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2010年10月

2010年10月31日 (日)

ヴァンパイアを追い払う曲

ハローウィーン(ハロウィーンと表記する方が一般的になっているようです)の夜ですので、前々から暖めてありました吸血鬼ネタを。今日のタイトルは、びっくりするようなタイトルだと思いますが、現に以下のCDの曲目のタイトルになっていました。その盤とは仏OcoraのYusoslavie-Les bougies du paradis(セルビアの音楽 「楽園の蝋燭」)で、18曲目のMelodie pour chasser les vampiresが今日のタイトル名の曲です。大分前の盤(録音は内戦以前の70年代)で、CDでもほぼ廃盤状態なのが残念ですが、東セルビアの山岳地帯の、スラヴだけでなくケルトの伝統も受け継ぐというヴァラキア族の音楽が収録された盤でした。
特に注目なのはヴァンパイア~ドラキュラ伝説にも密接に繋がるという「死」の儀礼音楽。12~19曲目がその部分に当たります。今日の映像では、バグパイプ(ガイダ?)とヴァンパイアを追い払う曲の笛(おそらくフルーラ)の音が重ねられています。件の曲は、吸血鬼になりそうな死者に杭を打ち込む時に奏されるとのこと。意外に飄々とした笛の音からは、そんなおどろおどろしいイメージは沸かないかも知れません。
なお、ヴァラキア族というのは、おそらくヴラフ人(ルーマニア系)のことではと思います。吸血鬼伝説の故郷と言われるスラヴ世界と、ドラキュラのモデル(ヴラド・ツェペシュ)が実在していたルーマニアの文化がクロスする場所での貴重な記録です。
明日以降この音源の舞台であるMiroc村周辺の映像を当たってみます。

Pădure, soro pădure / Sister forest

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2010年10月29日 (金)

グレゴリオ、グルジア、ビザンツのキリエ

昨日書いていたグレゴリオ聖歌のキリエ、見つかりました。「天使のミサ」と呼ばれている第8ミサのキリエがその曲でした。グレゴリオ聖歌と言えば、他にはベルリオーズの幻想交響曲などに使われたことでも有名なディエス・イレ(怒りの日)や、アヴェ・マリアが比較的一般にも知られているかと思いますが、中でもミサ曲の冒頭を飾るキリエはグレゴリオ聖歌の代表的な楽曲。数あるキリエの中でも、その流麗極まりない天上的な美しさで長らく耳に残っていた曲でした。例のソレム自体の映像はやはりないのではと思います。今日は併せて東方諸教会のキリエ・エレイソンも幾つかアップしておきます。ギリシアのキリエ(3本目)は元の姿から余り変化していないのではと思いますが、グルジアの方は、カトリックのキリエの影響を多分に受けているのかも知れません。

KYRIE ... (Angelis)

映像はグレゴリオ聖歌のネウマ譜。オルガンと女声が入っていますが、旋律はソレムのものと同じだと思います。

Canto Gregoriano, MISSA DE ANGELIS, Schola Gregoriana Mediolanensis, Giovanni Vianini, Milano, Italia

Lord Have Mercy! ( Kyrie Eleison! ) - Byzantine Orthodox Greek Chant - Κύριε ἐλέησον!

ギリシア正教会のキリエ・エレイソン。やはりとても重厚な印象です。

kyrie ortodoxos georgianos

グルジア正教会のキリエ・エレイソン。

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2010年10月28日 (木)

様々なキリエ

またもやバルカンから離れますが、キリエについて、昨日書いた後に分かったことがありまして。キリエというのは元はギリシア語で、セルビア正教などの正教会(エジプトのコプト教会等)にも元々あるそうです。今回初めて知りました。カトリックのミサ通常文の印象が余りに強いもので、正教でキリエ??と思ってしまいましたが(笑)
と言うことで、今日はキリエの名曲を幾つかアップしておきます。カトリックのキリエのルーツとも言えるグレゴリオ聖歌のミサ曲中のキリエ、中でもフランスのサン・ピエール・ド・ソレム修道院聖歌隊の歌唱で、長らく耳について離れない名曲がありましたが、youtubeはすぐには見つかりませんでした。(さすがにyoutubeはないかな、とも思います)

