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2011年3月20日 (日)

相馬の民謡

東北の民謡3日目。岩手、宮城でまだまだ候補がありますが、今日は福島の太平洋側、相馬の民謡です。津波に加え原発事故がすぐ南で発生し、一躍全国的に有名になってしまいましたが、福島の代表的な民謡を生んだ土地として知られています。今回は哀調に富んだ新相馬節だけにしておこうかとも思いましたが、一番有名な相馬盆唄も上げておきます。現在の被災状況では空しく響きかねない曲調ではありますが、原発事故が一刻も早く終息し、この賑やかな相馬盆唄が歌われる夏の日が早く訪れることを祈って、今日上げておきます。
曲目解説は、これまでと同じで「日本民謡辞典」(東京堂出版)からです。この本は1972年初出のようですが、平成8年に新装版で出ていました。現在は入手難になっているようですが。「全国的に広まった」というのは72年頃の話ですので、現在では大分変わってきているでしょうか。私の個人的な経験でも、確かに72年頃は盆踊りも盛んだったなぁと思います。

新相馬節

新相馬節 藤あや子 Huji Ayako



藤さんが一節唄っている映像がありました。

新相馬節

在来の民謡を合成して作られた比較的新しいもの。第二次世界大戦後、福島県相馬市中村町飯豊の堀内秀之進が、相馬地方に古くから歌われていた〈草刈唄〉((相馬草刈唄)〈相馬節〉〈ナンダコラヨ~節〉とも)を基礎に、宮城県から福島県にかけて歌われていた〈石投甚句〉を入れて編曲した。これを鈴木正夫が独特の節回しで歌い始めて一躍全国的に広まった。品格の漂う中にも、哀調の溢れた唄である。うたい出しの「ハアー」は、〈石投甚句〉から来ているが、最近この部分を非常に長く伸ばして、技巧を加えるばかりか、全体的にもゆっくり歌う傾向がある。

民謡 相馬盆唄  鈴木正夫

相馬盆唄

福島県の代表的な民謡として全国的に有名な唄である。もともと秋田の甚句の系統を引いており、山形県の庄内、村山地方を通って福島県中通り、浜通り一帯にうたわれ、その系統が関東地方につながって栃木県の〈日光和楽踊〉、埼玉県の〈秩父音頭〉に及ぶ。相馬という土地が東北地方と言っても地理的にむしろ関東に近く、東北の南部、津軽のものとは違っていることを感じさせる。もっともこの盆踊唄も、地元出身の民謡歌手鈴木正夫が編曲してから派手なものとなり、自身レコードに吹き込んで大当たりを取って全国的に普及した。以後は鈴木正夫調が〈相馬盆踊唄〉の正調となった。

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コメント

相馬盆唄。これはまるで北海盆唄ですね。
北海盆唄は、相馬盆唄の流れなのでしょうか?

長持唄は江差追分みたいだし、不思議な感じです。

投稿: 百本八本 | 2011年3月22日 (火) 22時36分

百本八本様
8時ダヨ全員集合で有名な北海盆唄は、例の日本民謡辞典によると、江戸時代に北海道に盆唄はなかったと思われますので、炭鉱で歌われたベッチョ節か、越後の盆踊唄にルーツがあるのでは、とありました。ベッチョ節とは茨城~福島の常磐炭鉱で歌われた常磐炭坑節が出稼ぎ坑夫たちによって北海道に持ち込まれたものだそうです。
相馬の方は、この土地のオリジナルでしょうから、いずれにしても2曲のルーツは割りと近くと言えそうです。

投稿: Homayun | 2011年3月24日 (木) 01時10分

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