ゼルクラ・ヤーノシュ
FolkEuropaから2枚CDが出ていたベテラン・フィドラー、ゼルクラ・ヤーノシュの映像がありました。そう言えば、この人はジメシュの演奏家でした。彼は1927年生まれで、隣で伴奏している弦を叩いて奏するボックス・チェロはガルドンという楽器です。ガルドンはゼルクラの故郷ジメシュでは普通使わないらしいですが、youtubeを見る限りゼルクラはどんどん使っているようです。2本目のような弾き語りの詠唱は最も彼らしい演奏だと思いますが、さすがにこういうフリーリズムの時はガルドンは入れないようです。彼の録音はFonoのUj Patriaシリーズにもありましたが、これはとてもディープなシリーズ。ハンガリー各地の貴重録音に混じって、ジメシュの老語り部の歌声もしっかり記録されています。
Zerkula
Zerkula Janos - Baszom aki hova valo
Zerkula János - Gyimesi lassú magyaros (1984)
Zerkula Janos: Gyimes Fiddle
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コメント
ガルドン!!
演奏法にも驚きましたが、演奏もよかったです。
ボックスチェロという名前があるところから、ガルドン以外にも近隣などに、同様の楽器があるのでしょうか?
投稿: 百本八本 | 2011年1月30日 (日) 14時59分
百本八本様
有難うございます。今日の記事に書いておきましたが、チーク県(おそらくジメシュ辺り)と、チャーンゴーの間のみで弾かれ、他の民族には見られないようです。何故こんなことを思いついたのか不思議という他ないです。
投稿: Homayun | 2011年1月31日 (月) 00時04分