チロルからザルツブルク
当初はドイツ語圏のバルト民族とスラヴ民族の音楽状況を見て行く予定でしたが、アルマンドと対比させたレントラーから南ドイツ~オーストリアの方にぐいぐいと引っ張られた形になりました。アルプスの音楽は予想以上に面白いので、この際もっと見ておこうかと思います。以前作ってあった「独墺」というカテゴリーがありあましたが、忘れてそれぞれ新たに立てていました(笑)
女性トリオのDie Hoameligenは、やはりチロルの方でしたが、オリンピックが開催されたインスブルック(イザークのルネサンス歌曲「インスブルックよ、さらば」でも有名でしょう)の近くでしょうか、Muttersという町のグループのようです。この辺りはヨーデルやワルツの生まれたところ。アルプスの単数形とも取れるアルプとは「山の牧場」のような意味ですが、アルプごとに少しずつ異なるフォークミュージックが息づいていると言われます。
Familie Rehm - Krippenlied
こういう優しく暖かくコクのある素晴らしいフォークミュージックが村ごとにある訳ですね。終わり辺りにヨーデル唱法が出てきます。
Die Gfierigen - BarbarAlex-Walzer
Die Hoameligenのメンバー中心のセッション。この辺りではヴァイオリン奏者がコントラバスをこなすこともあるようです。
Salzburger Geigenmusik - Gicht Polka
モーツァルトの生まれたザルツブルクのグループ「ザルツブルク・ガイゲンムジーク」(「ガイゲ」はヴァイオリンのドイツ名)によるポルカ。この町はアルプスではないけど、音はアルプス的。
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コメント
2曲目、たのしく聞きました。たのしい演奏でした。
ハープは、あんな風に弾かれるのですね。
オーケストラで使われるハープと同じものですか?
アイリッシュハープはひとまわり小さいと聞いたことがあるような気がしますが、これも、民俗音楽タイプのものですか?ちがいますしょうか?
投稿: 百本八本 | 2011年9月30日 (金) 22時25分
百本八本様
私も今回初めてチロルでハープを使うことを知りました。クラシックのハープよりは一回り小さいように見えますが、ケルトハープよりは大きく見えます。
チロルの特徴でしょうか、スタッカートで余り共鳴胴を響かさず(発音の後でミュートしているのでは?)、リズミカルに、かつベース的に使われているように思います。
投稿: Homayun | 2011年10月 3日 (月) 00時53分