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2011年7月

2011年7月31日 (日)

キースリェとグースリ

明日から8月ですので、そろそろお盆特集に移ろうかとも思いますが、次々フィン・ウゴル周辺で面白い映像が見つかって、なかなか前に進めません(笑) タタールスタンやチュヴァシもとか言い出したら、それこそ収拾が付きませんので、そちらはまたの機会にしようかと思います。3年の間に随分増えたものです。
今日は前に少し取り上げましたカンテレとグースリの同属楽器です。マリの楽器は英訳ではプサルテリー(あるいはサルテリー)となっていて、これは西ヨーロッパ的な呼び方ですが、ロシア文字の方はキースリェ(yに点二つついた記号がウムラウトのように発音するとすればキュースリェ?)と表記されていて、これはグースリと類似の名であることはすぐに分かります。共に涼しげで叙情的な美しい音色が良いのですが、特にロシアのグースリの独奏は素晴らしいです。一昨日のフィン・ウゴル関係からこの動画に当たりました。
マリの美人コンテストなる興味深い映像もありましたので、併せてアップしておきましょう。この楽器を合奏していますが、кÿслеは女性のたしなみなのでしょうか。一昔前(今でも?)、日本でも琴を娘に習わせる家があったことを思い出させます。しかし、この辺りには日本人と見間違えるような人が結構います。(特に青い服のレポーターさん)
この二つの楽器を見て思いましたが、ウクライナのバンドゥーラ(確か08年の初め頃に取り上げました)も同属か、グースリの流れを汲んだ楽器なのでしょう。

Mari psaltery / Марий кÿсле

Gusli: Lullaby by Shakhanov

Hill Mari Beauty contest

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2011年7月29日 (金)

Finno-Ugric peoples

この後まだエストニアなど見ていく予定ですが、フィン・ウゴル諸族について総括した興味深い映像がありましたので、それらを上げておきましょう。一本目では民族名と国旗が出た後、各民族の伝統衣装に身を包んだ女性たちが次々出てきます。これまで見てきた民族が多いですが、更にマイナーな民族も後半に登場します。バックの女性コーラスは、よく聞くロシアの民謡ですが、すぐに曲名が出てきません。フィン・ウゴルの民謡ではなかったように思います。

Finno-Ugric peoples

Uralic ( Finno Ugric ) Flags

こちらもフィン・ウゴルの各民族の旗が出てきます。歌はサーミの女性シンガーSofia Jannok。ヨイクの唱法を取り入れたポップスです。フィン・ウゴルとサモエードを合わせてウラル民族ですが、サモエードは居住地域は広大ですが、人口的にはごく少数。

Uralic Family 1/3

続き物の一本目。コーカソイドからモンゴロイドまで、ウラル民族には色々な顔の人がいます。

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2011年7月28日 (木)

Удмуртский и Марийский танец

今日はウドムルトとマリの踊りの比較です。それぞれ2本ずつアップしてみました。
ウドムルトはアコーディオンの音形もステップも細かくて、メロディはロシア的。このアコーディオンの細切れの音は、どこか北カフカス風でもあります。(どちらも旧ハザール帝国の版図ということになりますが、現在の音楽の類似性は偶然でしょうか)
3,4本目のマリの方も同じく細かい音の伴奏ですが、メロディは5音音階が目立ちます。同じフィン系民族でマリの方が西に位置するのに何故なのか。マリはテュルク系のタタールスタンとチュヴァシと隣接しているため、関わりが深かったということかも知れません。タタールやチュヴァシでは、日本やモンゴルの民謡にそっくりな旋律がありますから。実際マリではタタール語もよく話されているようです。
ちょっと長たらしくなりますが、資料としてロシア語解説も載せておきます。2本目(音量が小さいです)がとても興味深いのに、残念ながら解説なしでした。

Марз"ан гуръёс. Танец.

Удмуртский фольклорно-этнографический ансамбль "Марз"ан гуръёс" ("Жемчужные напевы"). . Руководитель: Александр Четкарев. Д. Каменная Завьяловского района Удмуртии.
8 православный фольклорный фестиваль. Центр "Святодуховский" Свято-Троицкой Александро-Невской Лавры. Санкт- Петербург, 22-24 января 2010.года

(Удмуртский танец)

Марийский танец ФНК МарГУ

Марийский танец из спектакля ФНК МарГУ "У войны женское имя"

Марийский танец в исполнении "Эктон корка"

Студия традиционного танца «Эктон корка» ("Дом танца") была основана в декабре 1997 г. Организуемые студией вечера «эктон корка» и, позднее, концертная деятельность снискали популярность среди самых разных групп зрительской аудитории.

