Ta Tsilikaのライブ映像
昨日の一本目の歌手のリンクから、最高の三本が見つかりました。例のTa Tsilikaが出た直後と思われる頃のハリス・アレクシーウのライブ映像です。3曲ともこの2枚組収録の曲。これまでレベティカ関係を色々見てきましたが、これはもう真打登場と言って過言でないと思います。以前勤務していた六本木ウェイヴ4F中央にあった某店で、95年頃に擦り切れるほどこの2枚組をかけたものでした。その後「世界の民族音楽ディスク・ガイド」(音楽之友社)にレビューを書き、ZeAmiでもかなりのヒット商品になりました。このようにかなり聞き込んでいた作品ですが、それでも今日の映像は見ていてぞくぞくっと来ます。若い頃のアレクシーウの美貌は言うまでもないことですが、歌ってる時の表情やアルバム以上のメリスマの魅力、それにこの録画のセット(タヴェルナ?)など、とにかく全てが最高です。カノナキ(カーヌーン系)やヴァイオリンの奏法も古老?の演奏で確認できて、興味深いものがあります。この映像はギリシア語の原文検索でΧάρις Αλεξίουと入れないと出てこないようですので、日本では見たことのない方が多いかも知れません。
これを見たらもうレベティカはいいかなとまで思いましたが、ツィツァーニスやヴァンヴァカーリス、カザンツィディスなど、往年の男性歌手の方にも進んでみようかとは思っています(笑) 今日の映像は、より多くの方に見ていただきたいので、明日はアップをお休みするかも知れません。
Χάρις Αλεξίου- Μπαρμπαγιαννακάκης
昨日の一本目と同じMparmpagiannakakisで、Ta Tsilikaの1枚目冒頭を飾っていた曲。パナヨティス・トゥンダス作曲。このメリスマ(コブシ)の魅力には抗いがたいものがあります。
Χάρις Αλεξίου- Ας μην ξημέρωνε ποτέ
Ta Tsilikaの1枚目の8曲目。ハツィフリストス作。
Χάρις Αλεξίου- Αμάν Κατερίνα μου (Μινόρε της Αυγής, 1984)
昔から少し演歌っぽいかなと思っていた一曲ですが、こうして聞くと実に魅力的。Ta Tsilikaの1枚目の7曲目でこの歌もトゥンダス作。
ΜΠΑΡΜΠΑΓΙΑΝΝΑΚΑΚΗΣ {ΑΝΤΩΝΗΣ ΔΙΑΜΑΝΤΙΔΗΣ ΝΤΑΛΓΚΑΣ} 1936
こちらは一本目のオリジナル演奏。この曲が作られた頃はこういう風に歌われていたのでしょう。意外な程淡々とした歌唱です。歌っているのはディアマンティディスでしょうか。
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コメント
1本目のΜπαρμπαγιαννακάκης、素晴らしい歌唱ですね。
投稿: 白いりんご | 2010年6月19日 (土) 01時56分
白いりんご様
いつも有難うございます。気に入っていただけて良かったです。
この映像についてよく調べれば分かると思いますが、タ・ツィリカというアルバムは、この映像のサントラだったのかも知れません。節回し、楽器編成、バックコーラスなど、余りにディテールが似ていますので。
しかし、映像で見て改めてこの歌の世界の魅力に惹き込まれました。
投稿: Homayun | 2010年6月20日 (日) 12時01分