山中節
新潟、富山の民謡を見てきましたので、石川の山中節はいかがでしょうか。おわら、帆柱起し音頭、おけさ、相川音頭(これは数年前ですが)と来ましたので、これでこの辺の民謡名曲が出揃った感があります。山中節は個人的に非常に好きな民謡の一つで、特に三代目米八さんの淡々としながらも艶っぽい歌声が耳に残っています。今日の一本目がその録音ですが、これは日本伝統文化振興財団の決定版 日本の民謡 [Disc 2]に収録されています。
以下解説は「日本民謡辞典」(東京堂出版)より
石川県の南部の福井県寄りに続く温泉郷を中心に歌われる三味線調のお座敷唄。漁師や船頭が北海道から持ち帰った江差追分が変化したなどと言われているが、元来は古くからこの地方にあった盆踊甚句で、七七七五調の三句目以下を繰り返すといった、テンポの速い、節回しの簡単なものであったのが、浴客相手の座敷唄に用いられて変化してきたもの。「薬師山から 湯座屋を見れば シシが髪結うて 身をやつす」は近世の流行俗謡の「高い山から 谷底見れば 瓜や茄子の 花盛り」の類型のひとつ。シシは浴客相手の遊女のことだが、近年猪とこのシシをもじって「鉄砲猪踊」と呼ぶテンポの速い賑やかな唄が酒席の騒唄として用いられだした。
山中節
山中節 小唄勝太郎
東京音頭で有名な勝太郎さんの録音もありました。
うめ吉 "山中節"
現代のお座敷唄の名歌手、うめ吉さんの映像も
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