В настоящий момент студия «Эктон корка» является одним из ведущих фольклорных коллективов Удмуртии. В репертуаре студии - традиционный танцевальный, игровой, музыкальный и песенный фольклор южных, северных, центральных, завятских, закамских и слободских удмуртов, а также традиционные танцы финно-угорских и тюркских народов; обрядовые композиции «рождение ребенка», «ряжение», «дом танца» и др.

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2011年7月27日 (水)

Удмуртの色々な歌

3年前にも書いたかと思いますが、ウドムルトの歌はマリに比べると、ロシア風な調子が目立つように思います。そんな中で、幾分でも東洋寄りのメロディを拾ってみました。ヨーロッパとアジアのはざまに住む彼らの歌心はどんなものか、というのは前から興味がありまして。
昨日はフィン・ウゴル諸族の故地は、ウドムルト(旧称ヴォチャーク)の辺りらしいと書きましたが(大学書林の「ウラル語の話」にはそう出ています)、ウィキペディアのフィン・ウゴルのページには「故地はウラル山脈より西のロシア中央部・北部にあるサンクトペテルブルク付近のイングリア(Ingria, インゲルマンラント)で、語族としての形成は紀元前3千年紀にさかのぼると伝えられる。」と記載がありました。最近の研究で分かったのかと思いますが、その注には「フィン・ウゴル語派のうちウゴル諸語(オビ・ウゴル諸語)に属するマジャル人(ハンガリー人)の故地がウラル山脈中南部の草原地帯とするので、若干異なる。」とあって、混乱してきました。真相はどうなのでしょうか。

Зарни меда,азвесь меда.

歌はロシア風ですが、どこかアジアとヨーロッパの中間的な雰囲気が漂っています。

Удмурт кырз"ан

太鼓はドリなどのカフカス・ドラムでは?

we are the champions - by Ekton Korka

ウドムルトの民謡コーラススタイルによるwe are the champions。ウドムルト人が歌うとこうなる、ようです(笑)

Студентъёс кырдӟало

Students of the udmurt faculty of Glasov university singing.

Удмурты Пермского края.анс.Тюрагай

こういう合唱はチェレミスの民謡にも近い印象。

Тюрагай (жаворонок)

これはロシアのピャトニツキー合唱団などに似ています。ウドムルトのロシア人の合唱団では?

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2011年7月26日 (火)

ウドムルトの音楽

マリ(チェレミス)の近くのウドムルト(ヴォチャーク)の音楽についても、このブログを始めて間もない頃に少し取り上げましたが、あれから3年は経っていますので、また動画も増えているようです。ウラル民族のルーツの地と見られているようで、この辺りからフィンランドやエストニア、ハンガリー、西シベリアに移動して行ったようです。

Dina Vasiljeva from Izevsk (Izkar) Udmurtia, Plays Udmurt Harp Krezh on 25th of September 2010

ウドムルトのカンテレ系の弦楽器。涼しく哀しげな音色がオーチン・ハラショー!

Дни Удмуртской республики / Days of The Udmurt Republic (woodcarving)

ウドムルトの歴史を物語るような彫刻の数々です。歌も美しいですが、かなりロシア的です。

Удмуртская молодёжь "Шумпотон" - folk musik (Udmurt Republic)

基層に残るシャーマニズムの一端が見えるような映像。キーボードでもカンテレ的な音色で弾いています。

Udmurtie - Udmurt Folk-song theatre "Aika" Izhevsk

冒頭はカフカス系の舞踊、その後はロシアだと思いますが。終わりの方がウドムルトでしょう。

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2011年7月25日 (月)

「孔雀」変奏曲

いかにもマジャールらしい旋律で知られるハンガリー民謡「飛べよ孔雀」は、2月23日にも少し触れました通り、ウラル民族出身であることの証しのような曲と言えるでしょうか。マリ(チェレミス)の民謡に近いものは確かにあるように思います。
コダーイの「孔雀」による変奏曲を日本語でyoutube検索すると、何と日本のしかも高校生以下の吹奏楽の演奏がいくつか出てきました。もしかしたら吹奏楽の世界では有名なのでしょうか。私は吹奏楽の経験はないので、今回調べてみてかなり驚いた次第。
日本の民謡にも少し似た感じのこのメロディは、日本人にぴったり来るものがあると思います。日本のコダーイ作品愛好家の間では人気が高いようなコメントを見かけたこともあります。

【吹奏楽】ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲

ニコニコより。野庭高校の演奏。

ハンガリー民謡『くじゃく』による変奏曲

ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲
第53回北海道吹奏楽コンクール、中学校A編成、北斗市立上磯中学校吹奏楽部

ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲 エレクトーンステージ2010

ヤマハ ジュニア上級2春(4年生) 仲良し6人組によるエレクトーンでのアンサンブルです♪

Variations on a Hungarian Folksong (The Peacock): Var. I - Var. XI; Part 2/4

こちらはコダーイの件の曲の一部。

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2011年7月24日 (日)

チャールダーシュの女王

イムレ・カールマンで検索すると、「チャールダーシュの女王」で有名なカールマンの方が沢山ヒットします。フルネームは、ドイツ名だとエメーリヒ・カールマンですが、ハンガリー語ならイムレ・カールマンなので、一緒に出てきていました。このオペレッタは日本ではなかなか見る機会は少ないと思いますが、いかにもチャールダーシュらしいメランコリックでエキゾチックな旋律に溢れていることは一般によく知られているかと思います。
チェレミス(マリ)とハンガリーを繋ぐメロディとして、コダーイの例の「飛べよ孔雀」関連(コダーイ作品の方)も見ようと思っていますが、その前に序ですから、この魅力的なオペレッタの映像も幾つか上げておきます。Kálmán Imreで検索された方は、これらは何だろうと思われたのでは。

Kálmán Imre - Marica grófnő - Marica belépője - Kalocsai Zsuzsa

Az asszony összetör

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2011年7月22日 (金)

イムレ・カールマンのコダーイ無伴奏

ヴォルガ中流域のマリの民族音楽が続きましたので、この辺でちょっとクラシックを入れてみます。昨日も名前の出てきたハンガリーの作曲家コダーイですが、代表作の一つ無伴奏チェロ・ソナタは、大分前にヤーノシュ・シュタルケルの豪快な名演でアップしました。また、08年の夏くらいでしたか、チェロの枠でJ.S.バッハのシャコンヌ(原調であるD durでのチェロ独奏版)を取り上げましたイムレ・カールマンさんが、コダーイの無伴奏チェロ・ソナタをyoutubeにアップしたと聞きましたので、今日はその映像です。(比嘉さん、情報有難うございますm(_ _)m)
ハンガリーの民謡が素材として豊富に取り入れられ、左手のピツィカートや重音奏法などの超絶技巧を駆使して、バグパイプやターロガトー(ハンガリーやルーマニアの民俗的クラリネットの一種)、ツィンバロムのような民族楽器を模倣しています。民族舞曲ヴェルブンコシュの様式を踏まえているとのこと。低弦2本のG線とC線を半音下げて調弦する(本来はC-G-d-a)スコルダトゥーラ(変則調弦)が取られていることも、チェロを弾く者を容易に寄せ付けないものがあります。
シュタルケルにも引けを取らないイムレさんの華麗で正確な演奏に見入ってしまいました。今の所上記模倣箇所の多い3楽章だけのようですが、1,2楽章もいずれアップされるでしょうか。イムレさんはセルビア出身のハンガリー系チェリストで、おそらくハンガリー人の多いヴォイヴォディナのご出身では。前にも書きましたが、イムレという名前はオスマン的な響きですが、カールマンの方はこれまた実にハンガリー的な名前です。

Imre Kalman - Kodály Cello Solo Sonata op. 8, III Mvt

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2011年7月21日 (木)

Олык сем

ハンガリーのマジャール民謡のルーツの地としてのマリ(チェレミス)についてもっと見てみたいと思っていますが、考えてればマリはウラル語族の中のウゴル系(ハンガリー語が所属)ではなくフィン系ですから、フィンランドとの共通性もあるのだろうとは思いますが、音楽方面で言及されることは少ないような気がします。
марийский фольклорный ансамбль(マリースキー・フォルクロールヌィー・アンサンブル)Олык сем(オルィク・スイェム)という団体の映像がいくつかありまして、舞踊、女声の合唱と独唱などを見ることが出来ました。マリらしい素朴な躍動感に溢れています。Олык семというのは意味が不明なので、マリ語と思われます。

Олык сем

марийский фольклорный ансамбль "Олык сем" マリ民族アンサンブル“オルィク・スイェム”の演奏。これはハチロク・リズムでしょうか。コーカサスを思わせるリズムですが、割と近くでもあります。ハンガリーにはほとんど聞けないリズムです。

Олык сем 09 05 2005

同じ団体でしょう。女声合唱もアジア的な音階とメロディラインです。

Олык сем в начале 90-х

コダーイのオペラに似た雰囲気の曲(紡ぎ部屋)があったことを思い出しました。衣装も少し似ています。

Олык сем 2009

Олык сем избранное

os-2005.mpg

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2011年7月20日 (水)

