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2011年10月

2011年10月31日 (月)

Barbu lautarul

オスマン帝国の支配下にあった時も、農村部では昔ながらのルーマニア民謡(1本目のような)などが伝承されていたのでしょうが、オスマンの文化と接触した所(多くは都市部か?)では、フュージョンした音楽も現われたのだろうと思います。その辺りの面白いサンプル(2,3本目の同曲異演)がありました。曲名のBarbu lautarulのラウタルと言うのはルーマニアの職業楽士の変化形だと思われますが、Barbuと言うのが不明でした。ラウタルには元々フィドラーの意味が含まれているようです。
2本目は28日に取り上げたルーマニア古楽グループ、トレイ・パラーレの演奏で、コブサだけでなくサズが入っている所がトルコ色を濃くしています。3本目はルーマニア民謡の趣を強く留めながら、絵の水タバコ?や衣装にオスマン色が目立ちます。

Romanian Old Dance Song (Unknown Band)

I took this song from the Album "The Secret Museum Of Mankind Vol. 1925-48 ", ther's no Band Name but if someone knows whom Song is this, should let me knowとありました。Yazooから出ていたシリーズ収録の音源になります。

Trei parale - Barbu lautarul

Old romanian music: Barbu Lautarul

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2011年10月30日 (日)

オスマン時代の名残りのルーマニア古楽 国歌

ドラキュラのモデルとして知られるヴラド・ツェペシュ公の、酸鼻を極めた抵抗は有名ですが、結局15~16世紀にワラキアとモルドヴァ、そしてトランシルヴァニア(以前はハンガリー領)もオスマン帝国の属国になりました。その後、ハプスブルク家のハンガリー領に戻ったトランシルヴァニアを残して、ワラキアとモルドヴァは1877年に独立。今日の映像の音楽は、その頃のものでしょうか。どこかオスマン的な香りがあります(特に1,2本目)。更にはオスマン以前のビザンツ的な感じも透けて聞こえるので、そうなるとギリシアの古楽とも似てきます(3本目)。
ルーマニアの音楽と言うと、ワラキアやモルドヴァのジプシー音楽やラウタルの音楽、トランシルヴァニアのハンガリー系音楽ばかりが有名になっている感がありますが、今日の映像のようなオスマン朝の影響の聞こえる音楽や、それ以前からのルーマニア正教会のドローン豊富な音楽などもあって、この国の音楽はかなり多面的だと改めて思いました。特にオスマン風というのは、他と比べて異質です。
最後5本目にルーマニア国歌を。TVRでよく耳にするこの荘厳で憂いに満ちた旋律は、とてもルーマニアらしい曲調です。

Old romanian music: Inima mi'e plina

Old romanian music: Bordeaias, bordei, bordei...!

Old romanian music - Lelita Saftita !

Romanian Hussars (after the 1859 Union of Principalities)

Imnul Romaniei (Romanian Anthem)

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2011年10月28日 (金)

ルーマニアの古楽 Trei parale

東欧の古楽は、ハンガリーやチェコ辺りなら結構聞き覚えがありますが、ルーマニアの古楽と言うのはほとんど記憶がありません。偶然それらしき演奏がありまして、激しくセンサーが振れました(笑) Trei paraleがグループ名。
いきなりウードか琵琶のような楽器のアップが出てきて驚かされますが、これはルーマニアのコブサ(コブザ?)です。これ位大きく見えるのは初めてでしょう。材質や奏法がよく分かって興味深い限りです。笛はカヴァルかフルヤか、微妙なところ。
音楽全体にオスマン帝国時代のトルコ音楽の影響も聞こえてきますが、2本目は有名なユダヤ・メロディです。(ぱっと曲名が出てきませんが) ルーマニアと言う国をめぐる音楽環境の重層性を感じさせます。

[Etno-Ritim "Romania"] Trei Parale - Lelita Saftita

Trei parale-Chiftilareasa.avi

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2011年10月27日 (木)

糸弾きヴァイオリン

ワラキアのタラフ・ドゥ・ハイドゥークスは、もう何度も来日して白熱のステージを見せてくれました。プリマ・ヴァイオリニスト、カリウの超絶技巧も勿論聞きものですが、今は亡き長老、ニコラエ・ネアクシュの味のある演奏はいまだに忘れられません。00年の初来日以来4回生で見ましたが、ネアクシュ爺さんの芸を拝めたのは最初の2回だけでした。Ocoraの「ワラキアのジプシー音楽」の頃のような鬼気迫るテクニックではなくても、しわがれた歌声とヴァイオリン共に、実に味わい深く、特に人気を集めたのは糸弾きプレイでしょう(笑) 2本目がその映像。DVDでも「外国ではこれをやるとうけるぞ~」と子供達に話して聞かせていました。
その糸弾きヴァイオリンですが、ユダヤの方でもやっているサンプルを見つけました。ユダヤ楽士とロマ楽士の共存を証明するような内容のようです。ところでこの映画Zug des Lebens、日本では公開されたのでしょうか? 昨日のルスティッヒ・ザインも同じ映画のワンシーンでした。

