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2010年3月31日 (水)

血潮したたる~ガンバ伴奏~終曲のコラール

リヒターのマタイでもう少し見てみたいと思います。マタイ受難曲のキーになる合唱曲(コラール)がありまして、それは「血潮したたる主の御頭」(ハンス・ハスラーの歌曲によるゲールハルト作の受難節のコラール)ですが、この旋律は調性を変えて何度かマタイ受難曲に登場します。今日の一本目はその内の一つで、確信に満ちた4度目の登場部分。マタイの第54曲です。二本目はバスのアリア「甘美なる十字架」ですが、ヴィオラ・ダ・ガンバの伴奏が素晴らしく印象的です。フレットのあるガンバだからこそ表現可能な音楽で、チェロでは演奏困難で効果も余り上がらないとか。そして三本目に、この大曲を締めくくるに相応しい感動的なフィナーレ。勿論この前にはイエスの受難のクライマックス部分がありますが、最後に出てくる滔々と流れる大河のようなこのコラールこそ、この受難曲の最大の華だと思いますが、いかがでしょうか。

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 17/22

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 18/22

Bach - St. Matthew Passion BWV 244 (Karl Richter, 1971) - 22/22



前半3分位までの独唱部分は「キリスト哀悼の情景」。その後が最後のコラール「私たちは涙を流しながらひざまずき」です。

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