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2012年1月

2012年1月31日 (火)

クレズマー・ヴァイオリンの装飾技法とハシディック・ソング

少し飛躍しますが、今日はクレズマー・ヴァイオリンの泣きの奏法について、ハシディック・ソングと並べて聞いてみましょうか。ドイナなどのルーマニア音楽の影響は色濃いとは言え、クレズマー・ヴァイオリンの奏法はかなり独特なものです。一本目はネアクシュ関係を見ていて見つかった映像ですが、なるほどこういう風に装飾を付けているのか、と目から鱗の落ちるような映像でした。3本目は元クレズマティクスのアリシア・スヴァイガルズの演奏。クレズマー・ファンにはお馴染みの人でしょう。
最後に入れたのは、ハシディック・フォーク・ソングの大家、ラビ・シュロモ・カルリバッハの自作自演映像。イスラエルの歌手ですが、アシュケナジームの方ですから、ルーマニアのホラなどが血肉化して歌の中に入っています。クレズマー・ヴァイオリンの泣きの装飾と節に近いものが感じられるはずです。Moshe V'Aharonと言う曲は初めて聞くような気がしますが、アハヴォ・ラボ旋法の何とも熱い歌です。タイトル通り、旧約聖書の「モーセとアロン」を歌った曲でしょう。現代音楽を聞く方には、シェーンベルクのオペラで知られているエピソードだと思います。

Klezmer Fiddle "Krekhts" ornament with Jake Shulman-Ment.

Klezmer Fiddle: Using "Krekhts" with Jake Shulman-Ment

Alicia Svigals' Klezmer Fiddle Express

Shlomo Carlebach - Moshe V'Aharon LIVE Performance

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2012年1月30日 (月)

南北のニコラエ

と言っても鶴屋南北ではなくて(笑)、ルーマニア南北のニコラエ翁の聞き比べをしてみましょうか。
ニコラエと聞いてすぐに思い出す人がいます。タラフ・ドゥ・ハイドゥークスの長老だった故・ニコラエ・ネアクシュですが、彼のヴァイオリンがこれまた味があるどころではなく、2000年の初来日の折にはライヴに駆けつけ、彼の姿をステージに見て大変に感激したものです。Ocora盤の頃以来のいぶし銀のヴァイオリン演奏と歌をしっかり耳と目に焼き付けて来ました。youtubeでは名物の糸弾きヴァイオリンばかり目立つのが残念ですが(笑)、ルーマニアの北と南の音楽の違いを感じていただくには良い例かと思いまして、南北ニコラエ翁対決と相成りました(笑) しかし、タラフのステージで、もうあの姿を見られないのは寂しい限りです。タラフは今年5年ぶりの来日公演が決まったそうです。04年以来行ってないので、できれば行きたいものですが・・。カリウのファンでもありますので。(04年にサインもらいまして(笑))

Taraf de Haidouks live at Union Chapel (8 of 8)

Maramures Jewish Tunes: Jake Shulman-Ment and Nicolae Covaci

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2012年1月29日 (日)

Maramures Jewish Tunes

金曜にはマラマロシュ(マラムレシュ)のユダヤ音楽についてちょっと書きましたが、Maramures Gypsyとyoutube検索したところ、ムジカーシュの「トランシルヴァニアの失われたユダヤ音楽」のテーマそのものの映像が出てきました。1曲目はこのアルバムの収録曲そのものです。金曜に書いた直後に見つかって非常に驚き、すぐにアップしたかったくらいでした(笑)
正確に言えば、そのアルバムを作るきっかけになったジプシー音楽家自身ではなく、兄弟か家族なのかも知れません。「トランシルヴァニアの失われたユダヤ音楽」の解説には、教わったジプシー老音楽家の名はGheorghe Covaci(ゲオルゲ・コヴァチと読むはず)と出ていましたが、youtubeの方はNicolae Covaci(ニコラエ・コヴァチ)となっています。彼は1921年生まれと言うことなので、2011年の収録当時、何と90歳という高齢のお爺ちゃんです。音は荒々しく、テクニックにも衰えは見えますが、この節回しは往時のユダヤ音楽家の手をそのまま写しているように思います。伴奏ヴァイオリンには、ディ・ナイェ・カペリエなどの現役クレズマー音楽家が登場しています。
今日はまた最近では特別に驚いた映像でした。

Maramures Jewish Tunes: Jake Shulman-Ment and Nicolae Covaci

Nicolae Covaci of Dragomiresti is the oldest living Maramures folk fiddler. Born in 1921, he has been playing dances since 1929. He is possibly the last of the Gypsy musicians in Maramures to have actually played with Jewish musicians in the years before the holocaust and maintains a wide repetoire of Jewish tunes as well as archaic Maramures fiddle styles. Here he plays a set of Jewish tunes with New York fiddler Jake Shulman-Ment, May 14, 2011.