Klezmer meets Polka and Dance

  Eine der wildesten Szenen aus dem Film "Zug des Lebens" (Train de vie). 糸弾きに続いて、「ロメーニャ・ロメーニャ(ルーマニア・ルーマニア)」の一節も聞こえます。ヴァイオリンでは分かりませんが、歌ではニャロメ・ニャロメと聞こえる曲です(笑)

Mondomix présente : Taraf de Haïdouks

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2011年10月26日 (水)

ルスティッヒ・ザイン

Jewish folklore from Romania before WW2(第二次世界大戦前のルーマニアのユダヤ民謡)となっていますが、この曲はルスティッヒ・ザインという名でも知られているハシディック・ニグンです。ルスティッヒ・ザインのルスティッヒと言うのは、イディッシュ語でしょう。ザインはヘブライ文字のアレフベート(アルファベット)の7つ目。意味がよく分からないのがもどかしい所ですが、このメロディは典型的なハシディック・メロディの名曲として知られています。増二度音程が特徴的なアハヴォ・ラボ旋法で、ハシディック・ソングとクレズマー、双方のエッセンスのような一曲だと思います。
ニグンですので歌詞はなく、クレズマーの器楽で演奏された例(CD等)がいくつもありました。ルーマニア起源らしいと言うのは初めて知りましたが、この「屋根の上のヴァイオリン弾き」の一こまのような映画が気になります。アナテフカはウクライナのシュテトルとされていますから、その位置がウクライナ西部ならば、両者の舞台は割りと近くと言えるでしょう。

Jewish folklore from Romania before WW2

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2011年10月25日 (火)

Maria TanaseとCiuleandra

今日のタイトルCiuleandraは、ルーマニア往年の名女性歌手マリア・タナセの歌唱が印象的でした。ドイツのOriente Muzikからのアルバムタイトル(「ルーマニア歌謡の伝説 第2集」の原題がCiuleandra)にもなっています。彼女のオリジナル曲なのか、ルーマニアの舞曲の名前なのか、これまで分からずに来ましたが、上記サイトにあるように、どうやら後者のようです。ステップまで詳細に書かれています。どれも同じメロディなので、特定の曲なのでしょう。優美さとペーソスの入り混じった佳曲です。4本目にはマリア・タナセの歌唱を。

Ciuleandra.wmv

Ciuleandra

ciuleandra

Maria Tanase - sings "Ciuleandra"

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2011年10月24日 (月)

ブコヴィナの歌

モルドヴァの一番北に位置するブコヴィナ地方は、ルーマニア全土で見ても北東の端っこに当たります。ルーマニア側が南ブコヴィナ、北部はウクライナにまたがっています。ブコヴィナとは「ブナの国」の意味だそうで、これは今日初めて確認したように思いますが、何やらイメージ的にぴったり。行ったことはありませんが(笑)
今日はブコヴィナの音楽を色々見てみましょう。ロマかルーマニア人か、不明ですが、どちらかのラウタル(職業楽士)の演奏が多いようです。場末の哀愁味のようなところが堪りません。ワラキアの音楽と、どこか違います。

Vasile Mucea - Canta cucu'n Bucovina

Din Suceava-n Radauti si mai sus la Cernauti -Maria Iliut

例のスチャヴァのラウタルたちと女性歌手でしょうか。こういう映像は、TVRの民謡番組でよく出てきます。モルドヴァらしく、チャンゴーがよく弾くコブサが出てきます。

FORMATIA CETINA DIN SUCEAVA VIDEO 2008 Beau si eu si bea si tata

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2011年10月23日 (日)

