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2010年3月

2010年3月31日 (水)

血潮したたる~ガンバ伴奏~終曲のコラール

リヒターのマタイでもう少し見てみたいと思います。マタイ受難曲のキーになる合唱曲(コラール)がありまして、それは「血潮したたる主の御頭」(ハンス・ハスラーの歌曲によるゲールハルト作の受難節のコラール)ですが、この旋律は調性を変えて何度かマタイ受難曲に登場します。今日の一本目はその内の一つで、確信に満ちた4度目の登場部分。マタイの第54曲です。二本目はバスのアリア「甘美なる十字架」ですが、ヴィオラ・ダ・ガンバの伴奏が素晴らしく印象的です。フレットのあるガンバだからこそ表現可能な音楽で、チェロでは演奏困難で効果も余り上がらないとか。そして三本目に、この大曲を締めくくるに相応しい感動的なフィナーレ。勿論この前にはイエスの受難のクライマックス部分がありますが、最後に出てくる滔々と流れる大河のようなこのコラールこそ、この受難曲の最大の華だと思いますが、いかがでしょうか。

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 17/22

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 18/22

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 22/22

前半3分位までの独唱部分は「キリスト哀悼の情景」。その後が最後のコラール「私たちは涙を流しながらひざまずき」です。

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2010年3月30日 (火)

リヒターのマタイ

昨日の2本目にアップしましたJulia HamariのErbarme dichでは指揮者が見えませんでしたが、カール・リヒターの映像だと思います。リヒターは58年、79年とマタイ受難曲を録音し、69年に日本でのライヴも残しました。更に71年には鮮明な映像を残し、85年にビデオ化されました。長らくビデオとVHDだけでしたが、06年にリヒターの生誕80周年、没後25周年を記念してDVD化(当店でも発注可)されています。今日の映像はその中からの抜粋です。鈴木雅明指揮BCJ(バッハ・コレギアム・ジャパン)など今ではマタイの優れた演奏は枚挙に暇がありませんが、今でもリヒターの凛とした芸術の素晴らしさは全く色褪せていません。

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 1/22

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 2/22

ペーター・シュライヤーのエヴァンゲリスト(福音書記者)も最高。

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 4/22
前半に登場するアリアでは、このソプラノの一曲もとても印象的です。

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2010年3月29日 (月)

マタイ受難曲

昨日は日付をまたぎましたので、29日付けで2回目のアップです。クムランの映像などを見ていましたが、ちょうど今は受難節で、今度の4/4の日曜がイースター(復活祭)にあたるようです。アクセスが10万件を越えましたので、その記念も兼ねてJ.S.バッハのマタイ受難曲を少し見てみます。バッハのマタイと言えば、西洋クラシックが生んだ最高傑作との意見も聞かれる、名曲中の名曲です。当ブログでも前に何度か触れたことがありますが、LPの頃からカール・リヒター指揮の新旧盤、ミュンヒンガー、メンゲルベルクを初め、数々の名演を耳にしてきました。92年頃だったか、ヴィンシャーマン指揮(確かドイツ・バッハ・ゾリステン)の生演奏の終曲の大合唱では、思わず感極まってしまいました。

Bach - Matthaeus Passion - 01

マタイの一曲目。トン・コープマンの指揮で。 Koopman - Amsterdam Baroque Orchestra and Soloists

Bach - Julia Hamari - Matthäus Passion - Erbarme dich

タルコフスキーの映画「サクリファイス」にも使われた、マタイの中で最も有名なアルトのアリアErbarme dich(第47曲「憐みたまえ、わが神よ」)を、名歌手ユリア・ハマリの歌唱で。

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エッセネ派とクムラン教団

クムラン教団はエッセネ派の一部(あるいはそのもの)と考えられていて、彼らが残したとされる死海文書は、イエスの頃のユダヤ教の実像と、キリスト教の起源にも迫る20世紀の考古学的大発見とされてきました。洗礼者ヨハネやイエスもエッセネ派に属していたとの説もあるようです。一方、マサダに籠って最後までローマ帝国に抵抗した熱心党(ゼロテ党)は別な集団と考えられているようです。どちらも時代の転換点に現れた熱いムーヴメントであったことは確かです。
ユダヤ史上でもキリスト教の起源を見る上でも、極めて重要かつデリケートな内容のため、年末から敬遠していた所が正直ありましたが、どうしても避けては通れない部分ですので、今日はとりあえず数本参考映像を上げておきます。まだまだ勉強不足ですので、徐々に固められればと思っています。(エッセネ派関係のyoutubeの中にはカルト紛いのような怪しげな映像もあるので注意が必要なように思いました)

10 Minute Topics: Essenes

Qumran Caves above the Dead Sea

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2010年3月26日 (金)

マサダ弦楽三重奏

さて本題に戻しますが、年末にはマサダの砦~クムラン教団~エッセネ派~死海写本などをテーマに見ていたのでした。その前のクリスマス頃からそちらにカーブを切って、それらのイエス・キリストにまつわるテーマを見ながら、年明け後ユダヤ方面に入ってきたのでした。もう少し掘り下げたいところですが、当然のことながら、これらについての音楽に関する映像はほとんど見当たらず、歴史や宗教に関する映像が主体になります。見て頂いている方々が退屈しないかと思いながらも、明後日以降に少しだけ触れてみたいと思います。
まずは、昨日の弦楽繋がりということで、ジョン・ゾーン・マサダの精鋭弦楽器奏者によるユダヤ的なトリオをアップしておきます。(昨日の記事には、後でモンティのチャールダッシュを追加しました)