 

Requiem K.626 - 2. Kyrie (chorus) - W. A. Mozart

未完に終わったモーツァルト最後の大作レクイエム(死者のためのミサ曲)から、キリエ。このカール・ベームの名演の映像は、筆者が高校時分(70年代)に深く感銘を受けたものでした。

Bach - B minor Mass - 01 - Kyrie eleison

J.S.バッハの大作、ロ短調ミサ曲から、キリエ・エレイソン。現代最高のバッハ指揮者(特に宗教曲)と言われたカール・リヒターの名演。

Kodály / Missa brevis - Kyrie -

バルトークと並ぶハンガリー近代音楽の巨星コダーイのミサ・ブレヴィスから、キリエ。ハンガリーはカトリック圏。

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2010年10月27日 (水)

セルビア正教会

かつてのユーゴスラヴィアの正式名称は「セルボクロアート、スロヴェニア、マケドニア」だったと思います。随分長い国名だなと思いながら覚えた記憶があります(70年代の話)。言葉ではセルボクロアートとまとめて呼ばれていた二つの民族、セルビアとクロアチアを分ける大きな要素は、前者が正教会なのに対し、後者はカトリックだという点です。言葉もほとんど同じですが、文字はキリル文字とラテン文字に分かれます。
という訳で、今日はセルビア正教会の宗教歌を少し探してみました。音楽的にはギリシア正教会系の東方的な低音のドローンが聞かれると共に、カトリック聖歌の文句(キリエ・エレイソン等)が聞こえたりもするのが不思議です。

Serbian Orthodox music

Ten of the most beautiful serbian orthodox song

Serbian Orthodox

ロックのリズムのような木片?を叩く音から始まり、同じリズムのカリヨン?、更にはカトリックの宗教歌かと錯覚するようなキリエ・エレイソン(ラテン語の「主よ、憐れみたまえ」)と、驚きの音楽が続き、映像では美しい建築の数々。コソヴォのセルビア正教会だそうです。This is a compilation of photos I took during the two years I spent in Kosovo, Serbia. The photos were all from Serbian Orthodox Churches and Monasteries in Kosovo. The chants are from the Decani Monastery in the Pec Region of Kosovo. Please keep comments respectful. I didn't create or post this video for controversy.

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2010年10月26日 (火)

Гори, гори, моя звезда

昨日、「この動詞~動詞~名詞の形は、ムソルグスキーの歌曲か、ロシアのジプシー・ロマンスかにもありました。古くからのスラヴ民族共通の詩形なのかも知れません。」と書きましたが、思い出しました。ロシアのロマンス(物語り歌)の名作Гори, гори, моя звезда(ガリー・ガリー・マヤ・ズヴェズダー)でした。和訳すると「輝け、輝け、私の星よ」となりましょうか。このタイトルの付け方、偶然の一致とは思えないのですが、いかがでしょうか。この歌と昨日、一昨日の歌は、雰囲気的にとても似て聞こえますが、肺腑を衝くような旋律と言ったら言い過ぎでしょうか。ウラディーミル・ヴィソーツキーも歌っていてmp3が見つかりました。(音源もどれかに入っているのだろうと思います)

Валентина Пономарева - Гори, гори, моя звезда.avi

まずはヴァレンティーナ・ポノマレーヴァの歌唱で。彼女の音源は英ARC盤がありました。この歌が入っていたかどうかは、未確認ですが。

"Гори, гори моя звезда" Т.Буланова

若手歌手(タチアナ・ブラノーヴァ)もレパートリーに入れていて、若い聴衆の熱い反応も良いですね。日本で言えば明治の叙情歌が喝采を浴びるようなものだと思いますが、それはちょっとありえないように思います(笑)

Dmitri Hvorostovsky - Shine, Shine, My Star

ロシアのバス歌手で聞くと、今日のように寒の入りのような日には、特に沁みます。

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2010年10月25日 (月)

