ゴルパ、シューカイ、ダルヴィーシュ
ジャーマン・ロックの雄、ホルガー・シューカイ(ex.カン)の「ペルシャン・ラヴ」に引用されたタハリールの歌声が、どうやらゴルパらしいというような話も数年前に書いたように思います。ゴルパ(正式にはゴルパイェガニ)という人は、往年の大巨匠ヌール・アリー・ボルーマンドの有望な弟子と目され、綺羅星のような音源が一杯のラウンダーのドイツ・ムジカフォン(ドイツ・ユネスコ)音源にも収録され、そこでは師匠自らタール伴奏もしてた程の期待の星でしたが、その後は軽古典やポピュラーの方で大きく売り出すようになりました。以来かつての師匠ボルーマンドは「アーヴァーズを歌う者としては不完全」と評するようになったとのこと。古典歌手として研鑽を積んでいたら、どれ程になったのだろうかと思う位の技巧の持ち主ですが、確かにペルシア古典声楽本来の品格と深い趣きに欠ける部分はあるなと私も常々思っていました。今日は彼の軽古典の代表曲の一つだと思いますが、ダルヴィーシュ(「ダルビッシュ」というのは間違った日本語表記だと思いますが(笑))を上げておきます。
参照文献:阪田順子著「20世紀におけるペルシア伝統芸術音楽の伝承」(冬至書房)
さて、先日の予告通り、18~20日はブログをお休み致します。m(_ _)m
Golpa Darvish
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コメント
'Persian Love'には男女二人の歌声が挿入されています。女声は誰か、わかっていますか?
投稿: | 2012年5月20日 (日) 04時17分
コメント有難うございます。
あの特徴的な女性のナレーション(詩の朗読)が入っていますので、ゴルハーの放送録音ではと思いますが、カルテックスからゴルパなどと並んで出ていたゴルハーの音源は、シャヒーディーとカップリングされている女性歌手のAhdiehがいました。今日のブログで探してみたいと思います。
投稿: Homayun | 2012年5月22日 (火) 22時10分