カルパチア周辺 ジメシュとチャンゴー
ルーマニアは大きく分けて南部のワラキアと北東部のモルドヴァ、北西部のトランシルヴァニアの3つになりますが、トランシルヴァニアは更にその中の東部のジメシュとその西隣のセーケイがハンガリー系が多い地方として知られています。昨日出たビストリツァはそのいずれからも外れているようで、この町は現代ではルーマニア人が多く、次いでロマ、ハンガリー人やザクセン人(ドイツ系)は極少数のようです。カロタセグも上記の地方には入らないようです。ハンガリー北東部のサトゥマール地方のトランシルヴァニア側はサトゥマーレと呼ばれ、やはりハンガリー人の多い所。
今日はジメシュと、モルドヴァに住むハンガリー系少数民族チャンゴーの音楽を少し見てみます。ジメシュとモルドヴァはカルパチア山脈を挟んで隣接していると思われます。セーケイやサトゥマーレも後日見てみて、それぞれの特徴が浮かび上がって来ればと思っています。チャンゴーの音源はいつものハンガリーコーナーのすぐ上です。
Takács Éva: Gyimesi népdal (Hungarian folk song)
ジメシュがトランシルヴァニアの東部に位置しているのがよく分かるかと思います。
Takács Éva - "Cseres erdőn ..."
一本目と同じ民謡歌手のタカーチ・エヴァの独唱。とてもマジャールらしいメロディです。
Csángó Népdal - E Kertemben
ウードに似たリュート系弦楽器のコボスがリズムセクションのように入るのがチャンゴーの音楽の特徴。
CSÁNGÓ HIMNUSZ(moldvai)
チャンゴーには、こういうしっとりとした女性の独唱が多いのですが、タイトルにヒムの文字が見えますので、宗教的な内容の歌なのでしょうか。
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