バーデン・パウエル
続いて、サンバやボサノヴァのギタリストを何人か見てみたいと思います。ブラジルのサウダーヂをたっぷり感じさせる演奏を中心に選びたいと思っていますが。まずは大御所バーデン・パウエルです。以下ウィキペディアの重要ポイント(太字)を抽出して、その後にコメントしてみました。
非常に技巧的なギター演奏をするギターの巨匠として知られており、特に、ヴィニシウス・ヂ・モライスとの共作であるアルバムアフロ・サンバなどの作品で知られる。
19歳で作曲した「悲しみのサンバ(Samba Triste サンバ・トリスチ)」がヒット、一躍有名となる。
今日の一本目です。
アントニオ・カルロス・ジョビンなど多くのボサノヴァ・アーティストたちとクラブでの共演を行っていた24歳の頃、ヴィニシウス・ヂ・モライスと出会い、その後アルバムアフロ・サンバや映画「男と女」のサウンドトラックの製作などで共作を持つ。
そう言えば「男と女」のサントラにも関わっていました。大好きな映画の一つです。映像が音楽的、音楽が映像的でもある、と言えましょうか。もう一人の「モラエス」も、この後取り上げる予定です。
1967年にベルリンで開催されたGuitarworkshopでは大御所バニー・ケッセルやジム・ホールを抑え、楽曲に対するその独特のアプローチと奏法で聴衆の度肝を抜き、その名がヨーロッパ中に知れ渡ることとなる。
あのジム・ホールを抑えたとは! ジム・ホールと言えば、ビル・エヴァンスとのデュオUndercurrentはもう30年余り愛聴盤でした。
70年代にはヨーロッパに活動の拠点を移し、ヴィニシウス・ヂ・モライスと産みだした土着的宗教をテーマとした世界観やブラジル民謡、バッハなどクラシックを取り入れた作曲をさらに追求し、ボサノヴァの範疇に納まらないギター奏者として活躍する。
J.S.バッハに傾倒するブラジルの音楽家はヴィラ=ロボスだけではないということですね。そう言えば、今日の2本目は平均律クラヴィーア曲集のブラジル版のようなイメージです。ブラジル民謡もどの地方のどういう曲をどういう風に・・まで辿っていくと面白いでしょう。
また1970年と1971年には来日を果たしており、当時ギターリストを目指していた日本の若者に強烈な印象を与え、一大ブームを巻き起こした。この頃に影響を受け、その後日本で活躍しているギターリストは少なくなく、その中でもバーデンの影響が演奏に顕著に見られるアーティストに佐藤正美等が挙げられる。
私もレコード屋の棚で70年代から彼の名を目にしていましたが、実際聞いたのは大分後でした。あの頃出会っていたら・・と思う音楽家の一人です。
Baden Powell - Samba Triste - Europe by Loronix
Baden Powell - Prelude in A minor
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コメント
ジム・ホール生聴きましたよ… メチャクチャ 洗練ですね…凄い! バーデンパウエルの 生ライブ も 聴きましたが バーデンパウエルは 次元が 違う 超超天才です!マイルス オスカーピーターソン ジェフベック クラプトン スティービー・ワンダー など みんな すごいが バーデンパウエルは まさに 雲上人です!あんな 演奏家は なかなか いないんじゃ ないかな~ 個人的には ウエス・モンゴメリーも 好きですが 生で聞いてないからな~ バーデンパウエルは最晩年でしたが まさに 超人的でしたね~
投稿: 南青山インテリアデザイナー安土 | 2012年10月30日 (火) 09時32分
南青山インテリアデザイナー安土 様
コメント有難うございます。そうですか、ギターの巨匠2人ともご覧になられたとは、凄いです。
投稿: Homayun | 2012年11月 1日 (木) 01時13分
Facebook始めましたよ。ギターの 事は ギターライフサイクル というブログに 散々書いてるんで 気がむいたら 見てください。 Facebookは 音楽 映画 美術 なんか もろもろ 書いてますよ。 http://m.facebook.com/home.php?ref=wizard&guid=ON&_rdr
投稿: インテリアデザイナー安土 | 2012年11月24日 (土) 00時46分