Jewish tune from Maramureş

Jewish tune from Maramures played by Nicolae Covaci in Dragomireşti in Maramureş and Bob Cohen from Di Naye Kapelye

Jewish tune from Maramureş

Maramures Fiddle: Dragomiresti

Maramures Fiddling: Nicolae Covaci, Dragomiresti

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2012年1月27日 (金)

マラマロシュの楽士達

前にマラムレシュを取り上げたのは、確かムジカーシュのマラマロシュについて書いた時でした。「トランシルヴァニアの失われたユダヤ音楽」と言う副題を持ったこのハンニバルからの名盤は、数あるクレズマー・アルバムの中で一際光る一枚でした。
マラマロシュとは、マラムレシュのハンガリー語での呼称。そのアルバム副題通り、ホロコーストでユダヤ人楽士はいなくなってしまった訳ですが、一緒に活動していたロマの楽士がユダヤ人たちのレパートリーを覚えていて、ムジカーシュとマルタ・セバスチャンによって復活蘇演されたのでした。彼の地に魅せられ頻繁に足を運ばれている、みやこうせいさんの「森のかなたのミューズたち」によると、今でもロマの楽士達はマラムレシュの村々にいるそうです。
今日の一本目のyoutubeは、その「マラマロシュ」に入っていた曲とかなり似た調子の曲です。ロマの楽士ではないと思いますが。(この地方の盃を逆さにしたような男性の帽子が独特です)この映像は前にもアップしていたかも知れません。ギターの弾き方が独特ですが、ロシアの方でも寝かせて弾いていたのを見たことがあります。

INSTRUMENTALA, INVARTITA DE MARAMURES - FLORENTINA SI PETRE GIURGI

Cornelia si Lupu Rednic - Care frunza pica jos

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2012年1月26日 (木)

マラムレシュ

ルーマニア北部に位置するマラムレシュについても、前に少し触れたような記憶がありますので、出来るだけ動画はダブらないようにしたいと思います。古い民族文化を今に伝えるこの地方については、90年代にTVドキュメンタリーで何度か取り上げられていたように思います。みやこうせいさんの写真や文章でも知られている地方です。youtubeを見ていても、現代の映像であるのが信じられない程で、まるで時間が100年以上前に遡ったかのような錯覚を覚えます。伝統的な衣装や建築、それにトランシルヴァニア北部の景色など、どれを取っても息を呑むほどに美しく素晴らしいです。
2本目はタロガトー名人として知られるドゥミトル・ファルカシュの演奏ですが、彼はマラムレシュ出身。タロガトーはルーマニアの古いクラリネットの一種として知られていますが、トランシルヴァニアや西部のバナートが中心ですので、元々はハンガリー系の管楽器ということになるようです。

Maramures - fairytale sights&people

Dumitru Fărcaş - Bărbătesc din Maramureş

Maramures county

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2012年1月25日 (水)

トランシルヴァニア(エルデーイ)の踊り

しかし、こう寒いと体も頭も思うように動いてくれません(笑) 現在の気温は2度。早朝は間違いなく零下でしょう。北国はこんなものではないようですが、南国の者には結構こたえます。寒くてやってられませんので、こんな時は少しでも暖まりそうな映像と言う事で、踊り関係(笑)
カーロシュ・ゾルタン関係でチャールダーシュの古い映像(1本目)を見つけ、続いて素晴らしいダンスものが幾つか出てきました。2本目は23分を余って色々楽しめますが、冒頭ではバルトークの名曲「6つのルーマニア民族舞曲」の棒の踊りを思い出しました。曲は違いますが、タイプとしては同じでは? 大分前にも触れましたが、この曲には「ルーマニア」と入っていますが、エルデーイのマジャール系の音楽になると思います。「6つのルーマニア民族舞曲」の1曲目は昔から個人的に特に好きな曲ですが、採譜地がMezőszabadとありました。こちらもやはりエルデーイの地名でした。名ヴァイオリニスト、ヘンリク・シェリングの映像がありましたので、4本目に。
3本目では前半の女性の掛け声を聞いて、アグネス・ヘルツク&ヘゲドゥーシュのBuda盤「ハンガリー農村の音楽」に出てきた曲の原曲かも?と思いましたが、どうでしょうか。

Apátfalvi csárdás..mpg

Archiv felvétel hang nélkül. a zene csak "aláfestés" Bonchidai csárdás.Kallos Zoltán gyüjtése.