Zajdi, zajdi jasno sonce

昨日のRasti Rasti Moj Zeleni Boreという曲、動詞を2回繰り返しMoj(私の)Zeleni Boreよ、と呼びかけている内容ではと思います。今日も似た音韻の曲名だというのは、タイトルからお分かり頂けるのでは。Zajdi, zajdi jasno sonceは、ロシア語で解釈するなら「沈むよ、沈むよ、明るい夕日が」のような意味になります。セルビア語が分からないのがもどかしいですが、同じスラヴ語なので、それ程違わないように思いますが。ソンツェは「太陽」、ヤースナは「明るい」、イチーは「行く」で、接頭辞ザがつくと、「没する」という意味にもなります。本当に日没を感慨深く眺めている場面が髣髴とされる、しみじみと美しい歌です。
面白いことに、この歌はセルビアの曲ではなく、マケドニアの歌のようです。余談ですが、この動詞~動詞~名詞の形は、ムソルグスキーの歌曲か、ロシアのジプシー・ロマンスかにもありました。古くからのスラヴ民族共通の詩形なのかも知れません。

Zajdi, zajdi jasno sonce

Original track of Macedonian Song Zajdi, zajdi jasno sonce (Set, set bright sun) performed by Aleksandar Sarievski. All images of sunsets are taken in Macedonia. Starts with an old French map of Macedonia (Just to know where is Macedonia and why Greeks and Bulgarians trying to still our name, language and culture). Ends with and old image of Aleksandar Sarievski (child from the right side of picture) taken in his place of birth Galichnik - Macedonia.

Jelena Tomasevic- Zajdi, zajdi

22日にアップしましたJelena Tomasevicの歌唱も、同曲でした。

Tose & Ceca - Zajdi Zajdi

若手?歌手がこの歌を歌っている映像が次々現われます。こうやって聞くと、やっぱりオスマンの影響もあるのかなという節回しが入ってますね。

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2010年10月24日 (日)

Rasti Rasti Moj Zeleni Bore

セルビアの女性の歌を見ていましたが、印象的な歌唱が他にもかなり見つかり、次へ行くことがなかなか出来ません(笑) そんな中から、Rasti rasti moj zeleni boreというセルビア語の歌(おそらく民謡)が、何人かの歌手で聞き比べが出来ますので、それらをアップしておきます。コメントから察するに、セルビア正教発祥の地であるコソヴォに寄せるセルビア人の熱い思いを歌にした一曲でしょうか。物悲しいですが、実に美しい歌です。一本目など聞いていると、ブルガリアン・ヴォイスの延長のように聞けそうでもありますし、ロシアの地声女性合唱にも似通っています。

Vasilisa i Gora rasti rasti moj zeleni bore
埋め込み禁止ですが、今日の3本の中では最もトラッドな印象の歌唱。serbian etno song from republika srpska,kosovo metohija kosmet srbija izvorna vokalna muzikaとコメントがあります。Vasilisa i Goraはグループ名でしょうか。

Jelena Tomasevic Rasti, rasti moj zeleni bore

一昨日取り上げたエレナ・トマセヴィチの歌唱。

RASTI RASTI MOJ ZELENI BORE - Danica Krstic

,,Da sam bistra voda,,-Danica Krstic

これは別な歌ですが、3本目と同じダニツァ・クルスティチの歌唱。生楽器の伴奏が見られるのが嬉しい一本。これまたクレズマーやルーマニアのドイナに似た雰囲気の哀歌です。

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2010年10月22日 (金)

セルビアの女性の歌

セルビアの歌の中で、女性が歌ったものに焦点を絞ってみます。昨日の二本目のような茫洋としたイメージの、いかにもスラヴ的な歌だけでなく、色々あることが分かってきました。いくつか特徴的な映像をアップしてみました。セルビアの音楽と言えば、ブラス・バンドや縦笛が有名ですが、歌においても豊かな伝統が残っていることがよく分かります。

SERBIAN FOLK

昨日の二本目のグループの歌唱ですが、なぜか本番の映像が見当たらず、こちらもリハーサル映像。ちょうどロシアとブルガリアの地声女声合唱の中間のような印象です。

Gde si bilo, jare moje - Devojacka pevacka grupa"Vreteno" Sombor

こちらも同じ系統になるでしょうか。女性の民謡アンサンブルVretenoのステージから。

Jelena Tomasevic- Ej, romale

Jelena Tomasevic(エレナ・トマセヴィチと表記したので良いと思いますが)は、民謡からポップス調まで実に色々なタイプの歌を歌っていますが、このロマ色の濃い(そのもの?)一曲が特に出色だと思いました。メロディ・ラインはクレズマーにも似ています。