Masada String Trio - Book Of Angels live 2 / 4

一本目はフリーキーな演奏なので、ユダヤ的旋律の2本目から。

Masada String Trio - Book Of Angels live 3 / 4

Masada String Trio - Book Of Angels live 4 / 4

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2010年3月25日 (木)

四季~春

今日はちょっと気分を変えて寄り道してみます。「日曜に弦楽合奏の本番云々」と先日書きましたので、いきなりですが、ヴィヴァルディの四季です。弾いたのは一番有名な「春」から、第1&3楽章。皆さん、中学の音楽の時間に聞いた記憶がおありかと思います。この曲、1楽章は鳥の囀り、小川のせせらぎから、突然の稲妻など、一種の描写音楽になっています。一方、3楽章がイメージしているのはバグパイプで、チェロがドローンを弾く上でヴァイオリンが12/8拍子の旋律を奏でます。バグパイプのドローンは切れ目がありませんが、チェロでは弓を返さなくてはいけないので、どこで返すかが思案所でした。後半では結構ポリフォニックな展開になって、チェロもなかなかに難しい箇所があります。
実は2月の練習の最中に左手の3の指(薬指)を痛めまして(1楽章に一箇所だけ難所あり)、出場が危ぶまれましたが、どうしてもソロ・ヴァイオリンとの掛け合いの部分を弾かざるを得なくなったので、万全でないながらも出演し何とか弾き終えました。普段もう少し練習する時間が取れていれば、指を痛めることもなかったのにと、後悔することもしきりでした。しかし、弾いてみると色々聞いてるだけでは分らない発見もありました。
クラシックには、このように民族音楽的側面から見ても面白い曲が少なからずあります。古典派のレントラーなど、今では廃れてしまった舞曲も、いずれ実例入りで取り上げられたらと思います。

Vivaldi Spring Quatro Stagioni

この一本で1~3楽章まで入っています。なかなかいい演奏で、かなり参考になりました。プリンシパルのJózsef Lendvayは暗譜で弾いていますが、ロマの若手名手にとって、この位は朝飯前なのでしょう。

József Lendvay - Monti: Csárdás

上のビデオでプリンシパルを弾いていたヨーゼフ・レンドヴァイによるモンティのチャールダッシュ。大変にエキサイティングな演奏です。彼は巨匠ユーディ・メニューインやイダ・ヘンデルにも教わっていて、使用楽器は1693年製ストラディヴァリウス/エクス・リースだとか。凄すぎです。

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2010年3月24日 (水)

レナード・コーエン

今日はイディッシュ・ソングを取り上げている時に保留にしていた一本をアップしてみました。レナード・コーエンの歌うイディッシュ・ソングUn As Der Rebbe Singtです。私はこの名歌手の歌についてはよく知らないのですが、何曲かイディッシュ語やヘブライ語の曲名も見えます。この人の名前には、コヘン(ヘブライ語で「祭司」の意味)とストレートに入っているので、ユダヤ系と一目で分ります。

Leonard Cohen - Un As Der Rebbe Singt - Vienna 1976

Un As Der Rebbe Singt(「ラビが歌うと」)は、非常によく知られたイディッシュ・ソングの一つ。19世紀のハシディズムの雰囲気を活写したような歌です。

Leonard Cohen - Hallelujah 2009

ハレルヤとは、西洋音楽でもよく知られた言葉ですが、元の意味は、神(ヤー=ヤハヴェ)を讃えよ(ハレルー)という意味のヘブライ語。この曲、特に音楽的にユダヤ的ではありませんが、彼の代表曲のようです。

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2010年3月23日 (火)

インド系ユダヤ

そろそろユダヤ・シリーズを一旦終えるに当たって、忘れていたところはないかなと思い出してみると、インド系ユダヤ関連ももしあればと思って見てみましたら、ありました。南インド4州の内の南西に位置するケーララ州にあるコーチンにあるジューイッシュ・タウンの話は、結構有名だと思います。イラン系と一緒で、ミズラヒームの一つかと思っていましたが、水野信男氏の「ユダヤ音楽の歴史と現代」の表によると、パレスティナにいたセファルディー(15世紀頃スペインから追放されたユダヤ人)がコーチンに渡ってきたという説もあるようです。現在では服装などもすっかりインド化しているようですが、シナゴーグの中にはちゃんとヘブライ語で書かれた十戒の板が飾ってあって、とても不思議な感じを覚えたものです。

Jewish Synagogue Chendamangalam Kochi

Kochin -- Jewish Settlement -- Thomas Christians -- India Trav

NIKON D5000 Hanukkah 2009,Fort Kochi The Jewish Festival of Lights HD.wmv

コーチンでのハヌカーの模様。映像に出てくるのは欧米のユダヤ人?がほとんどだと思います。

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2010年3月22日 (月)

リタのハティクヴァ

はてしないユダヤ音楽の旅が続きましたが、そろそろ年末のシリーズにテーマを戻して、近々このシリーズは一旦終えようと思います。今日はリタのハティクヴァと、気になったもう一本を。昨日の弦楽合奏本番終了の安堵からか、猛烈な睡魔に襲われていまして、短くなってしまいました(^^;(笑)

Kol Nidre & Sim Shalom

コル・ニドレとスィム・シャローム。後者も名高いユダヤ宗教歌の一つで、シャバトの代表的な歌です。スィム・シャロームと言えば、ヘブライ語授業で出てきたルツ・アドラー作曲のメロディを上げたかったのですが、そちらは見つからず。