バサラビエとブコヴィナ

一昨日アップしましたギオラ・ファイドマンのHappy Nigunですが、94年に東京FMのトランスワールドミュージックウェイズに出演させて頂いた際に、番組冒頭に流したことを思い出しました。タイトルは「ユダヤの音楽」。17年も昔のことになりましたが、今も東京FMのアーカイヴに私の名前が出ていた思います。
あの頃はイツァーク・パールマンのIn the Fiddler`s HouseのCD、ライヴ、VHSの3点がかなり人気を集め、その中にはリヴァイヴァル・クレズマーの面々との共演があった訳ですが、モルドヴァ方面の曲で思い出すのが、ブレイヴ・オールド・ワールドです。ビデオでもバサラビエ(「ベッサラビア」のイディッシュ語読み)やブコヴィナという曲が見えました。これらはいずれもモルドヴァの地から生まれた音楽を、ユダヤ人のフィルターを通して演奏している(聞いている)ような曲だったのでしょう。同じルーマニアでも、トランシルヴァニアやワラキアとは、確かに違ったものをびしびし感じます。
東モルドヴァとでも言えそうなベッサラビアとは、現在のモルドヴァ共和国(91年のソ連崩壊の際に独立)とほぼ一致し、ブコヴィナはルーマニア側のモルドヴァ地方北部に当たります。ブコヴィナの町、スチャーヴァに住んでいたというアラブ人の知人から、とにかく寒くて寂しい感じの所だったと聞きました。トランシルヴァニア、ドナウ・デルタと並んでヨーロッパ最後の秘境とも言われます。

Basarabye

上記のIn the Fiddler`s Houseのビデオから。このシーンは非常に印象的でした。今でもぞくぞくっと来ます。マイケル・アルパートのイディッシュ語の歌が最高!

01. Brave Old World live - Bukovina 212

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2011年10月21日 (金)

色々なMoldoveneasca

モルドヴァの舞踊を昨日見ましたが、どうやら3本とも同じ曲だったようです。Joc Moldoveneascaがその曲名ですが、モルドヴェネアスカと言うのは「モルドヴァの」とか「モルドヴァ民謡」のような意味では? その前にJocとかHora、Sirbaなどが付きますが、これらは踊りの種類でしょう。この中ではホラが最も有名です。哀愁のメロディと、明暗がころころと入れ替わるところが、いかにもモルドヴァ的なのでしょうが、これがクレズマーにかなり濃厚に受け継がれているように思います。
Joc Moldoveneascaにそっくり、もしくはパクリではないかと思う程、クレズマーにそっくりな曲があります。Happy Nigunを2本上げておきますが、もっとそっくりな曲が確かありました。

Joc Moldoveneasca

sirba moldoveneasca

Fanfare Ciocarlia - Sirba moldoveneasca

CONSTANTIN MANDRISTEANU HORA MOLDOVENEASCA

Giora Feidman - The Happy Nigun

klezmer the happy nigun

これもGiora Feidmanの演奏でしょう。

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2011年10月20日 (木)

モルドヴァの舞踊

トランシルヴァニアの方はハンガリー系中心ですが3月以前に結構見ましたので、東側のモルドヴァにも行ってみましょう。カルパチア山脈の東麓がモルドヴァ地方ですが、モルダヴィアとも言われ、ロシア連邦のモルダヴィアと元は一繋がりの地方。
この地方の出身者には、体操のナディア・コマネチ、ヴァイオリニストのシルヴィア・マルコヴィッチ、何度も来日してお馴染みのロマ楽団のファンファーレ・チョカリーアのような、世界的に有名な人が出ています。音楽は、トランシルヴァニアともルーマニア南部のワラキアとも違うものがありますが、どちらかと言えばワラキアに近いでしょうか。
上記ウィキペディアにもあるように、複雑な歴史を刻んだ地方で、ユダヤのクレズマー音楽のルーツの地の一つでもあります。女性中心のヴァイオリン・アンサンブルによる3本目も興味深い映像。1本目と同じ曲でしょうか? しかし、クレズマー音楽に酷似しています。

Joc - Moldoveneasca

Moldoveneasca

Moldovenyaska (Молдавеняска)

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2011年10月19日 (水)

古いトランシルヴァニア音楽

しかし、トランシルヴァニアと言えば、ドイツ系よりもハンガリーやルーマニアの伝統音楽が素晴らしく、目立っている所です。3つの文化が入り混じっていますが、その中でドイツ系は少数派です。震災前にハンガリーやルーマニア(ワラキアやモルドヴァはまだですが)辺りを巡っていました。震災後、しばし日本に立ち戻り、その後ずっとユーラシア大陸を西に進んで、何ヶ月もかけてまた同じトランシルヴァニアに戻ってきて、なかなか感慨深いものがあります。今一度確認のために古い映像をアップしておきましょう。古そうな映像のバックで聞こえてくるのは、クレズマー音楽に近いイメージの音が多いです。やっぱりドイツ系よりも、こういう複雑な文化の混交を感じさせる音楽の方が、トランシルヴァニアという土地にぴったり来るようです。2本目はベッサラビアですから、モルドヴァ北部でトランシルヴァニアとも近接している場所。ここもクレズマーに頻出する地名です。

Romanian traditional music 3

Romanian traditional music from the region of Transylvania (Ardeal).
Muzica traditionala romaneasca din Ardeal.