Jelena Tomasevic- Zajdi, zajdi

こちらは静かに心に染み通るような一曲。

Zajdi , Zajdi

同名の曲がアップされていました。宗教的(セルビア正教の)な内容なのでしょうか。とにかく美しく印象的な歌です。

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2010年10月21日 (木)

セルビアの合唱

今日は合唱の方を少し見てみます。この2本など見ていると、セルビア正教会の合唱の流れを汲みながらも、地中海文化圏の影響も少なからず感じさせます。しかし、女性の方はロシアの無伴奏民謡(これが本当のロシア民謡)にかなり似ているのが興味深いところです。女性の合唱の方が古層を覗かせているということでしょうか。
どちらも余りyoutubeには見つからないタイプのコーラスですが、もっと聴いてみたいものです。

Serbian HERO going to war to defend Kosovo - LOVE song

こういうダンディなアカペラ男性合唱を聞くと、クロアチア沿海部ダルマチアのクラパ歌謡(大分前に取り上げました)を思い出しますが、こちらはセルビアのコーラス。

SERBIAN FOLK 2

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2010年10月20日 (水)

セルビア舞踊2

セルビアの伝統舞踊、かなり面白いので、もう少し追ってみます。今日は時間がなくなってしまったので、特に気になる映像を数本。ユーゴ内戦では民族浄化(エスニック・クレンジングという恐ろしい名前)の主謀のようにも言われたセルビア人ですが、実際の所は、どっちもどっちの様相が強かったみたいです。何はともあれ、あの恐ろしい悪夢が繰り返されないことを祈るばかりです。

KUD Branko Cvetkovic

Srpska Narodna Kola (Serbian Folk Dance) 1

タイトルは訳するなら「セルビアの民族舞踊 コラ」となると思います。「セルビアの」という形容詞が、SrpskaとSrbijeの2つありますが、どういうニュアンスの違いがあるのか気になります。These dances were recorded in June of 2009 during the festival "Days Of the Raspberry"

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2010年10月19日 (火)

セルビアの踊り

今日はセルビアの踊り関係。これまで見た中にも(笛の独奏などにも)伝統舞踊のコロのリズムが随所に出てきていましたが、そのコロを中心に踊りのステップなどが確認できます。やはり現地映像が沢山アップされていました。
古代ギリシアの舞台で歌い踊られたコロス(コーラスの語源)に由来するこの群舞には、コロ以外にもバルカン各地で呼び名は様々で、ホラ、オロ、ホロなどが知られています。それにしても、セルビアの踊りはルーマニアのホラと並ぶほど速いテンポです。古代ギリシアの(おそらく非常にゆったりしていたであろう)歌舞の原型は、もはや止めてないのでは。バルカン・ブラスが垣間見えるほどです。

Serbian Folk Dancing - Heritage Days

Serbian Medley, Serbian folk dance

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2010年10月18日 (月)

オカリナ

15日のブログではオカリナという楽器を見直してしまいました。音使いの細かいセルビアの音楽でもあんな適応性があるとは驚きです。シチリア辺りの音楽に使われているのはよく耳にしましたが、バルカンの音楽を吹いても面白い効果を産んでいました。今日はバルカン以外のオカリナ音楽を少し回ってみました。ホーホーと温かみのある可愛らしい音色は、なかなか得がたいものでしょう。皆さんも引き出しにオカリナが眠っていたら、取り出して吹いてみてはいかがでしょうか。

Serbian Okarina

まずは再度セルビアン・オカリナを。

Saria's Song (Lost Woods) from Legend of Zelda Ocarina of Time Played on STL Ocarina

橋詰智章 オカリナ チャルダッシュ ocarina csardas

オカリナでモンティのチャールダッシュ。

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2010年10月17日 (日)