Magyar néptáncok..wmv

Torockó, Várfalvai és a Magyarlapádi népi együttesek, 2010

Béla Bartók Rumanian folk Dances

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2012年1月24日 (火)

Kallos Zoltan gyüjtese

一昨日がカーロシュ・ゾルタンの最近の歌唱、昨日は各地の民謡でした。今日は彼の録音した音源とイメージ映像らしきコレクションが見つかりましたので少しまとめて上げておきましょう。これぞエルデーイの心と言えそうな、往年の生々しい民謡や器楽の素晴らしさは言わずもがなですが、モノクロ中心の映像がまた実にマッチしていて興味深いです。歌の内容を知ってないとマッチング出来ない映像では、とさえ思いますが。
gyüjtéseというのは、翻訳では「集合」と出てきましたが、ここでは「集成」か「アーカイヴ」のような意味合いではないでしょうか。こんな豊穣な時期を知っている彼だからこそ、あのような歌唱(昨日、一昨日のような)が出来たのでしょう。

Tóth István négyese v . magyarja.

Szegény Szabó Erzsi

Tegnap a Gyimesbe jártam

Szatmár felöl..

Ha kél az ég szép hajnala

Erdélyi sirkövek..mpg

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2012年1月23日 (月)

GyimesやMezoseg等の民謡

他にもカーロシュ・ゾルタンの映像が色々上がっていて、トランシルヴァニア各地の音楽をエクレーシュ・エジュッテシュと演奏しています。それらの中から幾つか上げておきましょう。吸血鬼伝説のメッカと言うことを忘れてしまいそうな、素朴で渋い歌の数々。GyimesやMezőségなど、これまでに取り上げた地方名が見えます。völgyiと付いているので、ジメシュそのものではないのかも知れませんが。

Gyimesvölgyi szerelmi dalok Kallós Zoltán és az Ökrös együttes

Mezőségi kontyoló dalok Kallós Zoltán és az Ökrös együttes

Bonchidai menyasszonykísérő Kallós Zoltán és az Ökrös együttes

Szilágysági katonadalok Kallós Zoltán és az Ökrös együttes

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2012年1月22日 (日)

Kallos Zoltanの歌声

そろそろルーマニアの方に移ろうかと思いますが、これまで余り取り上げてなかった北部のマラムレシュや南部のワラキア中心で行きたいと思います。その前に再びエルデーイ(現ルーマニア領のトランシルヴァニア)のハンガリー系音楽になりますが、大御所カーロシュ・ゾルタンで探したら色々出てきましたので、今日はそちらを。
カーロシュ・ゾルタンはトランシルヴァニア在住の有名なハンガリー人民族音楽学者で、彼が調査したエルデーイ音楽の記録はハンガリーのFonoからシリーズで出ています。youtubeでは、エルデーイの語り部達の演奏を記録してきたゾルタン氏本人の貫禄ある渋い歌声が聞けます。いずれも今日初めて見ましたが、これは嬉しい映像の数々です! 一本目はムジカーシュ、二本目はテーカとの共演。3本目は車椅子に乗っての登場。もう大分ご高齢ですから。。

Bújdosónóta

Kallós Zoltán-Téka Együttes: Mezőségi muzsika

Kallós Zoltán: Addig megyek míg a szememmel látok..., Udvaromon aranyvályú, aranykút...

Hallod e te szelidecske.wmv Kallós Zoltán

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2012年1月20日 (金)

チェレミスとチュヴァシの歌

昨日は風邪っぽくてブログはお休みしましたm(_ _)m あるいは花粉の飛び始めという説もあるようです。
ボグナール・シルヴィアの例のアルバム、ディティーズには、ハンガリーの民謡に混じって、ハンガリー語と同じウラル語族のチェレミス語(マリ語)や、テュルク系のチュバシ語による歌が入っていて、異彩を放っていました。幾つか映像が見つかりましたので、それらを上げておきましょう。
チェレミスの民謡のウラル系の歌らしい大らかな感じと独特の音の動き、チュヴァシのテュルクらしい5音音階などが、現代ハンガリーの歌姫によって歌われる不思議。日本で喩えるなら、民謡歌手が北方諸民族(アイヌやギリヤークなど)の歌やモンゴルのオルティンドーに挑戦するようなものでしょうか?
タイトル通りヴォルガの波を歌で表したようなチュヴァシの民謡「Ádil hullám」は、中国の歌辺りと聞き紛うようでもあり、チェレミスの民謡「Te kisleány」は西洋でも東洋でもない中間地帯のとらえどころのないような雰囲気が漂っています。2曲とも08年のDittiesから。