Dans din caval / Shepherd's pipe dance

"Dans din caval" performed by "Mărţişorul" Ensemble, Chişinău. Romanian traditional folk dance song from Moldova, Basarabia area version.

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2011年10月18日 (火)

Siebenbürgen - Erdély

トランシルヴァニアのことをハンガリーではエルデーイと呼びますが、その中でドイツ系住民のいる地域をザクセン人達はズィーベンビュルゲンと呼ぶようです。今日はブラスバンドや、ミュンヘンのオクトーバーフェストにエントリーしているトランシルヴァニアのダンス・チームの演奏などを。ドイツ系ということで、忘れてしまいそうですが、トランシルヴァニアと言えば吸血鬼伝説の本場ですからVampir関係も少しあります。でも恐いので止めておきましょう(笑) 息を呑むような絶景の映像も。トランシルヴァニアはこんな美しい場所でもあります。

Transylvania Club Dance Group - Oktoberfest 2008

Blasorchester Siebenbürgen-Drabenderhöhe 2010

Siebenbürgen, Rumänien

Siebenbürgen - Erdély

Einst süße Heimat - Siebenbürgen Part1

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2011年10月17日 (月)

Siebenbürger Sachsen

トランシルヴァニアのザクセンを意味するSiebenbürger Sachsenのズィーベンビュルガーというのは、直訳すれば「七人の市民」だと思いますが、それとトランシルヴァニアはどういう関係があるのでしょうか? しかし、ずっと謎めいた存在で、よく分からなかったザクセン人についてもyoutubeのお陰で少し分かってきました。今日は教会建築とその中で?鳴り響くオルガン、民族舞踊など。
例のルーマニアElectrecordsの「ルーマニア・トランシルヴァニアのドイツ系音楽」が出てきました。最も有名なのは、コントラバス協奏曲で有名な、モーツァルトの頃のウィーンの作曲家ディッタースドルフで、彼はトランシルヴァニアに赴任していたようです。ハンガリーのグロースヴァルダイン(現ルーマニア、オラデア)の司教の楽長を務めたそうです。トランシルヴァニア的な曲では、レーベンスドルフという作曲家のトランシルヴァニア舞曲という曲などがありあます。(残念ながらyoutubeは無しでした)

Birthälm in Siebenbürgen Biertan in Transylvania

Kirchenburgen der Sachsen in Siebenburgen

Saxon dance in Sibiu (Hermannstadt)

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2011年10月16日 (日)

トランシルヴァニアのザクセン人

スイスのロマンシュからイタリアに移動するのも一つですが、何故かロマンシュ関係の動画にルーマニアのものがありまして(3本目)、それで思い出しました。前に予定していました、ルーマニアのドイツ系少数民族、ザクセン人の方に目を向けることにしましょう。
ドイツ人によるトランシルヴァニア植民は12世紀に始まり、ハンガリー王国の南東部国境地帯の防衛が主目的でした。植民者は神聖ローマ帝国西部出身者がほとんどで、全般的にフランケン方言(アーヘン、ケルン、トリアー周辺で話された)を話していたけれども、彼らは集団名をザクセン人として呼ばれていた、とのこと。トランシルヴァニア・ザクセン人は、第二次世界大戦後に減少、更に1989年の東欧革命後に激減し、多くはドイツへ移住していったようです。しかし現在もハンガリーやルーマニアにとどまったザクセン人は少数民族として知られています。
考えてみれば、ドラキュラに登場した町、ビストリツァなどもドイツ名の地名でした。フォークミュージックにおいては、おそらく現代のドイツでは忘れられた、中世ドイツ以来の音楽を受け継いでいる部分もあるのではと思います。素朴で端整なドイツ風音楽は、本国ドイツでは余り聞かれなくなっているかも知れません。クラシックの作曲家も出ていて、確かルーマニアのエレクトからCDがありました。それらの作品にはトランシルヴァニアの伝統音楽の影響が少しあったように思いますが、民謡においては驚くほどトランシルヴァニアの音楽の影響を受けてないように聞こえます。Siebenbürger Sachsenとは、トランシルヴァニア・ザクセンのことです。

Siebenbürgen / Siebenbürgisch-sächsische Volkslieder in der Heimatstube Schnaitheim /

Anthem of Siebenbürger Sachsen (Romania)

Romansh Switzerland: culm piz - vegl chanzun pastur - bel

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2011年10月14日 (金)