Hatikva - Rita

リタの歌うイスラエル国歌「ハティクヴァ」(希望)。The national anthem of the State of Israel, Hatikva (The Hope), performed at Pa'amoney Hayovel (Jubilee Bells), Hebrew University Stadium, Jerusalem, Israel, Thursday, April 30, 1998 - Rita

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2010年3月21日 (日)

Gole Sangam - Rita, Hayedeh, Nasiba

一昨日の「イスラエルの歌手リタがハイェーデの歌をペルシア語で歌っていた」という件ですが、リタのアルバム「Great Love」に収録されていたDelam Meehadという曲でした。ハイェーデと書きましたが、何しろ聞いたのが15年ほど前ですので、記憶があやふやで、音源もすぐに見つかりません(^^; もしかしたら、グーグーシュやマハスティとかだったかも知れません。
リタの映像でペルシア語ナンバーを探していたら、デラム・メエハドは今の所見つからずですが、ゴレ・サンガムという曲がありました。ちょうどハイェーデとセットで出てきましたので、一緒にアップしておきます。幼少時代までイランで過ごしたというリタ。イスラエルに移住しても母国を懐かしむ思いは強いのでしょう。

ריטה - Rita - Gole Sangam - גולה סנגם

Rita - the Israeli diva - performs live the Persian classic Gole Sangam, courtesy of IBA's (Israel Broadcasting Authority) Channel One

Hayedeh - Gole Sangam

イラン往年の名歌手ハイェーデのゴレ・サンガム。映像と音がずれているようですが。

GOLE SANGAM (PERSIAN) NASIBA ABDULLAYEVA

おまけで一本。前にウズベクの時にアップしたトランスオクサニア(サマルカンド等のペルシア語圏)のディーヴァ、ナスィヴァ・アブドゥラーイェヴァの歌唱で。

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2010年3月19日 (金)

イラン系ユダヤ

先日「イラニート」で色々見ていたら、ミズラヒーム(東方系ユダヤ)の一つ、イラン系のユダヤ人の映像を見つけました。聖書に次ぐユダヤ教の聖典、バビロニア・タルムードが編纂されたのは、ササン朝ペルシアの時代でした。また当時の中世ペルシア語は、アラビア系文字ではなく、ヘブライ文字に似たアラム系の文字で綴られました。中世スペインでの共生(ユダヤとイスラームの)を思わせるような、文化上の共存が見られたようですから、やはり現代のような政治的緊張関係は当然なかったのでしょう。(その原因の多くは欧米列強が絡んでこじれた結果ですから)
イラン系のユダヤ人もイスラエルへの「帰還」が進んで、イランにはユダヤ人が余り(ほとんど?)残っていないようです。イラン系の歌手と言えば、ハイェーデの歌をペルシア語で歌っていたリタを思い出します。

Ilanit & Jakob - Shabat Aroosi Sep 19, 2009

イラン系ユダヤ人の安息日=シャバト(兼 結婚パーティー?)の映像のようです。音楽は、完全にイランのレングの6/8リズムです。Ilanit & Kobi celeberate their shabat aroosi in Jakobs's patents' home, altogether with close family.

rita - ריטה - after he loved

リタが歌ったハイェーデのペルシア語ナンバー、もし見つかったら、また後日アップします。今日は取りあえずこちらを。歌詞はヘブライ語です。

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2010年3月18日 (木)

Ilana Rovina

1988年にドイツのクラシック・レーベルCalig(カーリヒ)からCDが出ていたFolklore und neue Songs aus Israel(Hed Arziからのライセンス音源)という優れたコンピレーションがありました。お決まりのようにShuly Nathan(レハー・ドディー、アニム・ズミロット、黄金のエルサレム)やIlanit(バシャナー・ハバアー、マイム・レ・ダヴィッド・ハメレフ、ヒネー・ロー・ヤヌーム)の名唱や、Giora Feidmanのクラリネット演奏も収められていましたが、他にもHelena Hendel(ヘレナ・ヘンデル)やIlana Rovina(イラナ・ロヴィナ)という女性歌手の素晴らしい歌唱が入っていました。前者はアニ・マアミン、後者はイェヴァレヘハー(詩篇128による安息日=シャバトの歌)が非常に良かったです。
今ではもう本場でも余り聞かれない(かも知れない)ユダヤ教の宗教的なフォーク・ソングの素晴らしさをたっぷり味わえる一枚でしたが、カーリヒ自体もう止めてしまったようで、残念ながら現在では入手困難だと思います。Helena Hendelは見つからずでしたが、Ilana Rovinaの方は何本かyoutubeがありました。イェヴァレヘハーとは異なる、色々なタイプの歌を歌っていたようです。と言うわけで、今日は彼女の気になる何本かを上げておきます。

אילנה רובינא - וידוי

ヴィドゥイという曲は前にブロッホのヴァイオリン曲を上げましたが、ここではそのままの懺悔のような意味の歌のようです。

אילנה רובינא - שיר הדרך

シール・ハデレフは、直訳すれば「道の歌」。シャンソン風な3拍子の美しい曲です。

אילנה רובינא ויוסי בנאי - הגבירה בחום

書いていませんが、この曲は大分前に当ブログで取り上げたシャンソンの巨人ジョルジュ・ブラッサンスの歌だったと思います。それもそのはず、ブラッサンスのカバー・アルバムをヘッド・アルツィから出していたヨッスィー・バナイとのデュエットでした。

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2010年3月17日 (水)

イラニート

今日は70年代のイスラエル歌謡界のトップスター、イラニートの歌唱を見てみます。シュリ・ナタンなどと並んで、イスラエル・ソング集のようなコンピレーション盤には常連のように入っている歌手です。一番のヒットは、ヌリート・ヒルシュ作曲の「バシャナー・ハバアー(来年こそは)」でしょうか。(残念ながらyoutubeがすぐに見つからず・・)それとバラライカも忘れられない魅力のある歌です。溌剌とした歌唱の中にも、哀愁が潜んでいて、そこがやはりジューイッシュ・ソングらしい一面のように思います。若い頃はイラン(Ilan)という男性歌手とコンビを組んで歌っていましたが、もしかしたら夫婦だったのでしょうか?