Bognár Szilvia - Te kisleány / Little Girl

Bognár Szilvia - Ádil hullám / The waves of Volga

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2012年1月18日 (水)

BOGNAR SZILVIAの歌声

ハンガリーも増えすぎて以前と内容がダブっているかも知れません。ダブっていたら済みません。ベシュ・オ・ドロムを幾つか見てる内に色々見たくなりましたが(このグループ、サックスも歌も良いです!)、今回は取りあえず次に行きましょう。ハンガリー美女ヴォーカル三人組のもう一人、BOGNAR SZILVIAですが、彼女の歌も前に少し取り上げたように思います。できるだけダブらないように(笑) この人もマカームにいたことがあるようです。声質的に、民謡歌手として、もしかしたら3人の内で一番正統派かも知れません。良い声、良い節を聞かせてくれます。近作のDitties(今日の2本目のジャケット)では、ハンガリー語と同じウラル語族のチェレミス語(マリ語)や、テュルク系のチュバシ語による歌も歌っていて、驚きました。マジャールのルーツの地にまで視野を広げている歌手はそんなにいないように思いますので。4本目は、南に下がってバルカン的な音楽です。

Makám / Bognár Szilvia : Katona sirató

Bognár Szilvia / Semmicske énekek / - A szeretet próbája

Bognár Szilvia - A mennybe vitt leány ( Ének őrzi az időt, 2006, cover )

Bognar Szilvia

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2012年1月17日 (火)

Besh O DromとMakam

サローキ・アーギはマカームやヴェシュ・オ・ドゥロムに参加していたという話を聞いていましたので、そちらで検索してみましたが、彼女がヴォーカルの映像はわずかでした。こんな音楽をやっているグループという事で、併せて幾つか貼っておきましょう。マカームと聞くとアラブの旋法体系をすぐ連想してしまいますが、ハンガリー語ではどのような意味なのでしょうか? (アラビア語ではマカームの綴りはMaqamですから、2音節目の子音が全く別)
マカームはハンガリーを代表するコンテンポラリー派トラッド・フォーク・バンド。コリンダとのジョイント(makam es kolinda)で何度も話題になっています。一方ベシュ・オ・ドロムは、ご覧の通りで、バルカンやロマの音楽寄りですが、ずっとトラッドな風合いが強い音楽をやっているように聞こえます。
Besh O Dromの3本目と、はっきりクレジットはありませんが、マカームの2本目のヴォーカルは、サローキ・アーギのようです。

Besh O Drom - Ha Megfogom az Ordogot

Besh O Drom - Meggyujtom a Pipam

Besh o droM - Gyere Ki Te Gyöngyvirág

Makám zenekar

Makám - Keselyű

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2012年1月16日 (月)

Szaloki Agiの歌声

サローキ・アーギの映像も、前は実際に歌っているのは余りなかったと思いますが、最近は色々出てきています。それらを少しアップしておきましょう。ジャジーな方ではなく、民謡系の歌唱です。一本目は昨日のお婆ちゃん達からの直伝のような歌。二、三本目はジプシー系のミルクポットの口を叩きならが歌うようなタイプです。子供達も楽しそう。四本目は、そんな素朴な民謡を少し現代的にアレンジ。バックにはスロヴァキアのフヤラが見えます。
特に一本目の独唱、沁みます。

Szaloki Agi: Jajj, Istenem

Szalóki Ági: Komámasszony pendelye

Szalóki Ági - Pergető

Szalóki Ági - Búsulj szívem ( Etno klub ) Borbély Mihály

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2012年1月15日 (日)