Фрула-Narodni istrument Srbije

フルーラというセルビアの縦笛がかなり気になりましたので、もう少し追ってみました。いくつか見てみて、この笛は長さや材質など、色々ありそうです。リコーダーで少し真似できそうな気もしますが、この柔らかい独特な音色はやはり出せないでしょう。この円やかな音色は、木の材質によるものでしょうか。Srećko Pevčevićさんの演奏をもっと聴いてみたかったのですが、どうも一昨日の一本だけみたいです。

Фрула-Narodni istrument Srbije i Srpskog naroda

今日のタイトルはこのビデオからつけました。「フルーラ セルビアの民族楽器」という意味になると思います。Srpskogというのも「セルビアの」というような意味だと思います。

srpska narodna muzika na fruli

Kraj izvora bistre vode

先日のカヴァルを吹いていた男性のフルーラ・ソロ。少しルーマニアのドイナに似た感じです。

Vlaska frula

現代的なリズムに乗せて。 Dragan Stankovic - vlasko kolo- RMX by troca

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2010年10月15日 (金)

セルビアとコソヴォの笛

昨日の一本目のようなスタイルはスーフィー的な背景があるからではと思っていましたが、やはりコソヴォはボスニアと並んでその中心のようです。(最後にジクルをアップしました)
弦楽器に中東の影響の見える楽器があるように、管楽器にも似通った笛があります。それは、前にアルバニアの時にアップしたカヴァルですが、今日はセルビアの笛と合わせて上げておきます。中東のネイに近い音色のカヴァルと、ルーマニアのパンパイプ(ナイ)とも似た音の動きをする縦笛フルーラなど、はっきりと宗教文化によって分かれているようです。カヴァルは細かい揺りの中に詫び寂びのような東洋的な情感も表現しているのに対し、フルーラはいかにも東欧的な憂愁を速いテンポの中でも表現する、いかにもバルカン的な笛です。

Arapsko Kokonješte

セルビアの笛だと思いますが、フルーラと呼ばれているようです。この人の演奏、大変に素晴らしいです。歌口をくわえる角度が独特で、どうなってるのか気になります。

Narodno Kolo - Kolubarski vez - Frula ( Uzivo )

上の独奏は旋律的にルーマニア南部のワラキアの音楽にも似たところがありますが、こちらのようなマーチ的なスタイルになるとセルビア~バルカン色が濃くなるように思います。

Serbian Okarina

こちらのオカリナ独奏もなかなか。

Kosovo song - Marije, bela Marije - played with kaval

アルバニアの時にアップしましたが、再登場。カヴァルによるコソヴォの歌。

Frula Duet

同じ奏者と少年のフルーラ・デュエット。

Rifai dervishes 1

コソヴォのジクル。

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2010年10月14日 (木)

コソヴォのナゼリ?、戯歌

ないないと探しながら、ひとたび見つかると、山のように動画が出てくることがありますが、コソヴォでも同じでした。弦楽器の名前は分からないままですが、こんなにあるとはびっくりです。それらの中から、特徴的な何本かをアップしておきます。いずれもCDなどでは聞いた記憶がほとんどないタイプの音楽です。バルカンにはまだまだこんな驚きが隠されてそうです。

Shaban Baksi - Maroma një kafe

長棹数本と枠太鼓の伴奏で歌われるコソヴォの歌は素晴らしいという他ないですね。この編成と素晴らしいコブシから、何となくイランのクルド人歌手シャーラム・ナーゼリーを思い出してしまいました。名前にbaksiと入っていますが、トルクメンのバフシー(吟遊詩人の意味)と関係ありなのではとも思います。

Cima, Leci e Sabria Humor 1999 Potpuri me çifteli

この不思議なユーモアセンスは、一体何なのでしょうか(笑) 後半は弦楽器がほとんど打楽器と化しています。

reshi përsheshi Cima, Leci e Qumili Shahirat 1992

やけに長いチューニングの後、やはりクルドのタンブールを連想させるような輪奏が聞かれます。異様に大きい咳払いも記憶に残りそうです(笑)

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2010年10月13日 (水)