אילנית / 'רוח עצוב', 'הכניסיני תחת כנפך' 1974

これは初めて聞きますが、素晴らしい曲です。20世紀初頭の歌のようです。一瞬カッツ・ネルソンの名前が聞こえますが・・  Ilanit performing two prominent Israeli folk songs written during the first decade of the Twentieth century

Ilanit - Balalaika

Ilanit singing Balalaika, from 1984. Was originally supposed to be the Israeli Eurovision entry that year but due to the Contest being held on a memorial day Israel didn't take part. As great a song as it is I don't think it would have won, even if Ilanit had worn golden boots

Ilanit - El Haderech

年を取っても?美しいですねぇ。

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2010年3月16日 (火)

シュリ・ナタンのテヒリーム・フォーク

「黄金のエルサレム」を初めて歌った女性歌手シュリ・ナタンさんの映像は他にも色々ありますが、その中で旧約聖書の詩篇(テヒリーム)のテキストに付けられた曲を歌っているものが2つありました。いずれも宗教的なフォーク・ソングとしてよく知られている名曲だと思います。2つともダヴィデの詩篇とされていますが、その2編に付けられた曲は何処か共通した雰囲気を持っているように思います。ミー・ハイーシュの他のビデオの解説にMESSIANIC SONGとありましたが、正にそういうイメージの2曲です。

Shuly Nathan + Shay Tochner - Mizmor Ledavid

詩篇23編のダヴィデの賛歌(ミズモール・レダヴィッド)による一曲。91年頃にヘブライ語の授業でこの詩篇を丸暗記したのを思い出しました。実に素晴らしいメロディです。

Shuly Nathan + Shay Tochner - Mi Haish

こちらは詩篇34編12-14節による「ミー・ハイーシュ(その人は誰か?)」。バルーフ・ハイトの作曲。17世紀の哲学者スピノザ(この人もユダヤ系)を思い出させる名前です。右の女性は日本の方でしょうか? Recorded from channel 1 Israeli TV in the 90's

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2010年3月15日 (月)

オフラ・ハザとサリット・ハダッドによるナオミさんナンバー

昨日のナオミ・シェメルさんの自作自演は、やはりとても素晴らしかったです。(特にヘヴレイ・マシアッハ) 彼女の温かい人柄が偲ばれるような歌唱でした。ナオミさんの歌は現在も愛唱されていて、youtubeでも色々な歌手の夥しい数の映像が見つかります。それらの中から、イエメン系ユダヤの故オフラ・ハザ、前にウム・カルスームの「エンタ・オムリ」で取り上げたカフカス系ユダヤ(Juhuro)の若手美人歌手サリット・ハダッドの映像を。

Ofra Haza - Yerushalaim Shel Zahav

当ブログのごく初期に取り上げたかも知れませんが、オフラ・ハザによるナオミさんの代表作「黄金のエルサレム」。短調と長調がしなやかに交叉する曲調が、そこには儚さと強さが共存しているところが、彼女の歌の魅力の一つでしょうか。

Sarit Hadad - Lu Yehi

初めて聞きますが、これも良い曲。The song was written in 1973 by Naomi Shemer in honor of the IDF soldiers Killed In Action during the Yom Kippur War that year.

Naomi Shemer

ナオミさんの故郷、ガリラヤ湖畔に彼女の墓はあります。この映像は彼女の墓前での歌唱。One of her songs on her grave

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2010年3月14日 (日)

ナオミ・シェメルの自作自演

ナオミ・シェメルさんの自作自演があればと思って探してみました。ありました! 「黄金のエルサレム」はないみたいですが、「ヘヴレイ・マシアッハ」と「ゼメル・ノデッド」の2曲です。特に前者は名歌だと思います。にこやかに歌われる中に感じられる一抹の哀感。専門の歌手のように上手くはないかも知れませんが、とても味わい深い歌唱です。後者はドゥダイームの歌唱で聞いたことがあります。3/1に取り上げたエステル・オファリームの「シール・ハノデッド」(「流浪の歌」のような意味)と大体同じ意味になるはずですが、こちらは楽天的なムードが漂っています。シールは「歌」や「詩」、ゼメルは同じ歌でも賛歌のような意味あいを含む形にも変化する言葉です。ZMRの語根が「クレズマー」や詩篇に出てくる「ミズモール」(賛歌)などの部分になっていて、特にクレズマーについては比較的知られているかと思います。クレズマーの場合は、「道具」の意味のクレイと、「歌」や「演奏」のゼメルが合わさって出来た言葉です。

 

נעמי שמר-חבלי משיח

道に行き暮れて当てもなく彷徨う時にも、私の心にはいつも御守りのように一つの歌が静かにこだましている。「メシア到来前の苦難が今やって来ているのだ」 (例の「イスラエルの歌」より引用)

נעמי שמר - זמר נודד

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2010年3月12日 (金)