Enekel Maneszes Lali, Gyüjtötte Szaloki Agi

今日のタイトルは本当はÉnekel Maneszes Láli, Gyüjtötte Szalóki Ágiですが、ハンガリー文字はHPでは文字化けするので、タイトルだけは通常のアルファベットにしています。この文章は一本目のビデオの解説文です。ハンガリー語はほとんど分からないのですが、おそらくサローキ・アーギによるハンガリー民謡のフィールドワーク映像、のような内容ではと思われます。サローキ・アーギは13日の一本目の映像で右に映っていた女性歌手です。3本目に見える通り、しばしば超美人と言われる人ですが、この人を見ると、ポール・デルヴォーの絵の大きな目の女性を思い出します。(それではベル・エキセントリックじゃないか?という声が聞こえそうですが(笑))
最近作ではかなりソフィスティケートされたジャジーな方向に舵を切っているように思われるアーギですが、彼女らのレパートリーのルーツは、こういう農村のお婆ちゃん達が代々伝承してきた素朴なハンガリー民謡にあります。途中で歌詞を補助するように声が入りますが、歌詞を忘れかけたおばあちゃんにアーギが教えているのでしょうか。メロディは覚えていても、マイクに向かって、さぁ歌って、と言われると緊張したのか思わず忘れてしまうのは、バルトークの頃からよくあったことのようです(笑)

szivaraztam, elégettem a számat

altatódal

Szalóki Ági: Lement a nap

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2012年1月13日 (金)

Banatraとは?

今日は例のハンガリーの3女性歌手の映像から。大分前にもアップしたことがありますが、何本かあるので、違う曲だと思います。Herczku Ágnes, Bognár Szilvia, Szalóki Ágiの3人で、何枚か共演盤が出ています。しかし、3人ステージに立つと艶やかですね。
昨日に比べると、3本とも伝統的な歌唱ですが、1,3本目がロマ的なのに対し、2本目はかなりオリエンタルな印象で、Herczku Ágnesにしては異色の一曲です。オスマン帝国領になっていたこともあるハンガリーですが、ここまでオリエンタルだと、元からあったものなのかな?とも思います。おそらく共演しているブルガリア出身のNikola Parov(元Zsaratnokのメンバー)の音楽性なのでしょう。Banatraというタイトルが気になったので、そのままタイトルにしました。
Herczku Ágnesのオフィシャル・サイト

"Háljunk ketten az éjjel"

Herczku Ágnes - Bánatra

Herczku Ágnes: Arany és kék szavakkal

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2012年1月12日 (木)

最近のHerczku Agnes

松の内室内楽(フォーレの)を終えてハンガリーに戻ります。松の内はとおに過ぎていますが(笑)
現代ハンガリーの3人の美人トラッド歌手については、これまでにも何度もアップしましたが、歌唱的に最もトラッドな路線を行っているように聞こえるヘルツク・アーグネシュの最近の映像を見てみましょう。仏Buda盤やフォノー・ゼネカルとの競演は最もオーセンティックで、非常に感銘深い歌唱を聞かせてくれました。何年か前には実演をはっきりyoutubeでも見られなかったのですが、最近はどんどんNikola Parovとの共演などの生映像が出てきていて嬉しい限り。

Herczku Ágnes & Nikola Parov

Herczku Ágnes, Volt nékem szeretőm...

Herczku Ágnes és Nikola Parov - Utolsó tánc.mpg

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2012年1月11日 (水)

フォーレのピアノ・トリオと弦楽四重奏曲

フォーレ・シリーズは一応今日で終えますが、ラストは最晩年の作品120のピアノ・トリオ(三重奏)と作品121の弦楽四重奏曲です。ピアノ四重奏や五重奏よりも、ずっとオーソドックスなスタイルの室内楽を生涯の最後に書きました。
ピアノ・トリオは1923年6月に、アルフレッド・コルトー、ジャック・ティボー、パブロ・カザルスにより初演されました。そう言えば、カザルスがフォーレの音楽をどう思っていたか気になって、ちょっと調べようかと思っていたところです。演奏は、何とプルースト・ピアノ・トリオというユニットでした(笑) 晦渋な印象すらある弦楽四重奏曲と比べて、フォーレらしい伸びやかな美しさにも溢れ、日本でもよく演奏されています。
弦楽四重奏曲はフォーレ最後の作品で、ピアノを含まない唯一の室内楽作品。彼は「室内楽の王者」のスタイルにはなかなか手を出しませんでしたが、最後の一曲でようやくその弦楽四重奏というスタイルで書きました。その深さは計り知れないほどで、晩年の諦念が色濃く感じられます。私も若い頃はよく分かりませんでしたが、最近少しずつ分ってきたような気がします。3楽章という楽章構成もドイツ系の作品とは違って、独特です。この曲は彼の死後1925年6月12日に初演されました。

Proust Piano Trio: Gabriel Faure Piano Trio in D minor, Op.120 I. Allegro, ma non troppo

Proust Piano Trio: Faure Piano Trio in D minor, Op.120 2nd mvt

Proust Piano Trio: Faure Piano Trio in D minor, Op.120 3rd mvt

Gabriel Faure, String Quartet, Op.121 1st mvt.

