八雲琴と和琴
琴伝いに中国まで来ました。次は、日本です。八雲琴と、雅楽で用いられる和琴の演奏を上げておきましょう。数日前のコメントで「中国の古筝→カヤグム→和琴という風に伝わって来たようです。古代の秦の頃に原型があったらしい古筝より、更に古いのが古琴ですが、こちらの系譜の楽器は日本には無かったように思います」と書きました。しかし、そう言えば八雲琴という楽器があって、古琴に少し似ていたかな、と思い出しました。youtubeを見てみたら、しっかりと、日本の古琴「八雲琴」というタイトルでも映像が上がっていました。中国の古琴の流れを汲んでいるかどうかは不明のようですが、神話の時代に遡るほど非常に古い楽器で、長らく途絶えていたのを、文政3年(1820)に伊予の中山琴主が再興創始したそうです。何と伊予ですか!とまたまた驚きました(笑) この楽器は二弦琴の一種で、左手中指にはめた管で弦の勘所を押さえ、右手食指にはめた爪で弾くそうです。出雲琴とも呼ばれます。深い余韻のある古琴のスライド音と違って、いかにも日本的な詫び寂を感じさせる音色です。
日本の古琴「八雲琴」
古都飛鳥の都、石舞台に於いて観月会が催され、巨大な石、石舞台古墳を背に、空からは見事な満月、明日香村文化財「八雲琴」の演奏、明るい華やかな衣装に身を包んだ飛鳥乙女の奏でる音色に35℃以上の日差しの中講師の方と共に明日香路を散策した観光客の皆さんも中秋の名月明かりの下、疲れた体も忘れ素晴らしい音色に耳を傾けていた。
八雲琴
雅楽(天皇陛下御在位二十年東京都慶祝の会)陪櫨
平成21年12月25日に東京芸術劇場(豊島区池袋)における天皇陛下御在位二十年東京都慶祝の会の第二部雅楽演奏。陪櫨を雅楽団体十二音会が演奏しています。
平調 陪臚
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