黄金のエルサレム

イスラエルのフォーク・ソングで絶対に忘れてはいけない人は、名曲「黄金のエルサレム」(イェルシャライム・シェル・ザハヴ)を作詞・作曲したナオミ・シェメルさんです。この歌はシュリ・ナタンという女性歌手の歌唱でまず有名になりましたが、書いたのはナオミさん。まるで日本人の名前のようですが、れっきとしたユダヤ人女性の名前です。この歌は1967年のイスラエル音楽祭で入賞し、それから1ヶ月経たない内にイスラエルが中東戦争で大勝。古都エルサレムを回復して以来、エルサレムの市歌になっています。映画「シンドラーのリスト」のラストシーンで流れた場面も印象的でした。

Yerushalayim Shel Zahav ירושלים של זהב - Shuly Nathan

シュリ・ナタンの歌唱による「黄金のエルサレム」。60年代の映像でしょうか。やはり決定版です。

Shuly Nathan and Shay Tochner - Yerushalayim Shel Zahav

Jerusalem of Gold - Recorded live with Shay Tochner and Shemuel Elbaz in a performance at Kibbutz Sdeh Eliahu around 1990

Nourith - "Yerushalayim Shel Zahav" - Naomi Shemer נעמי שמר

Naomi Shemer הווידאופדיה: נעמי שמר

ナオミさんのドキュメンタリー映像。

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2010年3月11日 (木)

ディワンと石油缶ドラム

そして、イエメン系ユダヤ人のディワンと言えば、やはり石油缶を叩く音にまず驚くのではないでしょうか。オフラ・ハザのバックでも鮮烈な効果を上げていました。ある意味、鍛え上げた歌声以上のインパクトがあるかも知れません。
では、何でダラブッカとかではなく石油缶なのかと言うと、一般のイエメン人の中で孤立していたユダヤ人にとって、アラブの打楽器が入手し辛かった(と、どこかで読んだような記憶がありますが、すぐに資料が見つからず)、あるいは宗教的なユダヤ人にとって、ショファル(羊の角笛)以外は手に取ることがためらわれた、なども理由としてあるかも知れません。いずれにしても、カンカンと甲高い音を鳴らす石油缶は、ダラブッカを叩くよりも、結果的には確実に強烈な印象を聞き手に与えるように思います。

Shalom Sabari- Sapri Tama Tmima

これは例のユネスコ盤に入っていたような、伝統的なディワンの歌唱例。

Banat Danukh Shabda

こちらではダラブッカの類が叩かれています。女性の歌の場合、世俗的なテーマであることが多いので、こういうアラブの楽器も手にしたのでしょうか?

שושנה דמארי - מרים בת ניסים

イスラエルのイエメン系ユダヤ人居住区の往年の映像のようです。最後に一瞬ショシャナ・ダマリが登場。バックの歌はショシャナ・ダマリの歌うMiryam bat nissim

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2010年3月10日 (水)

イエメン系のディワン Tsur Menati

イエメン系ユダヤ人の名歌手ショシャナ・ダマリの映像も素晴らしい内容のものが多く、選択に困るほどです。今日は伝承歌謡ディワンの名曲ツール・メナティと、類似の曲も一つ上げておきます。ツール・メナティは無伴奏のフリーリズムで朗々と歌われる典型的なディワンで、一本目の冒頭に出てくるオフラ・ハザの歌唱はワールド・ファンにはよく知られていたと思います。この映像には、オフラ・ハザ~シュロミート・レヴィ~ショシャナ・ダマリと3人の歌手が順に登場します。やっぱりショシャナ・ダマリの歌唱は、ど迫力! 映像にはオフラ・ハザとショシャナ・ダマリのツーショットも出てきます。この曲はフランスのUnescoから90年にリリースされたJewish-Yemenite Diwan(現在は廃盤)の2曲目にも収録されていました。
伝承詩の「ディワン」とはペルシア語起源で、中世にアラブ人経由でユダヤ人世界に入った用語。ヘブライ語、アラム語、アラビア語の混じった歌詞を持ち、内容的には宗教歌と世俗歌の中間に位置します。ディワンの詩章は書き付けて保存されましたが、付随する旋律や踊りは、代々口承で伝えられました。
イエメン系ユダヤですが、セファルディーの一派と書かれているのをたまに見かけますが、これは間違いで、エルサレム第一神殿崩壊後(BC586年)、オリエントの各地に離散したミズラヒーム(東方系ユダヤ)のコミュニティーの一つ。アシュケナジームやセファルディームとは別の、オリエントのユダヤ・コミュニティーの一つになります。

Yemenite Music

Tsur Menati(神はわが居場所)
シャバジの詩。この詩は28節からなり、初めの23節はアラビア語、終わりの5節はヘブライ語とアラム語で書かれている。(この解説文は、上記ユネスコ盤が国内仕様発売された時の水野信男氏のライナーノーツから)

オフラ・ハザ~シュロミート・レヴィ~ショシャナ・ダマリの順で出てきます。Tzur Mentiと解説にありますが、Tsur Menatiのことです。

コメントにname Khan comes from Cohen=priest.という書き込みがありました。古代ヘブライのコヘン→ハザールのカガン→中央アジアの遊牧社会の君主(ハーン)、ということでしょうか。興味深くはありますが真偽の程は?
脱線ついでに、15年ほど前にカッチーニのアヴェ・マリアなどを歌って一世を風靡したカウンター・テナー歌手スラヴァの本名は、ヴィアチェスラフ・カガン・パレイでした。

Tzur Menti

オフラ・ハザの歌唱でもう一本。Tsur Menatiは、彼女の大ヒットアルバム「イエメン・ソングス」の4曲目に収録されていました。

Shoshana Damari - Im Ninalu שושנה דמארי - אם ננעלו

このIm Ninaluも有名な曲で、オフラ・ハザの「イエメン・ソングス」では一曲目を飾っていました。

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2010年3月 9日 (火)

