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2012年1月11日 (水)

フォーレのピアノ・トリオと弦楽四重奏曲

フォーレ・シリーズは一応今日で終えますが、ラストは最晩年の作品120のピアノ・トリオ(三重奏)と作品121の弦楽四重奏曲です。ピアノ四重奏や五重奏よりも、ずっとオーソドックスなスタイルの室内楽を生涯の最後に書きました。
ピアノ・トリオは1923年6月に、アルフレッド・コルトー、ジャック・ティボー、パブロ・カザルスにより初演されました。そう言えば、カザルスがフォーレの音楽をどう思っていたか気になって、ちょっと調べようかと思っていたところです。演奏は、何とプルースト・ピアノ・トリオというユニットでした(笑) 晦渋な印象すらある弦楽四重奏曲と比べて、フォーレらしい伸びやかな美しさにも溢れ、日本でもよく演奏されています。
弦楽四重奏曲はフォーレ最後の作品で、ピアノを含まない唯一の室内楽作品。彼は「室内楽の王者」のスタイルにはなかなか手を出しませんでしたが、最後の一曲でようやくその弦楽四重奏というスタイルで書きました。その深さは計り知れないほどで、晩年の諦念が色濃く感じられます。私も若い頃はよく分かりませんでしたが、最近少しずつ分ってきたような気がします。3楽章という楽章構成もドイツ系の作品とは違って、独特です。この曲は彼の死後1925年6月12日に初演されました。

Proust Piano Trio: Gabriel Faure Piano Trio in D minor, Op.120 I. Allegro, ma non troppo

Proust Piano Trio: Faure Piano Trio in D minor, Op.120 2nd mvt

Proust Piano Trio: Faure Piano Trio in D minor, Op.120 3rd mvt

Gabriel Faure, String Quartet, Op.121 1st mvt.



何故か1楽章だけなくて、このミディのもの位でした。

Faure, String Quartet, Movement 2

Faure, String Quartet, M3

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