スイスのロマンシュ語

次はスイスのロマンシュ語関連で探してみました。ロマンシュ語の使用人口は今では3万人程で、スイス人口の0.5%にも満たないそうです。スイス南東部のイタリアに近い地域で話されるので、聞いた感じはかなりイタリア語に近いという印象を持ちました。以下のスイス国営ロマンシュ語放送局のリンクでは、ストリーミングで聞くことが可能です。
Radio e Televisiun Rumantscha
北イタリアを取り上げる時にまた出てくると思いますが(あるいはスロヴェニア巡りの際に触れたかも知れませんが)、ロマンシュ語と親類関係にある同じレト・ロマンス言語群に属する言語に、イタリア北東部とスロベニアの国境付近のフリウーリ地方で話されているフリウリ語があります。

the romansh choir

FACES OF RUMANTSCH II (Subtitles: deutsch, english)

Romansh Phrasebook

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2011年10月13日 (木)

Lichtenstein

スイスとオーストリアの間にあるアルプス山中の小国Lichtensteinについては、民族音楽と言えるものは聞いた覚えがありませんが、どんな国か気になる所。子供の頃に切手収集していて発行国として聞いたような記憶もありますが、それ以外にイメージがありません。youtubeで検索すると、ポップ・アートのロイ・リキテンスタイン(3本目)がかなり混じって出てきます。おそらくドイツ系というだけで、国のリヒテンシュタインとは関係ないと思いますが。リヒテンシュタインに絞ってみると、立憲君主制国家らしく城塞建築の素晴らしい映像が見つかりました。カテゴリーはどれにも入りませんが、取り合えずスイスにしておきました。

Schloss Lichtenstein

Vaduz, Liechtenstein
首都ファドゥーツ。国土面積は小豆島ほどだそうです。

Roy Lichtenstein

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2011年10月12日 (水)

Melanie OeschのYodelling

ヨーデルの技法のサンプルとして、若手女性歌手Melanie Oeschの歌唱を。この人の映像は結構上がっています。まだ20歳過ぎの方みたいです。ツォイエリのように素朴なのではなくて、ヨーデル歌謡的なタイプと言えるでしょうが、卓越したヴォーカル・テクニックをこれだけアップで見られるのは余りないと思います。年を取って円熟味が増すと、どんな声になるのでしょうか。5本目はかなりポップな演奏ですが、長いアルペン・ホルンの吹奏が出てきて、目を惹きます。

Yodel family Oesch

Oesch's die Dritten - Wir sind eine Jodelfamilie

Oesch's die Dritten - Volksmusik ist international 2010

Oesch's die Dritten - Die Jodel-Sprache

Melanie Oesch yodels, Lisa Stoll plays the Alpine Horn, great medley of songs.

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2011年10月11日 (火)

アッペンツェル ゲルニカ「夢の山嶽地帯」

アペンツェルよりも、詰まってアッペンツェルとする方が発音的に近いようです。今日のタイトルは何のことじゃい?と思われると思いますが(笑) スイスと言えばこんな歌を思い出す方も多いかと思いまして、最後に入れておきます。80年代にニューウェーブを聞かれてた方にとっては、ナツメロでしょう(笑)
今日はナトゥア・ヨーデルの盛んなアッペンツェル地方の「音の風景」的な映像も交えて色々と。

SCHWEIZ APPENZELL - SUIçA 02.10.2007

このヨーデルはツォイエリかクーライーエンか、それ以外か、不明ですが、心地良い歌声。例のユネスコ盤のジャケット写真と同じで、アッペンツェルの伝統的な赤いチョッキを着ています。

Appenzell

Hobbysänger Appenzell - Zäuerli mit Talerschwingen

ツォイエリをもう一本。

Appenzell, Switzerland

First Communion parade in the town of Appenzell, northern Switzerland.

Christmas in Appenzell

ゲルニカ「夢の山嶽地帯」

アルバム「改造への躍動」から。映像は1982年11月10日放送の日本テレビ「11PM」より。ゲルニカは個人的には80年代初頭によく聞いたものです。しかし、歌詞にはスイス(ヨーデル、掛け声「ヤッホー」)、オーストリア(チロリアン)、ドイツ(ブロッケン、ワンダーフォーゲル)のイメージが混在しています。

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2011年10月10日 (月)