オフラ・ハザの大先輩

イスラエルの名女性歌手、今日はショシャナ・ダマリ(1923-2006)。戦前から活躍していたイスラエルを代表する女性歌手で、国民的歌手と言っていい人。イエメン出身なので、故オフラ・ハザ(80年代のワールド・ミュージック・ブームの最大の立役者の一人)の偉大な先輩ということになります。やはりレパートリーは重なっていて、Hed Arziからの3枚組には何曲かオフラ・ハザも歌っていた曲がありました。そのレパートリーは膨大で、出身地であるイエメン系のユダヤ民謡に始まり、世界各地のユダヤ民謡、現代イスラエル歌謡などですが、やはりダルブッカなどの太鼓だけの伴奏で力強く歌われるコブシたっぷりのイエメン民謡は特に素晴らしいです。(音楽之友社からの「世界の民族音楽ディスクガイド」の拙稿を少々改編)

Tzur Menti -שושנה דמארי‎ Jewish Yemenite Song יהדות תימן

これは典型的なイエメン系ユダヤの民謡(おそらくディワン)で、オフラ・ハザも似た曲を数多く歌っていたと思います。
I made a short tribute to the late singer Shoshana Damari and to the Jews of Yemen.
I hope you like it! This is my absolute favourite jewish song, but I don't understand a word, lol.
The lyrics are by Shalom Shabazi, a very famous yemenite-jewish poet etc

Shoshana Damari- Sapari Tama Tmima

上に書いたようなタイプのイエメン系の歌。ダラブッカがなければ、ギターの胴でも何でも叩いてしまいます。このノリ、大好きです。

שושנה דמארי - שני שושנים

7日にアップしたシュネイ・ショシャニームもありました。

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2010年3月 8日 (月)

ネタニア・ダヴラツ

イスラエルの名女性歌手列伝と言うことでしばらく続けようかと思います。エステル・オファリームのシリーズは一まず終わりにして(まだまだ良いビデオが一杯ありますが)、ネタニア・ダヴラツ(1931-87)の歌唱を取り上げてみます。この人は年代的にはもう少し上になります。Vanguardからの音源がCDで出ていましたが、LPの頃には国内盤も出ていました。ウクライナ系ユダヤ人歌手ですが、勿論クラシック音楽でも有名な人で、カントルーブの「オーヴェルニュの歌」とラフマニノフのヴォカリーズ辺りも得意にしていたようです。この組み合わせは、大分前に取り上げたアンナ・モッフォを思い出させます。ダヴラツの歌声は、澄んだ明るい声の中に、そこはかとない悲しみを漂わせる印象的なものでした。

Raisins and Almonds (Rozhinkes mit Mandlen)
イディッシュ民謡の名曲「干し葡萄とアーモンド」。彼女のユダヤの歌はこれだけで、しかも埋め込み禁止でした。A famous setting by Abraham Goldfaden (1840-1908) of an old Yiddish lullaby which has become perhaps his best-known and best-loved work. The song was rewritten (No Raisins, No Almonds) as a rallying cry in some of the Third Reich ghettos during the Nazi antisemitic atrocities. This lovely performance is by the Ukrainian soprano Netania Davrath and is taken from her album of Russian, Yiddish and Israeli folk songs.

Canteloube - "Bailero" - Sung by Netania Davrath

カントルーブの「オーヴェルニュの歌」から、最も有名な一曲と思われるバイレロ。
From "Chants d'Auvergne" ("Songs from the Auvergne"), a collection of folk songs from the Auvergne region of France arranged for soprano voice and orchestra by Joseph Canteloube between 1923-1930. The songs are in the local language, Occitan.
The Auvergne region of France is a high plateau with extinct volcanoes and green, rolling hills stretching as far as the eye can see. Under summer skies, it is a land of skylarks, butterflies and lush carpets of wildflowers. This all comes across in the lilting strains of the folk song "Baïlèro," a shepherd's call in the Auvergne dialect arranged by the French composer Marie Joseph Canteloube.

Villa-Lobos: Bachiana Brasileira n°5 - Aria (Cantilena) by Netania Davrath 1/2

ヴィラ=ロボスの有名なブラジル風バッハ第5番のアリアもありました。この曲もモッフォとかぶってくるレパートリーです。

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2010年3月 7日 (日)

シュネイ・ショシャニーム

何度か名前の出てきた作曲家モルデカイ・ゼイラ(Mordechai Zeira)は、ユダヤの民族性を盛り込んだ秀逸な歌を多数残した人です。彼のもう一つの名曲「シュネイ・ショシャニーム(二つのバラ)」がありましたので、今日はこれを上げておきます。「モルデカイ」と言うイディッシュ語圏に多い名前ですが、こちらもヘブライ語の歌です。この曲は、イスラエルのアルト歌手ミラ・ザカイの歌唱で初めて聞きましたが、75年にエステル・オファリームも歌っていました。大戦中に書かれてますのでやはり哀しげな旋律ですが、このジューイッシュな陰翳に富んだメロディ・ラインには、何とも言えない魅力があると思います。いかがでしょうか。
Mordechaiのchの所は喉をこすらせるような音ですので、日本語表記としてはモルデハイでも良いと思います。ショシャナー(ショシャニームは複数形)は、ヘブライ語では「バラ」と「百合」の両方を指します。この歌の場合、大体は「バラ」と訳されていますが、ミラ・ザカイ盤では「百合」と訳していました。(以下の英訳歌詞はこちらより)

Shnei Shoshanim (Esther Ofarim)

TWO ROSES

I'll sing you an ancient song,
I'll sing you a tune about a rose
A song from way back when
two roses, two roses.
It was long ago that day,
one was white, the other red.