Марий Элとマジャールの舞踊

昨日は3時間停電を経験して、不便さを痛感しました。多分ここ数年で一番風が強かったでしょう。ほぼ24時間、20~30m吹いていたと思います。夜中に音で目が覚めることもしばしば。台風は海の方に向かったようですので、これからは高波とフェーン現象の暑さに注意でしょうか。
マリ(正確にはマリ・エル Марий Эл)とハンガリーの舞踊を並置してみたら、と思い選んでみました。マリの音楽は音階面で明らかにアジア的な部分がありますが、ハンガリーの方は色々な文化の交錯が感じられます。そんな諸々の違いを越えて、ウラル系の共通点は見えるでしょうか。

"Марий Эл" ансамбль да М.Мурашко

ニーナ・マカロヴァさんへのインタビュー中心に。マリのピナ・バウシュか? そういう前衛的な踊りではありませんが、どこか似ているような。

DANCING HUNGARIANS

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2011年7月19日 (火)

停電

台風6号の強風のため、今朝3時間くらい停電しました。今夜四国に上陸という状況で、これから最接近しますので、また電気が落ちるかも知れません。今ではスペックの低いノートPCしか立ち上げられないため、今晩は動画入りブログのアップをお休みします。m(_ _)m

少し信じられないのですが、進行方向はこれから東寄りに変わるそうです。風はかなり強いです。場所によっては大雨も降るようですから、進行方向の方は十分お気をつけ下さい。

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2011年7月18日 (月)

ホルトバジーの歌と牛馬

Cheremisで検索して出てきた映像ですが、一本目の冒頭などはチェレミス民謡に近いようなタイプではなく、ハンガリー国立民族舞踊団が演奏していたような、ロマ音楽の要素が多分に入ったハンガリー音楽でしょう。3月以前にこの手の音楽も取り上げていましたから、3月以降東北からシベリア伝いにまたハンガリーに戻ってきて、なかなか感慨深いものがあります。マジャールのルーツ的な部分は少ないと思いますが、これはこれで素晴らしい音楽です。
ホルトバジーの風景でしょうか、一本目の牛の可愛さにどうしても目が行ってしまいます(笑) 顔に対してやけに角が大きいですが、これは付け角でしょうか? それとも本物?
古いマジャールの歌を昨日聞きましたので、対比で上げておきます。しかし、これらの歌の中にもそのままではないにしても、マジャールの要素ははっきり聞き取れます。

Jászkunsági gyerek vagyok...(Magyar népdalok/ Hungarian folk songs)

Berecz András - Kunságifi / Alföldi népdal

502 Hortobágy "Lóra csikós lóra" archive photographs and singing from the Hungarian plain

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2011年7月17日 (日)

Sebetyen Marta's trio sings a Cheremis song and an old Hungarian folk-song

そして、遂にハンガリーの有名な女性歌手マルタ・セバスチャンがチェレミスの歌を歌った映像が出てきました。多分前にアップしてないとは思いますが。これは明らかにハンガリー音楽のルーツの一端、それもマジャール人の音楽的ルーツがチェレミス(現マリ・エル)の辺りにあるとの表明でしょう。マジャール人が現在のハンガリーの位置に西進してからは、アヴァールやオスマン・トルコ、オーストリア、そしてロマなど様々な周囲の民族の影響を受けてきましたが、古い農村の民謡にはマジャール文化の最も古層のヴォルガ中流域(チェレミスやヴォチャーク)での記憶が残っていた、と見て良いようです。

A Cheremis song and an old names-song

Sebetyén Márta's trio sings a Cheremis song and an old Hungarian folk-song in Szentendre, Hungary, on 16th Aug. 2008 冒頭のカヴァル奏者の倍音唱法には驚かされますが、その後にチェレミスの歌、ハンガリーの歌と続きます。ハンガリーの歌で伴奏している琵琶のような楽器はコブサでしょう。

Viktoria Avedikian - Sandor Veress - Five Cheremis ethnia songs

シャーンドル・ヴェレッシュは「5つのチェレミスの民謡」という歌曲を書いていました。苗字にianと入る女性歌手ヴィクトリア・アヴェディキアンはアルメニア系でしょうか?