アペンツェルのツォイエリ

ないだろうと思いながら、一応Zauerliとyoutube検索したところ、「アペンツェルのツォイエリ」が何本か出てきました。うち幾つかは、ユネスコの録音のように村での現地録音ではなく、男声合唱のスタイルでのステージ(あるいはスタジオ)映像でした。しかし、この格調高い演奏も実に素晴らしいです。
「古き良きスイス」の伝統を維持していると言われる東北部のアペンツェルは、ナトゥア・ヨーデル(ほとんど歌詞のない母音唱法のヨーデル)の粋を聞かせる所。そのレパートリーが、悪魔祓いのツォイエリや牛集め歌クーライーエンなどです。ツォイエリは村の家々を回って披露されるので、秋田のなまはげにもしばしば喩えられます。
こういう商業化されない素朴なヨーデルの味わいは格別で、他のヨーロッパの男声合唱(コルシカ、サルディニア、グルジア、グレゴリオ聖歌、プロテスタントの聖歌等)と比較してもっと聞かれるべきでしょう。

Bim Wäli uf de Alp (s'Häwee Zäuerli)

正に山上の牧草地アルプでの歌唱。ユネスコ盤もこんな感じで録られたのだろうと思います。

Engelchörli - Em Edmund chläus siis

Engelchörli - s'Sunnebuebes

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2011年10月 9日 (日)

Erzherzog Johann Jodler

今日はスイス側のヨーデルも少し見てみましょう。「ヨハン大公のヨーデル」(Erzherzog Johann Jodler)は、確か中学頃の音楽の時間に登場しました。日本ではヨーデルの代表曲として知られているように思いますが、派手にアレンジが入ったものよりも、独唱でしっとり歌ったものが、とても良い感じでした。
スイスでは、アルプごとに異なるヨーデルの伝承があって、元はこの曲もその一つなのでしょう。歌の内容によってツォイエリ、ルッゲセリなど、ヨーデル以前からの呼び名がありますが、宗教的とされるツォイエリの録音が、以前ユネスコから出ていました。(Auvidis UnescoのCD「アペンツェルのツォイエリ」 廃盤) カウベルが耳に優しく響き、牧童たちがアルプや村々を静かに歌い歩く姿が目に浮かぶ名盤でした。ツォイエリは「スイスのなまはげ」のようなものだと聞いたことがありますが、アルプでの孤独を紛らわし、自然の驚異や、悪魔を追い払うと言われる、ヨーデル本来のしなやかな強さも確かに聞き取れました。
ヨーデルは、牧童たち、更には人間と家畜の連絡手段として発達した歌唱法ですが、アルプス地方でも、スイスのイタリア語圏・フランス語圏などのドイツ語圏以外では、ヨーデルはほとんど歌われていない点が、とても興味深い所です。ロマンシュ語ではどうなのでしょうか?

Monika Kaelin - Erzherzog-Johann-Jodler 1997

Hilde Ott - Erzherzog Johann Jodler

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2011年10月 7日 (金)

チロルのヨードラー

新ウィーン楽派の音楽が続きましたので、今日はがらっと気分を変えて(笑) こうして聞くと、とても同じ国の音楽とは思えません。ヨードラー(Jodler)とはヨーデルのことで、正確にはこちらに近い発音になるようです。チロルなどオーストリア西部はヨーデルの故郷。チェルノブイリ事故の時は、チロルの辺りも放射能汚染で大変だったようです。しかし、どこでも牛の愛らしく少々ユーモラスな姿には癒されます。

Yodeling Song about a Cow: Die Bless, mei Kuah - Tyrolean Evening DVD

orig Ötztal Trio - zu Tirol gehört das Jodeln

Musik aus Tirol -Tiroler Bravour Jodler

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2011年10月 6日 (木)

浄夜

シェーンベルクの後輩のアルバン・ベルクにシュランメルに関係した作品があったような記憶がうっすらとあって、その捜索から新ウィーン楽派の方に入ってきましたが、それは記憶違いだったのかも知れません。序ですから、「月に憑かれたピエロ」と並んでシェーンベルク作品では一般に最もよく知られている「浄夜」を見ておきましょうか。
この曲を初めて聞いたのは、確かちょうど31年前(1980年)の春だったと思いますが、ネヴィル・マリナー指揮(オケ名は失念)のLPで聞き、特に前半の蕩けるような美しさに参ってしまいました。春先の蠱惑的な夜景と分かちがたく結びついていましたが、偶然にもこれはデーメルの詩と近いイメージだったようにも思います。以来ずっとシェーンベルク作品に限らず、全クラシック作品で最も愛好していた曲でした。原曲の弦楽六重奏版も一緒に上げておきます。両者1本目のみですので、続きはそれぞれのリンクからどうぞ。
余談ですが、シェーンベルクを日本語にするなら「美しい山」ですから、美山さんになるでしょうか(笑) ベルクはそのまま「山」さん?(笑) バッハはドイツ語で「小川」の意味ですから、そのまま小川さんになるでしょう。