Children of one garden, like two brothers,
grew leaves, grew thorns.
The time came, the morning a pale shade
the white opened its eyes,
the evening came and the day went down
the red one closed its eyes.

And in the nights, in the nights
winds blew in them slightly.
How they sprouted until a hand came
the hand that picked one rose,
and it isn't known until today -
the white or the red.

All that's known's that the remaining one
its heart is broken, its heart is broken.
A song from way back when
two roses, two roses.
It was long ago that day,
one was white, the other red.

Note:
Song is thought to have been written in 1942.

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2010年3月 5日 (金)

ドイツ時代のエステル・オファリーム

ちょっとユダヤ音楽から離れますが、エステル・オファリームのドイツ語の歌唱を見てみます。彼女は70年にアビと離婚してドイツを中心に活動していたようです。何故ドイツなのか?それはまだよく調べてないので不明のままですが。ギオラ・ファイドマンもドイツを中心にしていたようですから、ユダヤ系の音楽家が入っていきやすい部分があったのだろうと思います。第二次大戦中のことを思えば、とても意外な話しです。余談ですが、彼女は1960年には映画「栄光への脱出(Exodus)」に出演しています。おそらくユダヤの娘役、でしょうか? 主題曲だけは私の世代でもよく知られていたと思います。

Esther Ofarim - Melodie einer Nacht (special version)

This is a special version of "Melodie einer Nacht" which has been produced for the German TV show "Melodie am Abend", 1964. It is slower and more classical than the original version.と解説にあります。ドイツのTVショウのための曲ですが、この映像は64年のものではないのかも知れません。

Esther Ofarim - Der Sommerwind

和訳すれば「夏の風」でしょうか。これもしっとりした良い歌です。Esther sang it live at Paul's Party, 1970, a German show with Paul Kuhn, SFB

Esther Ofarim - Ein kleiner Tambour

ドイツのチルドレン・ソング「クライネ・タンブール(小さい太鼓)」の70年のビデオ。上記2本のしっとりと大人っぽい感じとは対照的ですが、彼女の表現力の幅広さに驚きました。実はお気に入りの一本(笑) From 'Esther Color' - 1970. Directed by Bob Rooyens

Ein kleiner Tambour Esther Ofarim

音が大きいのでご注意を。クライネ・タンブールの1973年の映像。Esther Ofarim sings "Ein kleiner Tambour in her Show 1973

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2010年3月 4日 (木)

ラケフェット、ヴェウライ 他

今日もエステル・オファリームの歌唱から、他の気になる映像をまとめて。若い頃のラケフェットやアヴィ・アヴィ、1991年のヴェウライなど。

Esther Ofarim  Rakefet

ラケフェット(シクラメン)の美しさを歌ったRakefetも人気の高いヘブライ・ソングの一つ。

Esther Ofarim - Ve'ulay(もしかしたら)

ロシアからイスラエルに移住し、23,4歳の若さで肺結核のため亡くなった女性詩人ラヘルの書いた名歌。「もしかしたら、あのことは、なかったのかも…。朝起きて夜明けの庭で汗を流して働いたことは、~」
I never rose at dawn to plant the fields with my own hands And perhaps these things never happened
Never did I purify myself in your azure waters
Perhaps it was a dream, my Kinneret.
By Rachel
Music by: Yehuda Sharet
Bass: Eli Magen
Piano: Alona Turel
歌詞の英訳と以下のラヘルのバイオグラフィーは、昨日のエステル・オファリームのサイトより。
Rahel the Poetess - Rachel (Bluwstein) (1890-1931)
Rahel's poetry expounded on the beauty of the land of Israel - but it was a tragedy in space that gave one of her poems renewed attention. The Hebrew poet known only as Rahel (1889-1931, born Rahel Bluwstein) expressed her love for the land of Israel through her beautiful and evocative poetry. Today, her grave beside her beloved Lake Kinneret is visited by tourists, pilgrims, and Rahel's many Israeli admirers.

When Ilan Ramon, Israel's first astronaut, perished aboard the space shuttle Columbia, one of Rahel's poems received renewed attention and popularity in Israel; Ramon had chosen to listen in space to a song whose lyrics were the Rahel poem "Sad Song" ("Zemer Nugeh" in Hebrew), which is also commonly known by its opening line, "Can you hear my voice?" ("Ha-tishma koli?").
taken from myjewishlearning.com

Esther Ofarim - Avi Avi

Avi Avi - Esther Ofarim sang this beautiful song in 1961

Esther Ofarim - Ya viene Marzo con flores

この歌はかなりフラメンコ的。スペイン語風な音だとラディノ語か?と思ってしまいますが、これはスペイン語だと思います。Ya viene marzo con flores (March comes with flowers) From a Dieter Finnern show, Berlin 1969

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2010年3月 3日 (水)

ハユー・レイロット、ライラ・ライラ

イスラエルの歌姫エステル・オファリーム(1941- )の名曲選、今日は「ハユー・レイロット」と「ライラ・ライラ」を取り上げました。彼女のyoutubeを見ると60~70年代の世界のポピュラー・ソングも沢山歌っていて、その上手さに驚きますが、やっぱりヘブライ語の歌の魅力には敵いません。今日の2曲もヘブライ語で、彼女独自の繊細でリリカルな雰囲気を持っています。レトロな懐かしい感じも覚えますが、いかがでしょうか。「ハユー・レイロット」を作曲したモルデハイ・ゼイラ(Mordechai Zaira)の作品には印象的な名曲が多いです。曲名は、名前の後ろにヘブライ語で入っていますが、文字化けして表示されないので、削除してあります。