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2011年7月15日 (金)

マリのポップス

このタイトルとページだけ見られた方は、アフリカのマリのことかと思われるかも知れませんが、ロシアのマリです。ハンガリーの主要民族マジャール人のルーツの地と言われて来た辺りになります。マリ関係では素朴な民謡も見つかりますが、大衆歌謡のような歌が結構ありまして、風景や動植物など、それだけでも興味深い映像があり、マリ・エル(旧称チェレミス)と言う国を多面的に見る素材になると思いますので、良さそうなものをアップしてみました。ポップスの中にも東洋と西洋のはざまという印象が強く感じられるように思います。

Mari song "Kunam tyjym üdyr jodeš"

2分過ぎに出てくる水平線に沈む太陽ですが、こんな大きな湖があるようには思えないのですが、ヴォルガ川の湖でしょうか。ビデオの解説にマリ語(ロシア文字)の歌詞も入っています。

Mari romantic song "Joškyn"

Mari song "Šupšalaltme tam"

Mari song "Šošo pagyt" (Springtime)

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2011年7月14日 (木)

Tatar girl sings Mari songs

ウラル系の中でもヴォルガ・フィン語に属するマリ語は、タタールなどのテュルク系とは全く異なる言語グループですが、何とタタールの女性がマリの歌を歌っているというビデオがありました。ヴォルガ中流域の小国の中でも、ごく近くに両国はありますが、なかなか系統の異なる言葉を理解するのは難しいのではと思いますが、バイリンガルどころかトリリンガル?やそれ以上も珍しくない国では、普通にありえる話かも知れません。言葉はマリ語なのでしょうが、メロディはどこかタタール的に聞こえます。5音音階の目立つマリよりも、タタールやチュヴァシ辺りのメロディーは、更に日本人に親しみやすいものが多いです。マリではあくまでヨーロッパのフォークミュージックの枠に収まっているように思える曲が多いのに対し(そこに不思議な魅力がありますが)、タタールやチュヴァシでは、日本の民謡に近いような節がはっきりと出てきます。
蛇足ながら、アフリカのマリはMali、ロシア連邦のマリはMariです。

Tatar girl sings Mari songs - Татар ӱдыр марла мура

Mari language dictionary / Марий мутер

マリ語の映像は結構あります。同属のフィンランド語と近いのかどうか、どちらも分からないので何とも言えませんが(笑)

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2011年7月13日 (水)

再びマリ(チェレミス)へ

サモエードにはまだ色々な言葉がありますが、分部域が広い割りにいずれも人口は少ないです。北部サモエード語には、ネネツ語、エネツ語、ガナサン語、ユラツ語(死語)が、南部サモエード語にセリクプ語(オスチャーク・サモエード語)、カマス語(カマシン語:死語)、マトル語(モトル語:死語)、コイバル語(死語)があります。(ウィキペディアのサモエード諸語参照)ネネツ以外のサモエードの音楽関係の映像もロシア語まで使って検索すれば何か出てくるかも知れませんが、しばらくフィン系に戻そうかと思います。モルドヴィンは数日前に見ましたので、マリを当たってみます。このブログを始めた頃にヴォルガ中流域は一通り回りましたが、その後また増えてると思いますので。
マリ・エル(旧称チェレミス)にもカンテレのような楽器があることを今日のビデオで思い出しました。一本目の25秒辺りで婦人方が持ち歩いている楽器がそれだと思います。オランダのPanからの「母なるヴォルガ」のジャケットを飾っていました。一昔前にはマジャール音楽のルーツの地と言われたこの小国には、5音音階のメロディが多く、アジア系なのかヨーロッパ系なのか判別のつかないような顔立ちの人が目立ちます。同じフィン系のモルドヴィン、コミや、テュルク系のチュヴァシ、タタール、バシキールなどとの違いや共通性については、確か07年暮れ頃に少し触れましたので、是非併せてご覧下さい。

MARI SONG FESTIVAL

MARI TRADITIONAL WEDDING

前にアップしたかも知れませんが。冒頭のアルペンホルンのような笛が非常に気になります。

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2011年7月12日 (火)

Horizons Shrink for Russian Nomads

サモエード系のネネツで粘っていたら遂に伝統歌唱の入った映像が見つかりました。一本目のつぶやくような女性の独唱がBuda盤に入っているようなタイプの伝統的な歌唱です。昨日のロシア的な合唱との違いは歴然としています。2本目の冒頭では口琴も出てきます。ネネツに口琴があったことは今回初めて確認したように思います。途中で止まりがちの映像ですが、なかなか良いドキュメンタリーのようです。
ウィキペディアによると、ネネツは極北のツンドラネネツと森林ネネツの2グループを中心に、コミ人(フィン・ウゴル語派で、人種はコーカソイドに近い)グループに属するイズマ(Izhma)族との混血によるコミ人と同化したネネツ人(Yaran people)が第3グループとして現れてきている、とのこと。一本目の独唱はツンドラネネツ、昨日の合唱は森林ネネツ、あるいはコミとの同化ネネツの歌唱でしょうか。これは勝手な想像ですが、多分そうなのではと思いました。やはり、トナカイ遊牧を続けるグループの方が古い伝承を残しているのでは。

