ヴォルガ・ブルガール
今日で8月も終わりですが、依然として続く猛暑日と熱帯夜。例年なら「行く夏を惜しむ」ような気分になる晩夏の時期ですが、今年ばかりは「この無茶苦茶な暑さ、まだ続くんですか?」と問いたくなることしきり。サンバ・パレードが終わってしまったのにも似た(実はかなりサンバ好きでして)、去り行く夏のサウダーヂ感など今年は微塵もないですね(笑) 皆様の場所ではいかがでしょうか。
さて、ついにヴォルガ・ブルガールの番がやってきました。ブルガリアを見ていくには避けて通れないとも思っていて、個人的には関心の焦点でした。ハンガリーがウラル系民族にルーツがあるのと同じく、ブルガリアはテュルク系(トルコ系。更に大きいグループとしてはアルタイ系)ということになりますが、youtubeを見てみると、ブルガリアに内在する「アジア性」を探ろうみたいな映像が結構目立ちます。
トルコがアナトリアに先住していたビザンツ人を言語的にトルコ化したように、ブルガリアの場合もスラヴやトラキアの人々をブルガール化したのかと思いきや、ここでトルコと全く違うのは、先住していたスラヴ人の言葉(南スラヴ語の一つ、ブルガリア語)が勝利したことです。トルコも同じパターンになった場合は、公用語はギリシア語になっていたのかも。支配層のブルガール人はかなり少なかったからでしょうか、スラヴ人と混血~同化していったようです。現在では表面的に感じられる痕跡は国の名前「ブルガリア」だけに近いのかも知れませんが、そのルーツの一端がヴォルガ川周辺にあるという点には、限りない歴史のロマンを感じます。
ヴォルガ中流域はウラル・アルタイ系民族が今も多い所ですが、特にチュヴァシ人の話すチュヴァシ語は、テュルク諸語の中でもブルガール人の話していた言葉の特徴をよく残しているそうです。その辺りの話は大分前にも(ウラル・アルタイの時か?)触れましたので、併せてご参照下さい。
明日以降、ブルガールについてまとめながら、何かブルガリアの中に「アジア性」が見出せないか、探してみたいと思います。
Волжките българи/ Volga Bulgars
ヴォルガ・ブルガールの末裔、と解説にありますが、チュヴァシの映像でしょうか。
Dunabe Bulgarian Volga Bulgarian Caucasian Bulgarian FACE
ブルガリア人の風貌に残るアジアの面影、ということでしょうか? シャンソン歌手のシルヴィ・バルタン(彼女はブルガリア系)や大相撲の琴欧洲も出てきます。
The Volga Bulgarians
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