Schönberg Verklärte Nacht (1/5)

Arnold Schoenberg - Verklaerte Nacht - part I

こうして見ると、ブラームスの弦楽六重奏曲の影響は強いのかなと思わせる編成です。

Arnold Schoenberg: Weihnachtsmusik

ユダヤ系のシェーンベルクは、最終的にはユダヤ教に改宗しましたから、これは若い頃の作品でしょうか。こんな穏やかなクリスマスの曲を書いていたとは驚きです。

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2011年10月 5日 (水)

グールドのピエロ・リュネール Live

変奏のモチーフ、あるいはメロディすら感じさせるM.R.モルタザヴィという恐るべきトンバク奏者の動画を見つけましたが、今回はトンバクに深入りせずまたの機会にして、一昨日のテーマに戻ります。
何とグレン・グールドがピアノで参加(おそらく指揮兼)したシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」の動画がありました。TVに映る映像(ビデオ?)を撮ったものですが、冒頭の「月に酔う」から、どんな風に演奏していたかが分かります。ソニーからの録音には第1部の7曲のみ収録されていました。94年リリースのようです。グールドの「ナポレオンへの頌歌」やピアノ作品集などは前から知っていましたが、ピエロもあったとは、全くチェック漏れでした。グールドらしいタッチに酔いました。Patricia Rideoutのシュプレッヒ・シュティンメも良いです。

Glenn Gould and Patricia Rideout: Schoenberg Pierrot Lunaire

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2011年10月 4日 (火)

トンバク・ワークショップのお知らせ

独墺シリーズの途中ですが、今日はワークショップの告知です。
日本でおそらく唯一の本格的トンバク奏法の名手エスファンディアル・ラリさんのワークショップです。今日の動画はラリさんの独奏の映像です。いつ聞いても驚異的な演奏です。
ペルシア音楽で用いられるトンバクについては、以前にも同じカテゴリーで何度か取り上げました。
以下アケメネスのHPからの引用
アケメネス ショップ(絨毯、民族楽器、書道)
書道
トンバック

◆◆◆◆◆ペルシャ・イランのパーカッション  トンバックのワークショップ◆◆◆◆◆

プログラム

・国内では唯一のペルシャパーカッション・トンバックのソロ演奏
・トンバックの歴史や成り立ち
・演奏の方法を実体験して頂く交流
・指先の動きは脳にとても良く、アンチエイジングに繋がる話
・ペルシャ民族楽器の話 (展示あり)
・ヒアリング&インタビュー


◆概要
講師は在日23年のペルシャ・イランのアーティストlaliです。
来日以来、ペルシャのパーカッションとペルシャ書道を通して、ペルシャ・イランの文化芸術の紹介に取り組んできました。この度ペルシャ・イランの情報発信のスペースを構え、カルチャースクールを始め、様々なワークショップを企画中。この度は楽器に焦点をあて開催を試みます。

ペルシャ民族楽器は古来より世界各国の様々な楽器のルーツになっています。ピアノや三味線のルーツになった楽器は必見です。

トンバックの歴史はペルシャの楽器の中で最古のものと言えます。
講師laliによる独特な指さばきの演奏はサプライズパフォーマンスといえます。
様々な楽器とのコラボが可能な楽器で、パーカッションやその他の楽器のコラボレーションコンサートも企画中。
会場はペルシャ絨毯を始め伝統工芸楽器の展示をしています、ペルシャ絨毯の上に座りペルシャの世界で新しい趣味の世界や交流を楽しんで頂けましたら嬉しいです。

◆開催場所日時
日時  11月11日(金)  18時~19:30時
会場  千代田区永田町2-14-3 赤坂東急プラザ 2F AKEMENES
TEL/FAX 03-6206-1216 E-mail akemenes777@nifty.com
参加費 3000円


◆申し込み・お問い合わせ
電話 03-6206-1216 又は
上記掲載のメールにてお願い致します。
定員になり次第締め切らせて頂きます。

以上となります。

11月11日は震災から8か月。アケメネスでは当日、東北支援の募金箱を設置します。寄せられた支援金は (ふんばろう東日本プロジェクト)被災者直接支援物資を送らせて頂きます。完全復興まで微力でも支援継続宣言します。

  AKEMENES 田中 美雪
100-0014 千代田区永田町2-14-3 赤坂東急プラザ 2F
TEL・FAX03-6206-1216

(引用終わり)

