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2011年5月18日 (水)

満州語の歌

満州の民謡と書かれた映像は結構ありますが、タイトルにそう書かれていても、中国民歌風の歌が多く、メロディも中国的なものが多いようです。満州族は一千万いても、ツングース系の満州語の話者は現在では極めて少なく、消滅の危機に瀕していることと大きく関係していると思います。ですので、なかなか満州語の歌の映像は少ないのですが、若干見つかりました。音の感じでも、シベリアのツングースよりも、モンゴルや中央アジアとの繋がりの方が強く感じられます。一言で言えば、やはり遊牧的と言えるでしょうか。中国語とは全く異なる言葉の響きが聞き取れると思います。
満州文字はモンゴル文字に似ていますが、これはモンゴル文字から作られたためで、この系統を遡れば西アジアのフェニキアやカナンの文字にまで行き着きます。モンゴル文字の元はウイグル文字ですが、ウイグル文字を遡れば、ソグド文字~シリア文字~アラム文字~フェニキア文字~原カナン文字となるからです。
前にウイグルの時に少し触れましたが、新疆ウイグル自治区に現在も住んでいる女真族系統のシボ族(錫伯族)が、満州文字を改良したシボ文字を今も使用しています。

Manchu language song "arki ucun" audio with subtitle

Manchu Song - Profound Affections 白山黑水情意长



こちらはかなり中国的ですが。

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コメント

笛です。

北方世界は、うちわ太鼓ばかりを聞いてきましたから、なんだかなつかしいです。

北方には、笛はないんでしょうか?
笛は、北方のどこまであるんでしょうか?

寒いと、笛はなくなるんでしょうか?

気温が下がると、管内が結露して、なりにくくなりますしね。

投稿: 百本八本 | 2011年5月19日 (木) 21時21分

百本八本様
確かに北方には笛の記憶が少ないように思います。その点口琴は凍結の心配はありませんから、世界最寒冷地であるサハでも盛んなのでしょうか。
なるべく笛を探すようにしてみます。

投稿: Homayun | 2011年5月21日 (土) 00時55分

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