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2011年5月29日 (日)

サハのテュルクらしさ

サハはテュルク系ですが、イスラームは入ってきていないようです。中央アジア以西のテュルク系ではほとんどがイスラームですから、例外的な存在のような気がします。この北のはずれまではイスラームも広まらなかったということでしょうか。彼らは14,15世紀以降に中央アジアから移動したようです。サハの少数民族に同じテュルク系のドルガン人がいますが、彼らはサハ化したサモエードかツングースだと言われているそうです。(「アルタイ語のはなし」参照)
サハの地では、古シベリア諸族由来のシャーマニズムや、中央アジアのテュルク系諸民族に共通する信仰の一つ、テングリ信仰などの上に、ロシア正教が入ってきているという状況で、人々の名前にはロシアのクリスチャンネームが多いようですが、生活の場では伝統的な宗教が生き続けているとのこと。
サハの民族音楽と言えば、まずイメージするのは、シャーマニズム的な面を直ちに連想させる口琴のホムスだと思いますが、今日はテュルクらしさの感じられる歌関係を数本を上げておきます。こういう民謡の名残のある大衆歌謡にもそこはかとないテュルクらしさがあって、郷愁をそそるメロディもなかなか良い感じです。
サハの旧称ヤクートは、ヤクルトの語源ではありませんでした。ヤクルトは、エスペラント語でヨーグルトを意味するヤフルトという言葉が元になっているそうです。

Sakha Republic of Russia

Suollar (Roads) by Anatoly Burnashev

Varya Larionova - Kyndy Kihim - (Ysyakh)

Yakut Sakha Türk ULUS IRKI Yakutia yaxchileri

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コメント

私も、ヤクルトは、ヤクートの馬乳酒を参考に作ったものではないかと、ずっと思っていました。
調べれば、すぐにわかったんでしょうが、20年来の疑問に終止符。

投稿: 百本八本 | 2011年5月30日 (月) 23時10分

百本八本様
ヤクートという響きからは、そのままヤクルトを連想してしまい勝ちだと思います。

エスペラントは、スラヴ諸語やラテン語などの印欧語を基に作られていますから、ヤフルトというのも、とてもすぐに類推がきく単語ではあると思います。フランス語ではヤウールでした。

エスペラント語由来の言葉
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88#.E8.91.97.E5.90.8D.E3.81.AA.E3.82.A8.E3.82.B9.E3.83.9A.E3.83.A9.E3.83.B3.E3.83.88.E7.94.B1.E6.9D.A5.E3.81.AE.E3.83.8D.E3.83.BC.E3.83.9F.E3.83.B3.E3.82.B0

馬乳酒とは、例えばチベットの有名なバター茶系の飲み物を発酵・醸造させたようなものでしょうか。

投稿: Homayun | 2011年6月 2日 (木) 23時32分

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