コソヴォの弦楽器

昨日の歌の伴奏をしていた弦楽器にスポットを当ててみます。音色や形からは、容易にイスラム圏の類縁楽器を連想できます。(トルコならサズ、イランならタンブールやセタール、等々) 独奏や弾き語りだけでなく、何人もこの楽器を手に歌っている映像もあります。こういう映像を見ると、ますますオスマン色を強く感じます。アルバニア本国のような、幽玄な感じのコーラスはコソヴォにはないのかも知れません。
しかし、困ったことに、この弦楽器の名前が分かりません。どなたかコメント宜しくお願いいたします。

Mahmut Ferati - N Stamboll Mreti

Moj e mira çufurrake - Mahmut Ferati & Milaim Mezini

Mahmut Ferati

Mahmut Feratiという男性歌手の映像をかなり見かけます。この弦楽器よりもまず歌手として有名な人なのでしょうか。

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2010年10月12日 (火)

Shkurte Fejzaの歌声

なかなかコソヴォのアルバニア系伝統音楽が見つからず探し続けている内に睡魔に襲われ、昨日はちょっと横になった途端に眠り込んでしまって、はっと起きたらしっかり12日になっていました(笑) 最近年のせいか早くから眠くなるもので(^^;
検索上位にはマフィアとか政治絡み(コメントでの汚い言葉の応酬を見かけると疲れるのと共に先が思いやられます)のクリップが多く、なかなか難儀でしたが、やっと見つかりました。シンボルとしては、男性の独特な帽子があります。これだけでアルバニアンと分かります。
ここで聞く音楽では、やはりオスマン時代の名残は多大だと言えそうです。中でもハルクやサズ弾き語りのアシュクの歌にメロディや音階が似ていると思いました。曲によっては独特の素朴な趣きも感じられますが、アルバニア本国の音楽とは結構違うように聞こえます。女性民謡歌手Shkurte Fejzaの映像はご覧の通り、一、二本目以外は若干のポップアレンジが入っていますが、アレンジの入らない歌をもっと聞いてみたいものです。

Shkurte Fejza Djemtë e Dibrës marrin hak 1990 nga http://www.rapsodet.com

Shkurte Fejza Oj Kosovë oj nëna ime 1990 nga http://www.rapsodet.com

Shkurte Fejza - Liria euromaqedonia.com

Shkurte Fejza Pa duvak s'kam me u ba nuse 2001

Shkurte Fejza- Shkrep mori rrufe

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2010年10月10日 (日)

コソヴォのアルバニア音楽

一昨日の映像は大半がコソヴォのセルビア系音楽でした。セルビアが最初に王国を立ち上げたのがコソヴォの地だったので、セルビア人にとっても譲れない大事な場所であり、Oj Kosovo!という歌にはその心情がよく表れていたと思います。
一方コソヴォの人口の多くをアルバニア人が占めるようになった理由として、「17世紀後半から18世紀前半にかけて、ハプスブルク皇帝の呼びかけに応じ、ペーチのセルビア正教総主教に率いられたセルビア正教徒がドナウ川対岸へ移動したことが背景にあり、これを受けてオスマン帝国側はアルバニア人ムスリムをコソボに入植させていった」(ウィキペディアより引用)という経緯がありました。
そんな極めて危ない状態が、チトーのカリスマ的な力が及んでいた1980年頃までは何とか収まっていたものが、東欧の民主化が進むに連れて、上記の矛盾が噴出したというのが実情のようです。現在は表面上は大分平和になってきているのでしょうか。youtubeに聞くコソヴォのアルバニア音楽からは余り聞き取れませんが、この平穏な状態が続くことを祈るばかりです。

Kenge Djepi - Kosovo Albanian lullaby

Serbians singing Albanian song. Srpkinja peva Albanska pesma :D

一昨日のセルビア人グループによるアルバニアの歌。

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2010年10月 8日 (金)

コソヴォの音楽

セルビア南部に位置しマケドニアとモンテネグロに接するコソヴォは、90年代のユーゴスラヴィア内戦の中心地の一つで、08年には独立を宣言しましたが、承認しているのはまだ70カ国ほどとのこと。しかし、内戦が落ち着いて10年ほど経ちましたから、平穏さを取り戻してはいるのでしょう。youtubeも色々ありますが、少数派のはずのセルビア系の映像が多そうなのが気になります。

Serbian song from Kosovo

アルバニア系が大多数のコソヴォでは少数派になると思いますが、セルビア人の歌。

Oj kosovo kosovo

とても印象的なメロディですが、これもセルビア系の歌になるのでしょうか?

