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2011年1月26日 (水)

ルーマニア民俗舞曲

バルトークのピアノ曲で最も有名と思われるルーマニア民俗舞曲については、これまでにも何度か書きましたが、この曲に出てくる「ルーマニア」とは、この曲の作曲当時はハンガリー王国の一部だったトランシルヴァニアを指しているものと思われます。ハンガリー語でエルデーイと呼ばれるこの地方に、ハンガリー文化の古層が豊かに残っていることは、カロタセグの時にも見た通りです。
この地方で個人的に思い出すのが、ブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」の中でパプリカ料理が出てきたこと。そんなことからもハンガリー系が多い土地柄がうかがえます。場所は確かビストリツァ辺りだったと思いますが、この辺りもハンガリー系が多いようです。
このバルトークの名曲、実はラテン系のルーマニア人の音楽ではなく、エルデーイのハンガリー人の音楽に基づいて書かれているのでしょう。

Romanian Folk Dances



最近この曲で検索するとトップに表示される演奏。アンプ?をつけていて低音が強調されるのが面白いです。表情豊かな良い演奏だと思います。

Taraf de Haïdouks: "Romanian Folk Dances"



タラフ・ドゥ・ハイドゥークスの「仮面舞踏会」が出た頃の映像。冒頭アコーディオンで弾かれているのはフィギュアでお馴染みのハチャトゥリアンの仮面舞踏会のワルツ。その後がルーマニア民俗舞曲ですが、タラフらしいひねりを聞かせた楽しい演奏。ルーマニア南部ワラキアの彼らにはトランシルヴァニアの音楽はどう感じられるのでしょうか。

Béla Bartók at the piano Rumanian Folk Dances



最後にバルトーク自身のピアノ独奏で。

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コメント

 はじめまして。
 いつかルーマニアの笛が出ると思って待っていました。たっぷり聴けました。ありがとうございました。
 カヴァルという笛なのでしょうか?

投稿: 百本八本 | 2011年1月27日 (木) 13時54分

百本八本様
コメント有難うございました。
この笛はフルートとしか表記されていませんので、正確な名前が分かりませんでした。出ている音は、同じルーマニアの国民的楽器のパンパイプ(ナイとも)にそっくりですが、形から言えば、前に当ブログのセルビアの時に見たフルーラに似ているように思います。音色もそっくりです。ワラキアとセルビアはすぐ隣ですから、セルビアから来た笛が、ロマの名手によってルーマニア的に演奏されているということかも知れません。ルーマニアではタラフの例以外は余り見たこともありません。
カヴァルはもっと長くて、アラブやトルコのネイのように、むら息(横から漏れる息)が多いのが特徴だと思います。

投稿: Homayun | 2011年1月28日 (金) 21時52分

ありがとうございました。
地理なども不案内なので、すこしづつ勉強したいと思います。
ネイタイプの斜め笛が、普通にあるあたりの様な感じで、まずは考えておきたいとおもっています。

投稿: 百本八本 | 2011年1月30日 (日) 14時47分

はじめまして。
youtube を見ているだけで、詳しくはありませんが、

 http://www.youtube.com/watch?v=dgFepM4qDJ8

このあたりを見ると、フルヤという羊飼いの笛のようですが。
ネイやカヴァルとは違って、リコーダータイプの笛のようですが、
ブロックが入っている仕掛けがみえないのでよく分かりません。
声を出しながら吹くテクニックが一般のようですね。

投稿: ぺりー | 2011年2月15日 (火) 04時05分

ぺりー。
私も、リコーダータイプでないかと、考え直していました。

上唇にあてているので、カヴァルのような歌口では、ならしにくいのでは?と思う様になりました。

また、息の出口(何ていうのでしょう?音のなるとこです)が、裏側にあって、管頭はブロックの入った輪切り状の笛が、このあたりにあるらしいことも、知ったからということもあります。

リコーダータイプでも、斜めに持つところが、なんか、私には、感じです。

投稿: 百本八本 | 2011年2月15日 (火) 22時35分

失礼しました、ぺりーさん。呼び捨てにしてしまいました。申し訳ありません。不注意でした。お許しください。

投稿: 百本八本 | 2011年2月15日 (火) 22時37分

ぺりー様
有難うございます。フルヤはカヴァルに近い発音の笛ではと思います。タラフのメンバーが吹いているのは、セルビアのフルーラの方が長さ的にも音色でも、近いように思いました。タラフでは、声とのダブルトーンが聞こえてこないのもあるとは思いますが。フルヤと言えば、ダブルトーンの笛という印象が強すぎるのはあります。
フルーラですが、例えばセルビアの時にアップした以下などです。
http://www.youtube.com/watch?v=ZcidclzRYR4

投稿: Homayun | 2011年2月16日 (水) 00時45分

セルビアの記事が見つけられなかったので、ここに。

http://www.youtube.com/watch?v=ZcidclzRYR4

の笛、フルーラ、これもいい音、いい楽ですね。

投稿: 百本八本 | 2011年2月17日 (木) 00時14分

百本八本様
有難うございます。セルビアの記事は以下になります。

2010年10月15日 (金)
セルビアとコソヴォの笛
http://zeami-cd.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-b31f.html

フルヤの綴りはFurulya、フルーラの綴りはFrulaで、ほとんど同じと言っても良いと思いますから、同系統の笛かも知れません。フルヤでuとyが入るのは、ハンガリー語の特徴のように思います。
発音方法もほぼ同じかも知れません。リコーダーのような鳴らしやすい吹き口ではなく、切っただけの筒に近い状態で上唇に当て、歯と歯肉の隙間から吹き込んでいるようにも見えます。
だとすれば、イランのネイは犬歯の辺りで同様の当て方をしますから、似ていると言えそうです。

投稿: Homayun | 2011年2月17日 (木) 18時49分

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