何故か1楽章だけなくて、このミディのもの位でした。

Faure, String Quartet, Movement 2

Faure, String Quartet, M3

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2012年1月10日 (火)

フォーレのピアノ五重奏

フォーレのピアノ五重奏曲は、ヴァイオリンが1本増えて、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1の、つまり弦楽四重奏とピアノという編成になり、響きがより厚く豊かになりますが、個人の音や妙技は四重奏ほど目立たなくなっているように思います。作曲年代は四重奏の方は1870~80年代なのに対し、五重奏は20世紀に入ってからの作品で、特に2番の方は、弦楽四重奏曲と並んで晩年の作品です。
ピアノ五重奏曲も結構youtubeがありますが、それらの中から演奏風景が確認できるもので、印象的な楽章の映像を拾ってみました。息の長いフレーズはフォーレの音楽の特徴ですが、ピアノ四重奏のような意外性のある転調は少ないようにも思います。モネかセザンヌの絵を連想させるようなピアノ四重奏より色彩感も渋い感じ。

Fauré, Piano Quintet No. 1, op. 89 (1), Radivo, Mennesson, Oswald, Hartmann, Robilliard

1番は作曲者自身のピアノ、イザイの弦楽四重奏団の演奏で初演され、イザイに献呈されたそうです。確かにこの曲はフランコ=ベルギー派のヴァイオリン音楽(イザイやヴュータン等)に近い印象があります。

Fauré, Piano Quintet No. 1, op. 89 (3), Radivo, Mennesson, Oswald, Hartmann, Robilliard

1番の終楽章。この冒頭のピアノの旋律は一度聞いたら忘れられない、フォーレらしい洗練された洒脱な音楽。

Faure - Piano Quintet No.2 Op.115, Ⅰ.Allegro moderato

これは珍しい。ロシアの女性奏者達による演奏。2番はポール・デュカスに献呈された曲。
А.Соломина-фортепиано
Я.Свистунова-1 скрипка
В.Бородянская-2 скрипка
А.Фирсанова-альт
Н.Новикова-виолончель

Fauré - Piano Quintet No.2, Op.115 - Andante Moderato

この2番の3楽章がフォーレ最高の作品と言う方も結構いらっしゃるようです。

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2012年1月 9日 (月)

フォーレのピアノ四重奏第1番

今日は第1番の方です。フォーレと言えば、最も有名なのは、レクイエムや歌曲「夢の後で」、先日のシシリエンヌなどだと思いますが、ポピュラリティーではそれ程でなくても、室内楽曲はフォーレらしさのよく表れたジャンルとされています。第1番と昨日の第2番を比較していかがでしょうか。どちらもフランス近代の洗練美の極みのような作品ですが、好みは結構分かれるかも知れません。プルーストは1番のどんな所が気に入ったのか、想像しながら聞くのも一興です。
そう言えば、数年前にフォーレのエレジーをアップしましたが、演奏していたピアティゴルスキーはローゼン先生の師匠でした。

Faure Piano Quartet No. 1 in C minor, Op. 15 Part 1

Faure Piano Quartet No. 1 in C minor, Op. 15 Part 2

Faure Piano Quartet No. 1 in C minor, Op. 15 Part 3

Faure Piano Quartet No. 1 in C minor, Op. 15 Part 4

Fauré Piano Quartet No.1 in C minor (mvt. 1)

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2012年1月 8日 (日)