Oj Kosovo!

Ilir Shaqiri - Ushtar Kavaja (Albanian Music Video)

これはコソヴォ・ポップスになるのでしょうか。

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2010年10月 7日 (木)

ЦРНА ГОРА正教会

てがかりがグスラ以外余り見つからないので、と昨日書きましたが、モンテネグロ(ツルナ・ゴーラ)正教会関係で調べたところ少し出てきましたので、それらを上げておきます。音楽的には民族音楽とは言えない感じですが。もちろんモンテネグロ教会も正教会の一つですが、06年の独立後はセルビア正教会とは別になったようです。一本目の音楽は、もしかしたらプログレか何かのロック関係ではと思います。私はそちらは全く疎いので、ご存知の方がいらっしゃいましたら、コメント頂けると嬉しいです。しかし、正教会とロックとは、何とも面白い組み合わせですが、どこか愛国的な調子に聞こえます。ビデオの解説は、モンテネグロ語だと思います。いかにもロシア語にそっくりですが、独自の文字(јやћ)が出てきます。

БОГ & ЦРНА ГОРА

これがまず目に留まった一本。「ボーグとツルナ・ゴーラ」(神とモンテネグロ)とタイトルにありますが、ボーグとは神のこと。ロシア語での「ありがとう」の意味のスパシーバの最後のバには、実はボーグの意味が隠されているというのも(終わりのゲーの音が消えていますが)割りと有名な話でしょう。先日ちょっと触れましたが、ボゴミル派のミールは「世界」の意味のようですが、ボゴはもしかしたら神の意味ではと思いました。また後日ボスニアの時に解明したいと思います。
Бог па Црна Гора представља смисао наших Светих Предака и оно за шта су они вјековима гинули ове двије светиње су срж духовног бића сваког правог Црногорца без Оца свог Христа Црногорац није Црногорац већ сироче без јуче, данас и сјутра. Отац и Вјера у Оца па онда и у Мајку Црну Гору је оно што је красило сваког Црногорца од Архонта Петра па до Светог Петра а ако нестане Вјера нестаће и народ Црногорски.

Gorski vijenac - srpski biser

こちらはモンテネグロ正教の雰囲気が分かる映画「Gorski vijenac」のワンシーン。Инсерти из филма "Горски вијенац", аутора Петра Божовића који свједоче о СРПСТВУ у Црној Гори.

Gorski vijenac - film (10)

Најсрпскије дјело из пера црногорског владике Рада, преточено у филмско остварење аутора Петра Божовића - "Горски вијенац".

Полетела два сокола

これはキャロルのような歌でしょうか。

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2010年10月 6日 (水)

Our holiday in Montenegro, music Goran Bregovic

モンテネグロという国はよく分からないだけに前から気になっていた所でした。何でもモンテネグロ人はスラヴがやってくる前の先住民イリュリア人が祖先だったという可能性も高いそうで、昨日のグスラのような古風な楽器がアルバニアとモンテネグロの両国に残っていることとも関係しているのでしょうか。
予想はしていましたが、グスラ以外で余り伝統音楽関係が見つからないので、明日からはセルビア(南部のコソヴォから)に移動する予定です。今日はゴラン・ブレゴヴィチの音楽に乗せてモンテネグロの映像を楽しめる一本をどうぞ。日本でも人気の高いこのブレゴヴィチ・ナンバーがモンテネグロと関係のある曲なのかどうかは不明ですが。

Montenegro 2009

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2010年10月 5日 (火)

