Savina Yannatouのコルシカの歌
ちょっとギリシアに寄ります。この国の歌姫にSavina Yannatouという人がいます。サヴィナ・ヤナトゥという表記が一番通用していると思います。彼女はギリシア歌謡の大御所マノス・ハジダキスの歌や自作曲集、更にはセファルディー民謡まで、環地中海の音楽を俯瞰するような広範囲なジャンルで素晴らしい歌声を聞かせてきた人です。いくつかのアルバムでの儚げなリリシズムも何とも言えない魅力でした。
ヤナトゥの歌った「U Lamentu Di Ghjiesu」という曲が昨日の3本目の「Lamentu a ghjesu / キリスト受難のうた」のリンクから見つかりました。Ghjiesuは同じく「イエス」のことだと思います。実に変った綴りですが、コルシカ語の特徴がよく出ています。ラメントはそのままなら哀歌でしょうが、ここでは受難(死)の意味合いを含んでいるようです。今日のビデオの解説に、確かにコルシカの歌であると表記がありました。ポリフォニーとは一味違う叙情性を感じ取れる歌唱だと思います。音源情報
Savina Yannatou - U Lamentu Di Ghjiesu
Savina Yannatou & Primavera En Salonico
"U Lamentu Di Ghjiesu", from Corsica
"Virgin Maries Of The World" (1999)
Σαβίνα Γιαννάτου & Primavera En Salonico
"Παναγιές Του Κόσμου" (1999)
Savina Yannatou - Nani Nani
おまけで一本、セファルディー(スペイン系ユダヤ)民謡のナニ・ナニ。
Savina Yannatou & Primavera En Salonico
"Nani Nani", Sephardic Song
"Spring In Salonica" (1995)
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