Horizons Shrink for Russian Nomads

タイトルと映像、伝統的な独唱とアブストラクトな弦楽三重奏&トロンボーンの音楽のいずれも秀逸です。

The End of the World 2 (Part 1)

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2011年7月11日 (月)

サモエドの歌(ロシア風) サモエド犬

現在はサモエード系の代表格となっているネネツ人の歌で何かないか探しているのですが、なかなかBuda盤のような伝統的な歌唱は見当たらず、合唱関係で辛うじて今日の2本辺りが見つかりました。枠太鼓はネネツ本来のシャーマニックな楽器ですが、歌は多分にロシア化された歌唱になっています。しかし、ネネツが歌う「真のロシア民謡」に近い感じのハーモニーと言うのは、これはこれで驚きの内容ではあります。Budaのようなフィールドレコーディングの現場を捉えたような映像は、もし見つかればアップしますが、どうやらなさそうです。
併せてサモエド犬の映像も二本。これは、可愛すぎです(笑)

"Sava Se" - 2011 ("Marvelous Melody") - 2

太鼓は別として、歌とハーモニーはロシア的です。

"Sava Se" - 2011 ("Marvelous Melody") - 3

Evelyn and Pearl the Samoyeds Singing

The Amazing Singing Samoyed Dog

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2011年7月10日 (日)

ネネツ ノヴァヤゼムリャ

西シベリアの北の果てに住むウラル系民族(更にその中のサモエード系)、ネネツとセルクプについてもyoutubeは若干ありますが、ネネツが中心でさすがにセルクプまでは見当たらない感じです。トナカイ遊牧や狩猟で暮らす彼らは、地学的にはウラル山脈の延長とも取れるノヴァヤゼムリャ南部にも住んでいましたが、ソ連時代に核実験場と化してからはロシアの軍関係者のみが住む島となり、現在は100人ほどのネネツも暮らしているとウィキペディアには記載がありました。
一昨日ノヴァヤ・ゼムリャの訳語について、うっかり「北の土地」と最初書いてしまいましたが、「新しい土地」の間違いでした。すぐに直しましたが、先に見られた方もいらっしゃったようです。英語ならNew Landと、全く味気なしですが、ロシア語だと何やら不思議な響きに聞こえるようにも思います。
ネネツの2本はBuda盤音源の補助資料として面白く見られる映像だと思います。

Getuigenissen van de klimaatverandering (3) - De Nenets

Christian Ministry to Siberian Nenets People on the Yamal Peninsula CBN NewsWatch March 9, 2011

ヤマロ・ネネツ自治管区関係の映像

Novaya Zemlya

Остров "Новая Земля" во всей красе

ノヴァヤゼムリャの歌がありました。核実験関連の映像も入っているようです。

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2011年7月 8日 (金)

サーミからサモエド、マンシへ

ヨーロッパ最北のサーミの音楽に触れましたので、極北繋がりでサモイェード(サモエド)の方に飛んでみます。エストニアなど他のフィン系民族は後日見ていく予定です。
どちらもウラル系の大きな3つのグループの民族ということにはなりますが、風貌で見ると、コーカソイド的なサーミとモンゴロイド的なサモエドという風に見えますので、一つのグループと言うのは少し信じがたく思えるかも知れません。サーミはフィン系で、サモエドの代表的な民族は、ネネツやセルクプです。Budaからのシベリア・シリーズに音源がありましたので、聞き覚えのある方もいらっしゃると思います。
ロシア最北のタイミル半島や北極海沿岸、ノヴァヤゼムリャ(ロシア語で「新しい土地」の意味)にかけて住む彼らは、何よりもサモエド犬でよく知られているかも知れません。音楽もシベリアに共通する部分や、ウラル系同士の繋がりもあるだろうと思います。音楽関係の映像を見つけるのはかなり難しそうですので、今日はネネツ関係とマンシの素晴らしい映像を併せて上げておきます。ハンティやマンシ(前述したように言語面でハンガリー語に最も近いウゴル系の民族)はネネツやセルクプより南に住んでいますが、サモエド犬はどちらでも飼われているようです。

Oil Threatens Nenets - Russia

Mansi music on the Sangkvyltap

マンシの音楽や工芸品などが出てきます。聞こえる掻き鳴らしは、例のグースリやカンテレと同類の弦楽器でしょう。

Ostyak 5 mo Berta & Robbie Samojede Samoyed

犬好きの方には堪らない映像では。サモエド犬は動くヌイグルミのようです。西日本の方には九重温泉のアイドル犬、エンジェル君でお馴染みでしょう。オスチャーク(ハンティ)での映像ということでしょうか?