モンテネグロのグスラ弾き語り

例のグスラ(あるいはグスラル、グスレ)の映像が沢山見つかりました。8/5のアルバニアの時に書きましたが、アルバニアの英雄叙事詩弾き語りに用いられる擦弦楽器Lahutaとは兄弟楽器と言って良いものです。タンブールのようなボディに、独特な弓を順手で持って弾く所も、幽玄味溢れる音色もそっくりです。アルバニアとスラヴは印欧語族の中では別のグループですが、狭い音域と中東風のメロディなど、音楽的には相当に似ています。
この楽器はセルビアとモンテネグロで弾かれていて、その音色にはどこか山岳地帯の音楽の印象を持ってしまいます。これは例えばタジキスタン(特に東部のバダフシャン)のファラクに似た緊迫感のある音楽だからかも知れません。ファラクは世界の音楽の中で極北の音楽の一つではと常々思っていますが、グスラ弾き語りも負けず劣らずの孤高なイメージで、インパクト大です。こんな語り歌に対しての聴衆の熱いレスポンス。素晴らしいです。

Srpski Guslar Djordjije Koprivica - Njegos

Guslar Becir Vulic

Гуслар - Црна Гора

srpski guslar Sava Z. Stanisic, "Gorski vijenac"

こちらはセルビアのグスラ弾き語り。

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2010年10月 4日 (月)

ツルナ・ゴーラの音楽

ツルナ・ゴーラ(黒い山)とはモンテネグロの現地での呼称ですが、ロシア語ならチョールナヤ・ガラーでしょうか。勘の鋭い方はこれだけで同じスラヴ系だと分かるかと思いますが、さすがに「ツルナ」まで変化すると、元の綴りを見ないと分かりにくいかも知れません。
今日はモンテネグロの音楽を調べてみました。いくつか聞いた印象では、クロアチアのアドリア海側のダルマチアの音楽との共通性が強いように思いました。バルカン南部の変拍子は影を潜めているようです。山岳地帯らしい部分も当然あるだろうと思いますので、更に探してみたいと思います。

Montenegro Music and Images

A SONG FROM MONTENEGRO

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2010年10月 3日 (日)

モンテネグロ

旧ユーゴ内を北へ移動してモンテネグロに行ってみます。この国は数年前まではセルビアに入っていましたが、06年に独立したようです。(今回初めて知りました)言葉はモンテネグロ語ですが、セルビア・クロアチア語の方言と言って良い程の差とのこと。ディナル・アルプス山系の風光明媚な土地らしいことは聞き知っていましたが、youtubeでも確かに確認できます。音源はスウェーデンのCapriceから一枚ありました。グスラや合唱音楽が聴ける貴重録音でした。モンテネグロとはラテン系の名前だなと前から思っていましたが、やはりヴェネツィア語による名称で、本国ではツルナ・ゴーラ(Црна Гора、Crna Gora)と呼ぶそうです。こちらも同じく「黒い山」の意味とのこと。南スラヴ語ですから、ロシア語に似ています。

Visit Montenegro - Kotor

Montenegro

Mediterranean Montenegro

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2010年10月 2日 (土)

Violeta Tomovskaの歌声

うっかり寝過ごして日付をまたいでしまいました(笑) 昨日発見した女性歌手ヴィオレッタ・トモフスカという人ですが、有名な歌手らしくyoutubeがかなりありますので、少しまとめてアップしておきます。この人の優しく深みのある歌唱が私は非常に気に入りましたが、いかがでしょうか。一本目の解説にmacedonian folklore divaとあります。確かにそう思います。昨日の一曲は典型的なオロだと思いますが、以下の通りオロに限らず曲調は実に様々。

Macedonian Sweetheart // Macedonian Culture

数少ない動画。最初の方にキリル文字で名前が出てきます。

Violeta Tomovska- Pogledni Me, Nasmevni Me

これは少しギリシア風な明るい調子。

Violeta Tomovska- Cvetinite Oči Čerešovi

Tomovska-Mančevski -Pijan Idam Majko/Ti Ubava Devojko

男性歌手キリル・マンチェフスキとのデュエット。マケドニアらしい変拍子(2+2+2+3の9拍子)ですが、ルーマニア風にも聞こえます。

Violeta Tomovska- Za Tebe Se Rodiv

Violeta Tomovska- Po Drum Odam Majče/Nejkum, Nejkum, Nevesta

Violeta Tomovska & Kiril Mancevski - Oj ti momce Ohrigjance

この風光明媚な景色は、アルバニアとの国境にあるオフリド湖でしょうか?

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