フォーレのピアノ四重奏

一昨日の記事でシチリアや南イタリアにはハチロクのリズムが多いことについて書きましたが、何年か前には、南イタリアのタランテラとコーカサスのレズギンカが似ていて、それはビザンツ帝国時代に双方が版図に入っていたことと関係あり?というような内容のことを書いたのを思い出しました。確かに似てる部分は多いように思います。現在は地理的に遠いような気がしますが、同じ国ということになれば・・。
そんな興味深い推論はさておいて(検証は難しいでしょうから)、今日はフォーレの他の室内楽を聴いてみようかと思います。ピアノ四重奏曲2曲、ピアノ五重奏曲2曲、ピアノ・トリオ、ヴァイオリン・ソナタ2曲、弦楽四重奏は、特に名作として知られていますが、まずはピアノ四重奏曲の第2番。エラートからユボー、ガロワ=モンブラン、ナヴァラ他の名盤が1番とカップリングで出ていて、80年代にLPが擦り切れるほど愛聴したものです。現在はSHM-CDで再発されています。
20世紀屈指の大作「失われた時を求めて」を書いた小説家プルーストは、フォーレの音楽を賞賛していたそうですが、どこかでピアノ四重奏第1番の感想について読んだような記憶があります。プルーストはベートーヴェンの後期の弦楽四重奏も愛好し、カペー四重奏団を自宅(おそらくコルク貼りの頃)に呼んで14番などを所望したそうです。15番では特に第5楽章を好んでいたというエピソードも興味深く思いました。ピアノ四重奏曲の第2番についてもどう感じたか知りたいところですが、今の所資料は目にしたことがありません。私はこの曲を聞くと1番以上に非常にデジャヴュ感(コンブレーでのプチ・マドレーヌの逸話のように?)を刺激されると言うか、これ程美しい音楽(クラシックに限らず)は稀なように思います。25年ほど前にはフランス人以外の演奏は皆無に近かったですが、最近は日本人演奏家もたまに取り上げているようです(竹澤さんはそう言えばプーランクのヴァイオリン・ソナタも最近弾かれていました)。往年の、ロン、ティボー、フルニエ他の演奏も素晴らしいです。今日は何故か埋め込みが機能しないので、全てyoutubeサイトのリンクです。
最後に、今日のローゼン先生の発表会では、シシリエンヌを何とか無難に?弾き終えたことをご報告しておきます(笑) 同門の先輩の皆様(もし見ていらしたら)お疲れ様でした。そして、体調の悪い中、いつにも増してハートフルな素晴らしい演奏を聞かせて下さったローゼン先生、有難うございました。

 

Faure - Piano Quartet No.2 Op.45, Ⅰ.Allegro molto moderato

Faure Piano Quartet #2, Kyoko Takezawa, Paul Neubauer, Carter Brey, Shai Wosner

Fauré Piano Quartet no. 2 op. 45 -- Long/Thibaud/Vieux/Fournier (2/4)

G FAURÉ PIANO QUARTET nº 2, Op 45 in G minor Adagio ma non troppo.BEETHOVEN

Fauré Piano Quartet no. 2 op. 45 -- Long/Thibaud/Vieux/Fournier (4/4)

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2012年1月 6日 (金)

シチリアのハチロク

シチリアのハチロク・リズム、ありました。すぐに見つかりました。現在歌われている民謡や、現代化した中にもフォーク調を感じさせる歌は、かなりの頻度で8分の6拍子や8分の12拍子です。思えば、対岸の南イタリアに伝わるタランテラも、3/8または6/8拍子でした。イタリア南部は昔からこの跳ねるようなリズムが多い所のようで、ルネサンス~バロック期にもその流れが当然あって、バロック音楽はイタリアから始まりましたから、シチリアーナもイタリア経由でヨーロッパ中に広まった、ということでしょう。
2本目の頭には、ブラスによる葬送音楽のようなのが聞こえますが(後半はスカ調?)、これもハチロクとも取れ、メロディはどことなくスペインのサエタに似ています。シチリアのハチロクの歌には哀感があって、しっとりとたゆたうように聞かせるタイプが目立ちますが、これなどはシチリアーナの直系と言えるのかも。長靴の爪先に当たるカラブリア地方の歌(5本目)にも、そんな印象があります。

mi votu e mi rivotu

Roy Paci & Aretuska - Cantu siciliano (2002)

Sicilia - Salvatore Giuliano - Il Siciliano

Sciuri Sciuri

Traditional Calabrese Song

Rosa Balistreri - Mafia e Parrini

La canzone "Mafia e Parrini" (mafia e preti) della cantante folk siciliana Rosa Balistreri

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2012年1月 5日 (木)

色々なシチリアーナ

フォーレのシシリエンヌに続いて、今日は色々な作曲家のシチリアーナを拾ってみました。お聞き覚えのある曲も多いはず。ぱっと思い出した作曲家の国籍は、本家のイタリア、フランス、ドイツが中心でした。他の国にはシチリアーノを書いた作曲家は、ほとんどいなかったかも知れません。(今日は特にJ.S.バッハの作品が多くなりました)
シチリアーナはバロック時代に大流行した舞曲で、その後ほぼ忘れ去られていたのを、フォーレが独自の感覚で復活させました。しかし、19世紀に復活した曲は、シチリアと言うより、パリの町並みが似合うような音楽かも知れません。
現在のシチリア島にシチリアーノは残っているのか、というのが気になります。何かあったらまた取り上げます。