前にも書いたように思いますが、95年に半年ほどラリさんの教室に通っていました。ZeAmiの準備のためその後通えなくなりましたが、その後も何かとお世話になりました。リーズがどうも・・という段階でのリタイアでしたので、中途半端でしたが、リーズについてはその後の影練の結果大分出来るようになってきて、ラリさんからも基本パターンについてはOKを頂いたことがありました。両手の9指を細かく膜面に当てる、スネアドラムのロールのような奏法(リーズ)は、ペルシア声楽でのタハリールに相当するものだろうと思います。但し、仮に出来るようになっても、少し叩かないと指が弱って、各指の膜面への当たり方が甘くなるので、常に精進が必要な楽器です。リーズが出来るようになると、PCの入力が異常に速くなります(笑)(体験談) 効能はどうもアンチエイジングだけではないようです。

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2011年10月 3日 (月)

月に憑かれたピエロ by グレン・グールド

いきなり飛躍しますが、新ウィーン楽派の音楽を少し聞いてみたいと思います。今日初めて知ったのですが、あのグレン・グールド(J.S.バッハのゴールドベルク変奏曲で鮮烈なレコードデビューを飾った鬼才)がシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」(ピエロ・リュネール)のピアノを弾いた録音があったのでしょうか? これには驚きました。しばらくクラシックを離れている間に、色々出ていて驚くことがよくあります。
語るように歌われる女声独唱のシュプレッヒ・シュティンメと、独特な室内楽編成が特徴的で、浄夜やグレの歌などの後期ロマン派の極限まで行ったような作品の後、無調時代に入ってから(そして、12音技法に突入するまで)の代表作として知られています。作品は、表現主義的ともいえるでしょうか、幻想的かつ怪奇なイマージュの溢れた曲で、好き嫌いがはっきり分かれそうですが、私はスコアを見ながら聞く程、一時どっぷりはまっていました(笑) 最初はピエール・ブーレーズ指揮イヴォンヌ・ミントン他で聞きましたが、その後シュプレッヒ・シュティンメをヘルガ・ピラルツィクが歌った(語った?)録音が一番!と思ってからもう30年余りになります。同じくピラルツィクだったと思いますが、指揮をシェーンベルク自身がやっている演奏もLPでありました。(あれはCD化されてるでしょうか?) この曲のグールドの録音があれば是非聞きたいものです。
優雅なシュランメルからは大きく飛躍しましたが、こちらもウィーンが生んだ音楽文化であることには違いありません。同時代の絵画に喩えれば、浄夜がクリムト、ピエロ・リュネールはアンリ・ルソー、12音時代はカンディンスキー(ブーレーズのウェーベルン全集のジャケットにもなっていました)でしょうか。ではエゴン・シーレは? とすぐ問われそうですが、「ペレアスとメリザンド」辺りでしょうか? 

Glenn Gould plays Schoenberg Pierrot Lunaire,Op.21 - 1 ; Monderstrunken

一曲目の「月に酔える」

Glenn Gould plays Schoenberg Pierrot Lunaire,Op.21 - 2 ; Colombine

Glenn Gould plays Schoenberg Pierrot Lunaire,Op.21 - 4 ; Eine Blasse Wascherin

4曲目の「青ざめた洗濯女」。この静謐な室内楽書法も幻想的な美しさがあると思いますが・・

Glenn Gould plays Schoenberg Pierrot Lunaire,Op.21 - 5 ; Valse de Chopin

Schoenberg: Pelleas und Melisande / Thielemann · Berliner Philharmoniker

ベルリン・フィルの鮮烈な演奏でシェーンベルクの「ペレアスとメリザンド」。こうして聞いてみると、この曲もイメージとしてはやはりクリムトか?

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2011年10月 2日 (日)

Elisabeth Jess-Kropfitsch

一昨日はヴァイオリンのElisabeth Jess-Kropfitschの素晴らしいテクニックに、いきなりノックダウン状態になっていました(笑) クラシックとしても第一級のテクニックと、楽器自体の甘美な音色。それもそのはず、このヴァイオリンについては"Stradivaris" (King George 1710 and De Kermadec Bläss 1698).とありました。名器ストラディヴァリウスだろうと思いますが、さすがなるほどの音色です。こういう濃密な表現と言うのは、他国の演奏家には難しいでしょう。という訳で、もう少し彼女の妙技を堪能しましょう。
シュランメルは、ウィンナ・ワルツや、オペレッタはもちろん、ジプシー楽団の音楽とも繋がってくる部分を感じます。しかし日本では、クラシック売り場では片隅に追いやられがちで、ワールドでは取り扱いから外れていて、結果的に知名度がかなり低いように思います。こういうカテゴライズの難しい音楽は、他の国にも散見されますが。

Jess-Schrammeln with Elisabeth Jess-Kropfitsch

Elisabeth Jess-Kropfitsch Ralph Benatzky

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