ボゴミール派
ボゴミール派は、中世のブルガリア中心にバルカン一帯に広がったキリスト教の一派で、東方正教会では異端とされました。ペルシアに興り古代地中海世界に広まったマニ教の流れを汲み、善悪二元論と現世否定に特徴のあるグノーシス的な教義を受け継いでいました。後に東欧だけでなく、イタリアやフランスにまで広まり、同じく異端のカタリ派に強い影響を及ぼしたことでも知られます。
オスマン帝国領に入ってからはイスラームに改宗する者が増え、14世紀末頃には消滅したとされますが、前に当ブログ(9月29日のゴーラ人についての記事)で見ましたように、ボゴミール派の末裔と名乗る少数民族がバルカンには残っているようです。特にボスニア・ヘルツェゴヴィナにはボゴミール派の遺跡が残っているようで、ボスニアに回ってきたら是非取り上げようと思っていた次第です。ヨーロッパの裏精神史の一端がバルカンには残っていました。
God,Bosnia and Bosnians
ボゴミール派の墓地と墓碑
Bogomili Bogomilsko dvizenje vo Makedonija 1/3
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