Siciliana - Ancient Airs and Dances No. 3 - Respighi

このレスピーギのシチリアーナは、古今の作品で最も有名な曲の一つでしょう。

JS Bach / Edith Picht-Axenfeld, 1968: Goldberg Variations, BWV 988 - Variations 7, 8, 9

グレン・グールドのピアノで一般に広く知られるようになったゴールドベルク変奏曲の中のシチリアーノ(第7変奏)と第8,9変奏。エディト・ピヒト・アクセンフェルトの素晴らしいチェンバロ演奏で。最近はドイツ語に忠実に「ゴルトベルク」と表記されることが多いようです。

バッハ シチリアーノ フルート演奏 Bach Siciliano Flute

このフルート・ソナタ中のシチリアーノは、昔クリープか何かのTVCMに使われていたことがありました。テニスコートで雨宿りするカップルが映っていたような・・。 美しい一曲です。

BWV 1001 III.- Siciliano

この曲は無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ1番のシチリアーノのギター編曲版。

13.シチリアーノ/パラディス(siciliano/Paradis)

パラディスのシチリアーノは、チェロでもよく演奏されます。

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2012年1月 4日 (水)

Sicilienne

新年明けて早4日になりました。おめでとうございます。去年はかつてない災害に襲われた辛い年でしたが、今年は何とか平穏な一年になって欲しいものです。
年末には再び(三度?)ハンガリーに戻ってきていました。そして松の内は邦楽か、と予告していましたが、ちょっとそんな気分ではなくなったので、突然ですがフォーレのシシリエンヌ(シチリアーナ)を。何故なら、この曲をローゼン先生のクラス・コンサート(チェロ発表会)で8日に弾くことになりまして、年末からぐるぐるとこの美しいメロディが頭の中を廻っています。今日の2,3本目を参考にして、指と弓使いがようやく固まってきたところです。こんな時は邦楽の入り込む余地がほとんどないようです(笑)
「クラシックからは大分遠ざかっていて・・」とZeAmiを始めた15年前頃はよく言っていたのですが、そんな中でもずっと聞き続けているクラシック・ジャンルがありまして、それは室内楽と器楽ということになると思います。ドイツ3大B(J.S.バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)と並んで今でもよく聞くのがフォーレ。ドビュッシーやラヴェルなどより先輩格の作曲家で、フランス詩ならヴェルレーヌやランボーと同時代の人です。
ヴェルレーヌと言えば、上田敏訳の「秋の日のヰ゛オロンのためいきの……」、堀口大學訳では「秋風のヴィオロンの附節ながき啜泣……」や、「巷に雨の降るごとく……」などの訳詩がよく知られていると思いますが、この「秋の歌」で詩人がイメージしたヴィオロン(ヴァイオリン)の曲は何だったのか?というのは、ずっと興味の的でした。ヴィオロンではなくヴィオロンセル(チェロ)ですが、シシリエンヌは、そんな秋のイメージにぴったりの曲です。
シチリアーノの8分の6拍子はとても印象的で、J.S.バッハ(例えばゴールドベルク変奏曲のシチリアーナ)を初めとして沢山の作曲家が名曲を残しています。この8分の6拍子という拍子は世界中あちこちに見出されますが、いずれも非常に各地で人気の高い舞曲です。(例えばイランのレング、コーカサスのレズギンカやイスラメイ、等々) 8分の6拍子(通称ハチロク)には、人の心を捉えて離さない、あるいは絶えず脳裏を駆け巡る曲が多いように思います。
フォーレのシシリエンヌは元々チェロとピアノのために書かれて、その後「ペレアスとメリザンド」に組み込まれました。この劇中音楽ではフルートで演奏されているので、どちらかと言えばフルートのイメージが強い曲です。2,3本目のチェロの演奏も素晴らしいですが、本田美奈子さんの歌は、クラシックの歌唱的にはまだまだでも、曲の核心を掴んでいる名唱だと思います。この映像の翌年、白血病で亡くなった事が、大変に惜しまれます。

Sicilienne by Faure - Minako Honda

Sicilienne Op. 78 (Fauré)

A rendition of Sicilienne with Erica Goodman on harp and Coenraad Bloemendal on cello. 名前から推測するに、オランダ系の奏者でしょうか。開放弦をほとんど使わず、ハイポジションを多用し、フランス近代ものにふさわしい柔らかい音色を出しています。

Gabriel Fauré Sicilienne. David Louwerse, violoncelle ; François Daudet, piano

こちらはフランスの奏者らしい芳醇かつ洒脱な演奏。

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