の運命を歌ったような悲劇的な調子ですが、そんなSzol a kakas marがハンガリーのユダヤ人の間では最も人気があったようです。この透徹した悲しみの歌については、まだ分らないことが多いです。また何か分ったら書いてみたいと思います。そう言えば、往年のシャンソン歌手ダミアが歌った「暗い日曜日」の原曲は、ハンガリーの歌でした。この歌のムードに似たものがあるようにも思います。
ムジカーシュ&シェベスチェーン・マールタの映像は見つかりませんので、今日は他のトラッド・グループやカントールたちの演奏でどうぞ。

szól a kakas már

SOL O KOKOSH -מקהלת החזנים הירושלמית - בודפשט 2004

Nikolsburg Rebbe singing Sol-A-Kokosh

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