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2011年7月 7日 (木)

Nils-Aslak Valkeapää

そしてヨイクと言えば、マリ・ボイネと共に真っ先に思い出す人がいます。リレハンメル五輪でヨイクを披露したニルス=アスラク・ヴァルケアパーです。(当時はヴァルケペーと表記されることが多かったと思います) サーミの詩人にして歌手でもある彼は、ヨイクの生まれる現場にいた稀有な人だったのでしょう。彼の歌声には、スカンジナヴィアに生きるサーミ人の心が深く息づいているようです。
生没年が1943年3月23日 - 2001年11月26日とあったので、びっくりしました。オリンピックのわずか7年後にまだ50台の若さで亡くなっていたとは。音源は確かノルウェーのHeilo辺りからボックス含め色々出ていましたが、何分17年も前になりましたので、現在では入手困難と思われます。

Nils-Aslak Valkeapää - Sápmi Lottážan (excerpt)

Nils-Aslak Valkeapää - the central author of the Sami people, the defender and developer of the yoik-music. An artist who has been the key energy in giving Sami people back a belief in their culture. A belief that was close to be wiped out by the church and the ruling Scandinavian cultures.

Nils-Aslak Valkeapää - Goase Dušše (excerpt)

Nils-Aslak Valkeapää - jietnagovadas Beaivi, Áhčážan - audiobook in Sami language (excerpt 2)

これは自作のサーミ語の詩の朗読でしょうか。バックの音楽には実験的な試みが感じられますが、極北の厳しく美しい自然をうまく表現しているように思います。Nils-Aslak Valkeapää - composer and poet, the central author of the Sami people, the defender and developer of the yoik-music. An artist who has been the key energy in giving Sami people back a belief in their culture. A belief that was close to be wiped out by the church and the ruling Scandinavian cultures.

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2011年7月 6日 (水)

ヨイク

それではヨイクそのものを見てみます。94年のリレハンメル・オリンピックの頃、ノルウェー音楽(こちらはゲルマン系)だけでなくヨイクも随分盛り上がったものでした。きっかけとしては89年のマリ・ボイネのGula gula辺りだったように思いますが、当時はヨーイクという表記が多かったように記憶しています。まだまだサーミという名よりも、ラップランドの方がイメージがぴったり行っていたと思います。北極圏に住むサーミ人の魂の歌というイメージでしょうか。ぱっと聞いた印象としては、アイヌの歌やシベリアのシャーマンの歌にかなり似ていると思いますが、いかがでしょうか。
昨日もリンクを入れましたが、ヨイクについては、サーミの記事に詳しいのでご参照下さい。「トランス状態に陥る時、幻覚作用のあるベニテングタケの一種を服用していて、このキノコに誘発された激しいトランス状態の中、精霊との交信を行う」等々、興味深い記述が多くあります。

Last Yoik in Saami Forests (part 1 of 6)

Sami Joik

Mari Boine - It Sat Duolmma Mu

マリ・ボイネのステージから。08年ですから、グラ・グラに比べれば最近です。アイヌの安東ウメ子さんのウポポとかなり似て聞こえますが。

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2011年7月 5日 (火)

カレワラとヨイク

カレワラの影響を感じさせるフィンランドの独唱を見てみます。Karoliina Kantelinen(カロッリーナ・カンテリネン)の歌唱は素晴らしいサンプルです。英文の解説にあるように、歌手にして民族音楽学者の彼女は、ロシアのカレリア地方の古いヨイクについて博士論文を書いたという人。サーミ人のものと思っていたヨイクというシャーマニックな伝統歌唱は、一般のフィンランドの人にとっても理解可能なのでしょうか。一本目で歌われているのはカレワラのスタイルでの歌唱のようですが、ヨイクとどこかで繋がって来るのか、その辺が気になります。二、三本目で披露しているのは、ヨイクです。

Karoliina Kantelinen "Ellös huolta huomisesta"

Karoliina Kantelinen is a singer and an ethnomusicologist from Helsinki who specializes in different ethnic singing styles. Her doctoral dissertation is on the old yoik tradition from Russian Karelia, formerly a Finnish territory. She currently teaches folk music at the department of musicology in the University of Helsinki. Known for challenging the old established ideas and concepts of interpreting Viena Karelian yoiks, she uses the traditional Kalevala style as her inspiration for new contemporary folk-based compositions.