Esther Ofarim

彼女の代表曲としてまず上げられることの多い「ハユー・レイロット(夜だった)」Music by Mordechai Zaira, written by Yakov Orland。 A woman reminisces about her past love と解説にあるように、過去の恋愛を追想する女性の歌。歌詞はこちらにあります。ヘブライ語のアルファベット表記と仏独訳があり。ここは素晴らしいデータサイトです。It was 1971 when Esther gave her second concert in the Mann Auditorium in Tel Aviv. In 1970 someone from the audience shouted "Hebrew!!" just before Esther's anchor

Esther Ofarim

From "Esther in Israel" 1972, Directed by Imo Moskowitz. Photographed at the Dead Sea.
こちらは上記サイトに英訳がありました。lyrics: Altermann, music: Zei'raとあるように、この「ライラ・ライラ」もモルデハイ・ゼイラの作曲。
Night after night, The wind strengthen,
Night after night, the tree top is noisy,
Night after night, A star is singing,
Sleep, Sleep, put out the candle.

Night after night, Close you eyes
Night after night, In the way to you,
Night after night, Armed they rode,
Sleep, sleep, Three horsemen.

Night after night, One was eaten.
Night after night, Second died in the way.
Night after night and the third that remained,
Sleep, Sleep - did not remember you name.

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2010年3月 2日 (火)

「アダマー・アダマティ」と「シェデマティ」

今日もエステル・オファリームの歌ですが、有名な「ハユー・レイロット」や「ライラ・ライラ」は明日に回して、とてもレアな映像から。2曲とも、60年代にコンビを組んで当時夫婦関係にあったアビ(ギターと歌)とのデュエットです。この2曲はドゥダイームという男性デュオのLP で80年頃に初めて聞いた曲でした。初のユダヤ音楽体験盤でしたので、その中で特に印象に残っていた2曲の映像が見つかって嬉しい限りです。この辺りも彼女が歌っていたとは驚きましたが、イスラエルへの移民の2世3世に当たるサブラ世代としては当然なのかも。その位有名な歌なのでしょう。曲の日本語解説は、上記LP「イスラエル~さすらいの大地にうたう憂愁の歌」(日本フォノグラム 1975)の江波戸昭氏の解説の引用です。サブラとは元々「サボテン」の意味で、棘とは対照的に果肉は甘いサボテンと同様に「近づきがたいけど、中身はフレンドリー」なイスラエル生まれの人を喩えた表現です。

Photo

Esther & Abi Ofarim  「わが大地」(Adama Admati)

Singing Adama Admati in Holland in 1964
イスラエルの農村と言うと、徹底した共同生産・生活の形態をとるキブツの名が有名だが、そのキブツはこの国の農村の1/3ほどの数で、後はより個人的色彩の強いモシャーヴなどの形態が多い。この歌はそのような農場で働くイスラエルの農民の“ミルクと蜜の国”をめざしての生産活動から生まれた歌である。「わが大地よ、私の生ある限りの安らぎよ。大いなる幻影がこの荒れ果てた地に湧き上がったのだ。・・・・さあ踊ろう。輪になって踊ろう。・・・・」と、この国の代表的な民族舞踊である、バルカン系のホラ(ルーマニアのホラ、ブルガリアのホロ、ユーゴのコロに当たる)のリズムに乗って軽快に歌っている。

Esther & Abi Ofarim  「私の畑」(Shedemati)

Shedemati - (My Field)
Color Gala - The first color TV transmission in Germany, 1967
ギターの胴を打楽器的に叩きながら歌う朗詠調の、古代ユダヤ的旋律を感じさせる歌である。ブロッホの作品を聞くようでもある。「涙して、私は夜明けに種子をまいた。農夫の祈りをこめて。私の畑は露でかわきをしずめ、日の光を浴びて作物を育てる。鎌で刈り取り、みのりを集めよう。」

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2010年3月 1日 (月)

エステル・オファリームの「流浪の歌」

この辺で1/12にアップしましたイスラエルの女性歌手エステル・オファリームの歌唱をまた見てみようかと思います。前回はオイフン・プリペチクやドナ・ドナを上げましたが、いずれもイディッシュ語の歌で、中心的なレパートリーのヘブライ語の歌がまだでした。大ヒットした曲としては、「ハユー・レイロット(夜だった)」や「ライラ・ライラ(夜よ夜よ)」と、今日の「シール・ハノデッド」辺りになると思います。個人的には「シール・ハノデッド」に一番ぐっと来ます。
周知の通り、イスラエルからは素晴らしい女性歌手が数多く出ています。ショシャナ・ダマリ、ネタニア・ダヴラツ、ナオミ・シェメル、シュリ・ナタン、オフラ・ハザ、最近のサリット・ハダッド等々、枚挙に暇がありません。特にエステル・オファリームの憂いに満ちた歌声は印象的で、個人的には最近でもよくプレイヤーに乗ることが多いです。
因みにタイトルですが、シールは「歌」、ハは定冠詞、ノデッドは「流浪者」、または「渡り鳥」の意味ですから、今日のタイトルのようにも訳せるかと思います。歌詞の詳細を調べたことはありませんが、ユダヤ人の悲しい運命を投影した曲に聞こえて仕方ありません。

Esther Ofarim - Shir hanoded (1972)

Shir hanoded

Esther Ofarim sings "Shir hanoded"
live 1998 in Hamburg (Hamburger Kammerspiele)

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