Karoliina Kantelinen presented traditional singing

Karoliina Kantelinen "Soittelen soutusalmen suorimaista"

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2011年7月 4日 (月)

カレワラ シベリウス

フィンランド伝統音楽の独特な叙情性や幻想性の源は、おそらく民族叙事詩のカレワラにあるのでしょう。綴りはKalevalaが正しいようです。ウィキペディアには叙事詩の内容から、関連の美術作品まで出ていますので、併せてご覧下さい。
シベリウスの名作にもカレワラにインスピレーションを受けての作品が多数ありました。クレルヴォ交響曲、レンミンカイネン組曲、トゥオネラの白鳥、ポホヨラの娘(交響詩)、ルオンノタル、レンミンカイネンの歌、火の起源、組曲『キュッリッキ』、ワイナミョイネンの歌などがそれで、フィンランディアや7つの交響曲、ヴァイオリン協奏曲位しかちゃんと聴いてなかったもので、彼の作品にはまだまだ聞いてない曲が一杯であることに改めて気付きました。
今回youtubeを探して、カンテレで弾かれる一つの美しいメロディ(3本目までの曲)が特に耳に強く残りました。

kalevala hymn, 38str kantele

Kalevala "Sävelmä"

Kalevala

***Singing a Kalevala runo in Finnish [Ensiferum]***

ENSIFERUM- kalevala melody

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2011年7月 3日 (日)

Kaustinen Folk Music Festival

1968年に始まった有名な民族音楽祭、カウスティネン民族音楽祭の映像を中心に、フィンランドのフォーク・ミュージック・シーンを少し覗いてみます。有名なグループJPPの演奏などがありました。ハンガリーとフィンランド、エストニアは、ヨーロッパにおけるウラル系3大民族と言えるでしょうか。元いた場所は、やはりウラル山脈の方だったようです。ハンガリー人の祖先が移動するのと同じ頃(1世紀?)、現在のフィンランドの地に入ったと言われています。
独特な歌唱法ヨイクで有名なサーミ人(旧称ラップ人)は、もっとウラル系文化の古い形を残しているものと思われますが、フィンランド本国では周囲のゲルマン、スラヴの影響を受けながら、スオミにしかありえないどこか寂しげでリリカルな叙情性が時折顔を覗かし、私はそこにたまらない魅力を感じます。それはもしかしたら民族叙事詩のカレワラ以来の伝統かも知れません。そのある種幻想性に近い感じは、フィンランドの生んだ名作アニメ「ムーミン」にも表れているような気がします。カウスティネン音楽祭ではフィンランドだけではなく、トルコや中国の音楽などもyoutubeにありました。世界中の音楽の見本市のような音楽祭が盛大に催されるのも、複雑な来歴を持つウラル系民族の国だからでしょうか。

JPP & Timo Alakotila - Finnish Harmonium & Fiddle Folk Dances

Kaustinen Folk Music Festival Duo Kuunkuiskaajat

Kaustinen Katrilli or Night Quadrille (pt 1) at Helsinki Day, 2009, music by JPP

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2011年7月 1日 (金)

野いちご

フィンランドの民族音楽で少し見てみましたが、民族舞踊などでもメロディアスな曲が多いのに驚きました。日本人好みの旋律が多いように思いますが、いかがでしょうか。小学校で習った「野いちご」は、どなたも記憶に残っている曲ではないかと思いますが、この曲はフィンランド民謡です。この国の民謡はスラヴとゲルマン(スウェーデンとノルウェー)の間にあって、ペーソスに富んだ独特な旋律美を持った歌が目立ちますが、フィドルはどもかく、歌はどちらかと言えばスラヴ寄りのメロディラインの様にも思います。フィンランドの大作曲家シベリウスの数々の名曲にもスオミ(フィンランドの自称)の心が息づいています。ヴァルティナの歌唱にも確かにスオミ音楽の叙情性が感じられます。
この後はフィンランドとロシア連邦のウラル系民族の音楽を比較しながら(出来ればハンガリーも交えて)、再度シベリアの方へ向かうことも考えています。アルタイ系のトゥヴァなどがまだですし、何よりも追分ロード探索がなおざりになっていますので(笑)。行きつ戻りつ、戻りつ行きつ・・・、で見えてくることもあるかと思います。お盆辺りは日本全国の盆踊り関係を予定しています。

Finnish Folk Dances

Avokatrilli Finnish Folk Dance - Suomalainen kansantanssi

この曲はスメタナのモルダウとか、イスラエル国歌のハティクヴァに似ていて驚きました。

Finnish folk music - Troka - Klockar Aleksanteri

こういうフィドリングはスウェーデンやノルウェーのフィドル音楽にそっくりです。

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